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有機合成化学

科目
有機合成化学
区分
生命化学科科目群
授業コード
5225060
開設セメスター
6S
曜日・時限
秋 月/34
単位数
2単位
担当者名
堀 浩
授業の概要
本講義では医薬品開発などに重要である任意の分子を合成する手法を習得する。前半は、2年次の有機化学でカバーし切れなかったが重要かつ化学の本質的概念である軌道と反応を含めて合成計画の立て方について学ぶ。後半は、グリーンケミストリーや不斉と生命誕生など21世紀の有機化学について学ぶ。
到達目標
簡単な有機化合物の合成計画が立てられるようになる。
授業計画
テーマ
内容
学習課題
第1回目
最小の建築学―有機合成化学 合成計画の立案の基本と逆合成解析。3年次の実験を復習しておく。
第2回目
ペリ環状反応 軌道の復習。Woodward-Hoffmann則とフロンティア軌道。ノーベル賞を受賞した20世紀最大の化学の成果の一つと考えられている概念の紹介。2年次の有機化学でカバーし切れなかったが重要な概念を学習する。初回で指定した部分を予習。
第3回目
電子環状反応、付加環化反応、シグマトロピー反応 軌道と反応性
ビタミンDの活性化過程
同上
第4回目
Diels-Alder反応
遺伝子の“傷”チミンダイマー
Cope転位とClaisen転位
同上
第5回目
骨格形成反応 骨格を構築する代表的反応。カルボニル基の利用Aldol,Claisen縮合、Michael付加Wittig反応などを使った合成。生物の二次代謝産物の生合成2年次の有機化学の復習をしておく
第6回目
骨格形成反応
官能基変換
官能基の構築の仕方を学ぶ。酵素の利用。2年次の有機化学の復習をしておく
第7回目
合成計画 ターゲット分子を決めて合成計画を立ててみよう。6回目までの講義を整理しておく。
第8回目
実習合成化学へのコンピューターの利用PCが普通に使えれば結構です。
第9回目
立体化学の制御立体化学の復習エナンチオマーよジアステレオマーを復習しておく
第10回目
立体化学の制御分子の三次元のかたちづくり、不斉合成の分類同上
第11回目
不斉触媒と不斉増幅反応天然の不斉触媒である酵素の利用と人工斉触媒の開発。ノーベル賞受賞反応とその化学工業への応用。不斉増幅反応の仕組み生化学で学習した酵素について復習しておく。
第12回目
化学進化の謎
ホモキラリティ問題
なぜ我々はD型の糖のみを利用しL型のアミノ酸のみを利用するようになったのだろうか。まだ解けない化学進化・生命誕生の謎を紹介する。化学進化と有名なミラーの実験について調べる。
第13回目
コンビナトリアルケミストリーと薬剤開発薬剤開発で重要な多種類のバリエーションを持つ機能性物質を系統的に合成する方法について学ぶ。合成ロボットについての紹介。ハイスループットという言葉について調べておく。
第14回目
環境と合成化学
グリーンケミストリーと抗体触媒
環境に負荷が少ない化学反応開発について学ぶ。21世紀を担う人へ本当に「人工」が悪くて「天然」が良いのか?メディアにごまかされていないか。よく考えておく。
第15回目
期末試験

教科書
マクマリー有機化学(下)東京化学同人
参考文献
授業中に適宜紹介する。
成績評価方法
期末試験
そのほか受講者への指示/メッセージ
超微細建築学、超微細ものづくりである有機合成化学が生命現象の解明に大きな役割を果たしていることを紹介します。

更新日:02/13/2007
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