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栄養生理化学

科目
栄養生理化学
区分
生命化学科科目群
授業コード
1225120
開設セメスター
5S
曜日・時限
春 月/34
単位数
2単位
担当者名
新本 洋士
授業の概要
 糖質(炭水化物),脂質,および蛋白質などの栄養素は腸管内で消化吸収され,生体の維持,成長に役立つが,その吸収機構は栄養素ごとに異なるとともに,共存する他の成分の影響も受ける。糖質や脂質の主な役割はエネルギーとして消費されることであるが,余剰の糖質や脂質はグリコーゲンや体脂肪として組織に蓄積され,肥満の原因にもなる。栄養素の消化吸収および体組織への再構成は,それぞれの代謝産物やホルモン等によって機能的に調節され,恒常性が維持されている。蛋白質やアミノ酸はエネルギー源としても働くが,主に体の構築,酵素などの代謝調節,免疫作用などで重要な役割を果たしている。このほか,食物繊維やフラボノイドなどのこれまでいわゆる非栄養素とされてきた植物成分についても,生理的に重要な役割を持つことが明らかにされつつある。
到達目標
 生体を構成する成分の構造と代謝経路については他の授業(生物化学)でも学ぶことができるが,本授業では,食事中の栄養成分の代謝吸収から生体調節機能等について,食べ物の役割として理解することを目標とする。
授業計画
テーマ
内容
学習課題
第1回目
栄養生理化学とは,消化吸収代謝 消化管,消化ホルモン等についての概略を知る教科書 第1章 2章
第2回目
代謝調節と分子栄養学 体を構成する器官と代謝調節の基礎的な概念を把握する教科書 第3章
第3回目
糖質1 糖質の構造を化学的に把握する教科書 第4章
第4回目
糖質2 糖質の代謝と糖代謝異常について理解する教科書 第4章
第5回目
脂質 脂質の構造と消化吸収,代謝について理解する。教科書 第5章
第6回目
蛋白質,アミノ酸1 アミノ酸の構造と性質,蛋白質の構成,アミノ酸とペプチドの吸収を理解する。教科書 第6章
第7回目
蛋白質,アミノ酸2 蛋白質,アミノ酸の栄養機能について理解する。教科書 第6章
第8回目
ビタミン1水溶性ビタミンとその働きを知る1。教科書 第7章
第9回目
ビタミン2水溶性ビタミンとその働きを知る2。教科書 第7章
第10回目
ビタミン3脂溶性ビタミンとその働きを知る。教科書 第7章
第11回目
ミネラルミネラルの種類と役割,金属イオンの輸送,カルシウム,鉄などの各論を学習する。教科書 第8章
第12回目
食物繊維これまで非栄養素とされてきた食物繊維の働きを把握する。教科書 第9章
第13回目
エネルギー代謝食品のエネルギーとヒトのエネルギー代謝について学習する。教科書 第10章 第11章
第14回目
アレルギーと食品アレルギー全般と食品アレルギーの特徴について概説する。別途資料を配付
第15回目
総括教科書各章の要約と模擬試験問題の配付教科書1~11章

教科書
最新栄養化学 野口忠 他著 朝倉書店 ISBN4-254-43067-1
出版後9年になる教科書であるが,よくまとまっている.
参考文献
基礎栄養学[第2版] 坂井堅太郎編 化学同人(栄養管理士養成シリーズ)
成績評価方法
出席状況,授業時の小テスト(毎回を予定),および期末試験(16週目)により総合的に評価する。5段階評価。
そのほか受講者への指示/メッセージ
秋学期開講の「食品機能化学」の講義を受けていることを前提とし,栄養素の消化吸収について特化した授業を行う.有機化学についての知識があることを前提としている.

更新日:01/14/2009
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