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担当別５０音一覧

科目	動物行動学	区分	生物資源学科科目群
授業コード	1205140	開設セメスター	5S
曜日・時限	春　水/34、	単位数	2単位
担当者名	小野　正人

授業の概要

動物行動学の祖とも評されるローレンツ、ティンバーゲンそしてフォン・フリッシュがノーベル生理医学賞に輝き、1970年代に見事に花開いた「動物行動学: Animal Ethology」は、その後も集団遺伝学的理論、分子生物学的手法の進歩の中で動物の本質を理解をするための学問として着実に進歩し、幅広い展開をみせてきた。本講義では、写真、動画などをふんだんに用いながら、動物の示す行動の意味、第一線の研究者の学説に関して、具体的な例を挙げながら解説したい。

到達目標	動物の行動に見られる様々な適応現象を、その発現のメカニズム（至近要因）と進化的基盤（究極要因）の両面から、総合的に考える力をつける。

授業計画	テーマ	内容	学習課題
第1回目	動物行動学序論	動物行動学の歴史的展開	行動学の発達とその周辺の学問分野との係わり
第2回目	〃	行動と遺伝子	行動と遺伝子の関連
第3回目	〃	至近要因と究極要因	行動のメカニズムとその進化
第4回目	行動進化の基盤	進化のプロセスと自然選択	進化の方向をきめるクライテリア
第5回目	〃	血縁淘汰と包括適応度	遺伝子に作用する自然淘汰
第6回目	〃	社会性の進化	不妊のワーカーが進化した要因
第7回目	〃	性淘汰と性比理論	有性生殖の意義
第8回目	〃	コミュニケーションと信号の進化	情報伝達のメカニズム
第9回目	〃	進化的に安定な戦略：ＥＳＳ	ハト派とタカ派のゲーム理論
第10回目	〃	昆虫の配偶行動と精子競争	配偶者を得るためになぜオスの方が投資するのか？
第11回目	〃	分子生物学的手法による解析法	理論の予測を検証するパワフルな手段とは？
第12回目	共進化	生物の相互作用	遺伝子の継承のためには天敵も必要！
第13回目	〃	生物多様性：Biodiversity	多様な生物が共存できる環境を保全することの重要性
第14回目	応用動物行動学	動物の行動を利用した産業	様々な生物の優れた機能の人間社会への実用化例
第15回目	まとめ	動物行動学の習熟度を点検する	動物行動学の理論と実際の中で特に重要な諸点に関して試験する

教科書	シリーズ進化学⑥行動・生態の進化．　長谷川眞理子他．　岩波書店　3,780円
参考文献	動物コミュニケーション 行動のしくみから学習の遺伝子まで. T. R. ハリディー他.　西村書店．　6,090円
成績評価方法	100点満点/60分間の筆頭試験を実施し、5段階に評価する。
そのほか受講者への指示／メッセージ