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理科指導法I

科目
理科指導法I
区分
農学部教職関連科目群
授業コード
1205190
開設セメスター
5S
曜日・時限
春 水/910
単位数
2単位
担当者名
干場 英弘、内田 晴明
授業の概要
子供の学習過程に基づいた、理科教育の指導原理と指導方法を学ぶ。
① 実際に教材を作る、教案を作成する、授業を行うなど体験的な講座にする。
② 高校の生物分野を中心に、幅広い視点に立って科学上の概念や原理を追求し、教案を作成する。
③ 実物の観察から考察・調査して課題を発見し、教材化の方法を学ぶ。また、自身の観察力を養う。
④ ヒトを含めた生き物の生命や生活だけでなく、社会的視野・視点を持った課題を発見し、教材化の方法を学ぶ。また、自身の社会的視野・視点を広げ、深める。
* 本講座では、以下の各項目「A1~F2」を組み合わせて実施します。 具体的な実施内容や順番は討論の中で決めていきますので、授業回数と内容は連動していません。各回の内容や予習内容はその都度連絡します。
到達目標
① 教授と学習過程を理解し、実際に授業内容を組み立てられる。
② 科学上の概念や原理を理解し、教案を作成できる。
③ 実物の観察から考察・調査した課題や、幅広い視点に立った課題を学習し、発見できる。さらに、自身の観察力や社会的視野・視点を広げ、深める。
授業計画
テーマ
内容
学習課題
第1回目
A:<序論>
 A1<序論1>
      教授と学習
教えるとは・学ぶとは、学習過程と理解の過程、・・・教えることと教わることの意味自分の経験(中高の理科だけでなく)で覚えていることをメモしておく
第2回目
 A2<序論2> 
     教育現場の実情
現実の教育現場・学校と生徒の状況 問題点の提起と検討自分の経験を基に、問題点を自分なりにまとめておく
第3回目
B:教科書チェックと
  生命科学の「基本概念」
 B1:教科書チェック 1 
教えるべき重要な「生命科学の基本概念」は何か。教科書を事前によく読んで、教えるべき重要な「生命科学の基本概念」をメモしておく
第4回目
 B2:
 「生命科学の基本概念」を
      きちんと教える 
「遺伝の法則と染色体」を例として、指導案作成と検討「遺伝の法則と染色体」をどう教えるとよいか、指導案を作成しておく。
第5回目
 B3:
 「生命科学の基本概念」の
       教え方の検討
各自が作成した「遺伝の法則と染色体」の指導案を元にして、授業の組立て方を検討する。「遺伝の法則と染色体」の授業から、どういう教え方がよいのか、メモを作っておく。
第6回目
C:実物の観察 
 C1:実物の観察①
     春は芽吹きの季節
→ 観察の仕方と教材化の練習、実習や観察の考察の仕方、まとめ方の検討
 タンポポ、春の花、新芽をスケッチしてよく観察・考察する。
タンポポ、春の花、新芽を観察して、何を教えようとしているか、考えて、メモしてくること。
第7回目
 C2:実物の観察② 
      春真っ只中
b 春真っ只中:
 マツ、(イチョウ、トクサ、スギナ)をスケッチしてよく観察・考察する。
マツを観察して、何を教えようとしているか、考えて、メモしてくること。
第8回目
D:基本実習ⓐ 顕微鏡実習
 D1:顕微鏡実習①
原形質流動の観察・・・検鏡・スケッチの仕方高校や大学の実習を元にして、復習し、教える立場ではどうするとよいかメモしてくること。
第9回目
 D2:顕微鏡実習②細胞、細胞内含有物の観察高校や大学の実習を元にして、復習し、教える立場ではどうするとよいかメモしてくること。
第10回目
 D3:顕微鏡実習③だ腺染色体、あるいは細胞分裂の観察高校や大学の実習を元にして、復習し、教える立場ではどうするとよいかメモしてくること。
第11回目
E: 模擬授業1
 E11 模擬授業11
 
 
模擬授業を行う。指導案の作り方、教え方などを学び、教えることを経験する。
 → 受講人数などにより、内容や回数を決める。
事前に、授業の筋道を検討し、教え方を考え、指導案を作る。
第12回目
 E12 模擬授業12模擬授業を行う。指導案の作り方、教え方などを学び、教えることを経験する。事前に、授業の筋道を検討し、教え方を考え、指導案を作る
第13回目
 E13 模擬授業13模擬授業を行う。指導案の作り方、教え方などを学び、教えることを経験する。事前に、授業の筋道を検討し、教え方を考え、指導案を作る。
第14回目
 E14 模擬授業14模擬授業を行う。指導案の作り方、教え方などを学び、教えることを経験する。事前に、授業の筋道を検討し、教え方を考え、指導案を作る。
第15回目
F:教育を巡る各種の問題1
 F1:学校教育関係①
 F2:子供の心と体、
  子供を取り巻く問題
F1:いじめ、不登校など子供たちの問題と指導法
F2:摂食障害、リストカット。児童虐待、家庭や社会の変化など

