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動物生理学

科目
動物生理学
区分
生物資源学科科目群
授業コード
5205090
開設セメスター
4S
曜日・時限
秋 月/12秋 木/12
単位数
4単位
担当者名
宮田 徹、佐々木 正己
授業の概要
動物が健全な生命活動を保つためには、生体内部の様々な器官や細胞が機能し、さらに連携、調節し合うことが必要である。そして内部環境を維持し、外部環境に対応しながら高度な生命活動を営んでいる。本講義ではこのような動物が示す生命現象の理解を深めることを目的とする。第1回目から15回目に示した内容は宮田が担当し木曜日1,2時限に行う。第16から30回目の内容は佐々木が月曜日1,2時限に担当する。
到達目標
広く生命現象を理解する基礎として、動物の様々な組織や器官とそれらの生理的機能について基礎知識を得ると共に、地球上でもっとも繁栄しているともいえる昆虫についてそのメカニズムを知る。また生理学が私たちの日常生活や農業とどの様に関わっているかを理解する。
授業計画
テーマ
内容
学習課題
第1回目
動物生理学への導入、細胞の機能 動物生理学の意義、生体を構成する細胞の構造と機能生命現象の基本である細胞の機能と調節機構について理解する。
第2回目
血液および循環系 血液や体液の組成と循環調節血液と体液の組成と循環系の役割について理解する。
第3回目
呼吸 呼吸系の機能と調節呼吸器系の構造と機能調節について理解する。
第4回目
消化と吸収 食物の消化と吸収消化器系の構造と摂取した食物がどのように消化され体内に吸収されるか理解する。
第5回目
栄養と代謝 栄養素の代謝と利用摂取した栄養源が生命維持のためにどのように動物に利用されるか理解する。
第6回目
排泄 腎臓における尿の生成と機能調節体内で生成した代謝老廃物を排泄する仕組みについて理解する。
第7回目
内分泌系1 ホルモンの種類と構造ホルモンの種類と構造ならびに分泌器官ついて理解する。
第8回目
内分泌系2ホルモンの作用機構ホルモンの分泌調節と作用機構について理解する。
第9回目
生殖生殖器官の構造と生殖現象雌雄の生殖器官の特徴、受精、妊娠、分娩の過程を理解する。
第10回目
泌乳泌乳と哺乳の生理哺乳動物の特徴的な生理機能である泌乳と哺乳について理解する。
第11回目
神経系1神経細胞の構造と情報伝達の調節神経細胞の構造と情報伝達機能について理解する。
第12回目
神経系2中枢神経系と末梢神経系の機能中枢神経系と末梢神経系の役割またそれらの違いについて理解する。
第13回目
感覚感覚器官の構造と各種感覚の機能様々な感覚器官の構造と役割について理解する。
第14回目
骨格と筋肉骨格および筋肉の構造と機能動物体を支持し運動を担う骨格と筋肉の構造と機能を理解する。
第15回目
免疫系生体防御系の機能と調節外敵からの防御機構とその調節作用を理解する。

第16回目

導入:無脊椎動物、とくに昆虫の生理学について脊椎動物と昆虫の比較論それぞれの違い、特徴の基本を理解する。
第17回目
昆虫の外骨格・体節システム外骨格、体節システムの特徴キチン質の外骨格による小さな体で繁栄を築いた昆虫の特徴を理解する。
第18回目
昆虫の一般生理機構消化、吸収と排泄、呼吸、循環昆虫の主な器官系の構造と機能の概要を理解する。
第19回目
発生、発育と変態胚子発生、形態形成と変態発生、発育、変態にともなう組織、器官のリモデリングについて理解する。
第20回目
発育・変態の制御ホルモンによる制御とその研究法世界をリードした日本の昆虫ホルモン研究の歴史を通じて,内分泌制御の概要を知る。
第21回目
変温動物、休眠適応メカニズムとしての変温と休眠変温動物が四季の中で、適応していく休眠の特徴とその制御を知る。哺乳動物の冬眠についても考える。
第22回目
生体防御免疫系によらない生体防御血球による防御や抗菌タンパクとその誘導について理解する。
第23回目
生体リズム概日リズムと概年リズムサーカディアンリズムの性質と重要性について理解し、さらに分子レベルでの最近の考え方についても知る。
第24回目
厳しい環境への適応極地や高山、乾燥に対する適応戦略生活史をどのように調節しているか、代謝をまったく止めてしまうような休眠の謎についても知る。
第25回目
生殖生理卵、精子の形成と配偶行動の制御交尾前後での行動や生理の違いについても理解する。
第26回目
神経生理学神経における情報統合機構の基本イオンチャンネルの原理、興奮性、抑制性の神経による情報の整理機構を知る。
第27回目
学習と記憶学習と記憶のメカニズム学習するとき、脳では何がおこるのかの基本を理解する。
第28回目
社会性と脳の発達脳の発達を促す様々な要因ほ乳類、昆虫に共通する脳の発達要因について考察する。
第29回目
動物生理学最近のトピックス2009年のトピックスを総括するとくに全ゲノム解読から得られる成果や、トランスジェニック動物作りの意義などを理解する。
第30回目
まとめと総合討論

教科書
教科書は特に使用せずプリント等を配布、講義はパワーポイントを併用して行う。
参考文献
やさしい生理学/森本武利、彼末一之(編)、明解哺乳類と鳥類の生理学/鈴木勝士、徳力幹彦(監)
成績評価方法
月および木曜日それぞれの16週目に期末試験を実施する。その他小テスト、レポート等の成績と合わせ評価する。
そのほか受講者への指示/メッセージ
2人の分担担当者ごとに最初の時間に授業の進め方のルールを提案する。

更新日:01/20/2009
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