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植物生理学(2009年度入学生対象)

科目
植物生理学(2009年度入学生対象)
区分
生物資源学科科目群
授業コード
削除
開設セメスター
3S
曜日・時限
春 水/78
単位数
2単位
担当者名
田淵 俊人
授業の概要
われわれの周囲にはさまざまな植物が成育しており,動物は植物なしで生活することはできません.植物は種によって大きさ,形はさまざまですが,構造面,機能面で共通した特徴があります.そこで,農業の基本である植物生産について理解するために,その基礎となるための植物の構造と,生理的機能の基礎について詳述します.分子生物学的立場による形態形成と機能の話も加えます.その際には,実物を見て「植物を知る」ことが必要になりますので,「実物学習」も積極的に力を入れます.その一方で,植物は環境の影響に適応して成育しています.最近の研究トピックスについても講義の中で随時盛り込みます.植物への理解と関心を高めてください.講義では,基礎的な内容と,応用面を分けて解説します.
到達目標
植物の構造や生理的機能を理解することで,植物が成育するメカニズムの基礎を学び,これらを用いて応用できる能力を養うことができるように、できるだけわかりやすく解説します.同時に植物の生理を通して,農業生産はもちろんのこと,地球環境問題,食文化,園芸文化,などに対しても深く学びます.
授業計画
テーマ
内容
学習課題
第1回目
植物の機能と構造(概論) 植物の基本的構造について植物の基本構造について理解します
第2回目
種子の構造 種子の構造について、有胚乳種子、無胚乳種子の構造の違いなどを解説します種子とは何か、主に構造について理解します
第3回目
種子の発芽 種子発芽のメカニズムに関与する光、温度、水分、植物ホルモンの作用について解説します種子が発芽するメカニズムについて理解します
第4回目
根の構造と役割 根の構造,発育とその役割について水分生理を含め解説します 根の構造とその作用について理解します
第5回目
葉の発生と構造 葉とは何か,構造について解説します(C3,C4,CAM植物による違いなど)葉の構造について予習・復習をしておいてください
第6回目
葉と光合成 葉における光合成のメカニズムについて 解説します光合成とは何か予習してください
第7回目
花の各器官の構造 花の構造について、特に花の各器官の構造について解説します花の構造について予習してください
第8回目
開花のメカニズムと受粉 受粉,受精,和合性のメカニズムについて重複受精とは何か,予習してください
第9回目
果実の構造 果実の発達と構造について解説します(真果、偽果の違いなど)果実の構造について理解します
第10回目
果実の成熟 果実が熟すメカニズム(追熟生理を含む)を理解します.合わせて花、葉が熟す(agingとは何か?)についても触れます 植物の器官が「熟す」メカニズムを理解します
第11回目
植物ホルモンの種類とその作用メカニズム各種の植物ホルモンの種類と作用について解説します 植物ホルモンについて理解します
第12回目
植物の老化アポトーシスとネクローシス、aging、器官脱離、花の萎凋現象について解説します植物の老化現象について理解します
第13回目
環境への応答 様々な環境への植物の適応について基礎を解説します.耐塩性、耐旱性植物についても、その植物の有する構造、メカニズムなどを解説します 環境応答について理解します
第14回目
植物による室内環境汚染物質の除去環境汚染物質を植物により除去するメカニズム(ファイトレメディエーション)の基礎を解説します 室内環境汚染物質につき理解します
第15回目
室内で植物を栽培する効用.
室内における園芸作物の栽培とその効果の基礎
室内で園芸作物を栽培する意義と、心の癒し、有用な物質の利用(ハーブ)などを解説します室内園芸作物について理解します

教科書
園芸学(金浜耕基編 文永堂ー4月出版予定),野菜園芸学(金浜耕基編 文永堂)各自で購入してください.生活と園芸(玉川大学出版部)
参考文献
花き園芸(今西英雄編 文永堂),果樹園芸(志村・池田他編 文永堂),植物の生長と発育(小西国義 著 養賢堂),植物科学キーノート(シュプリンガー・フェアラーク東京)その他に各テーマごとに紹介します
成績評価方法
授業態度20%(出席,講義中の態度,レポートや宿題を含む),試験80%で総合して評価します
そのほか受講者への指示/メッセージ
講義は教科書と毎回配布するプリントを使って行います(書き込み式のプリント学習形式).前半は基礎的な内容,後半は関連するような研究トピックスが入ります.講義は質疑応答形式であるので質問を受けた場合には積極的に(間違ってもかまいませんー間違っても減点にはなりませんが,一生懸命に答えようとする努力があればプラスになることがあります)答える能力を身につけてください.1回の講義でほぼ全員が当ります.
全講義の内容を理解し,目的意識を深めることで,植物生理学の基礎と応用,農学(食料生産)への応用と意義,さらに地球環境問題などについても「植物を通して」幅広く学ぶ力を身につけます.質問は講義中、講義以外の時間でも歓迎します。

更新日:01/19/2009
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