教科書
主に作成したプリントを配布する。下記のものは必ず、準備して毎回持参して下さい。
1 高校の生物教科書(自分の高校時代に使用したもの、できたら新カリのものも)  
2 図説・図解(どこの出版社のものでもかまわないが、必ず手に入れておくこと)
3 他に、必要に応じて随時お知らせします。
参考文献
1 学習指導要領 (中学校、高校)
2 中学の理科の教科書、高校の物理、化学、地学の教科書、各科目の図説類
3 他に、必要に応じて随時お知らせします。
成績評価方法
授業への参加の仕方、レポート類の提出、発表(テスト)などで総合的に判断する。毎回「授業のまとめ」と「準備レポート」などを提出してもらう予定です。
そのほか受講者への指示/メッセージ
〔教職を目指す諸君へのメッセージ〕
(1) 人類の未来を担う子供たちを育てる教職は非常に高い「倫理性」と「洞察力」が求められる職業です。精進してください。できるだけお手伝いをしますが、皆さんの健闘を祈っています。
(2) 科学と社会についての深い観察眼と広い視点を養ってください。
1 日常的に自分の周りの「自然」をよく「観察」しよう。科学は「観察」が基本です。
2 社会的な事象に眼を向けて(ニュースなどをよく見聞きして)、ヒトの生命や生活と関連した広い視野・視点を育てて欲しい。
   → 今日から、新聞を毎日読むこと、特に、科学・文化欄、社会面。
3 科学上の概念と原理をしっかりと学習しておいて下さい。同時に、言葉と文字を手に入れた人類が人間精神を発達させてきた一方で、大きな間違いを何度も犯して来た歴史についても、明確な認識を持っておいてもらいたい。

〔連絡〕
(1) 第1回と最終回は必ず出席して下さい。なお、初回にも提出物があります。忘れないように。
(2) 第1回・実施予定内容:A1、B1、です。
 次の2点は、必ず持参のこと。ない場合は友人にでも借りてくること。
 高校生物教科書 <自分が使用したもの:生物ⅠB、生物Ⅱ>、  生物図説(図解)
(3) 第1回[提出物]  → 以下の4つの提出物を、B-5版レポート用紙に書き提出。
1 提出1:高校で履修した理科科目と単位、理科の選択科目と一緒に書く
  * 書き方の例:高校1年:化学ⅠB(3単位) → 必修
                 :理科総合(2単位) → 必修
            高校2年:生物ⅠB(3単位) → 物理・生物の必修選択
            高校3年:生物ⅠB(3単位) → 必修、
                  生物Ⅱ(3単位)  → 必修選択、
                  化学Ⅱ(3単位)  → 自由選択、
 2 提出2:A1 → 中高時代の授業の経験を思い出し、できるだけ多く書き出す。
    ⓐ 授業全般(理科以外)、 ⓑ 中高の理科の授業、に分けて書く。
 教わった立場で、どうだったか。よい、悪い、こういう影響があったなどの評価を書く。
 教える立場に立ったとして、それがどうか、評価し直してみる。
3 提出3:E1で「タンポポ、春の花、新芽の観察」を行います(第2回の実施内容になります)
 * 何を教えようとしているか、どのような「教材」にするといいか、を考えてメモする。
4 提出4:B1 → 教科書にある各種の事項(言葉・語句・専門用語)から、教えるべき「生命科学分野の内容・語句」を拾い出し、以下の4段階に分ける。
a:「最重要」=「基本中の基本事項」、  b:「重要」=「基本事項」
c:「必要」=              d: できれば・・・
 * 教科書の編成項目(章、節、項目etc)毎に、aからdに分けて、語句を書くこと。
 ☆ 基準は、市民として学ぶべき「生命科学分野の内容」であって、入試とは切り離すこと。
(4) <注意>
1 この講座は、レポート、課題など提出物が多いので、授業に出席し、提出することが重要です。
2 この講座では聞いたことのメモを必ず取って下さい。(ほぼ毎回、提出)

更新日:01/15/2007
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