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生態系生態学

科目
生態系生態学
区分
生物環境システム学科科目群
授業コード
1215190
開設セメスター
5S
曜日・時限
春 月/34春 木/34
単位数
4単位
担当者名
山岡 好夫、関川 清広
授業の概要
 生態系生態学は,生物群集と環境要因からなる生態系についての総合的な学問分野である。生物群集は,その働きから,生産者(植物),消費者(動物),分解者(菌類,細菌類)に分けて考えられる。環境要因には,物理・化学的な(光,温度,水,栄養塩などの非生物的)要因と生物的要因があり,「環境⇔生物」,「生物⇔生物」のように,互いに複雑な影響をもち,それらは刻々と変化もする。本講義では,このように複雑な系である生態系を理解するために,様々な角度からその構造と機能にアプローチする。一方,人間は持続的で安定した生活を送るために,生態系を含む周囲の環境を適切に維持していかなければならない。そのために必要となる生態系の理解,維持,管理,再生の手法や考え方についても言及するとともに,関係する資格(本学農学部で取得可能なものを中心に)について解説を行う。
到達目標
 生態系の種類,構造,機能,維持機構を基礎的に理解すること,人間がいかに生態系と関わっていくべきかを模索する素養を確立すること,また,個々の生態系~地域~地球など,さまざまなレベル(空間スケール)で問題点を捉えるための素養を養うことを,本講義の目標とする。
授業計画
テーマ
内容
学習課題
第1回目
生態系とは? (関川)
 
地球と生態系の歴史,生態系の成り立ち生物学Bの内容を復習しておくこと
第2回目
生態系の種類1 (関川) 森林生態系,草原生態系森林生態系と草原生態系の種類を調べておくこと
第3回目
生態系の種類2 (関川) 人為生態系(農地),極限域の生態系,水界生態系農地生態系を調べておくこと
第4回目
生態系の構造と機能1 (関川) 生産者,消費者,分解者,光合成1光合成について復習しておくこと
第5回目
生態系の構造と機能2 (関川) 光合成2,呼吸,現存量と生産力呼吸について復習しておくこと
第6回目
生態系と物質循環1 (関川) 炭素循環1炭素循環について予習しておくこと
第7回目
生態系と物質循環2 (関川) 炭素循環2同上
第8回目
生態系と物質循環3 (関川)窒素循環窒素循環について予習しておくこと
第9回目
生態系と物質循環4 (関川)イオウとリンの循環,水循環硫黄とリンの循環について予習しておくこと
第10回目
生態系の調査・研究法1 (関川)炭素循環研究1.プロセス手法授業時にガイドする
第11回目
生態系の調査・研究法2 (関川)炭素循環研究2.微気象学的測定法,リモートセンシング同上
第12回目
生態系の調査・研究法3 (関川)生態遷移研究1同上
第13回目
生態系の調査・研究法4 (関川)生態遷移研究2同上
第14回目
地球環境と生態系 (関川)地球温暖化,生態系の将来像予測,生態系管理地球温暖化に関するニュースを整理しておくこと
第15回目
中間試験 (関川)別途ガイドする

第16回目

生態系の維持機構1 (山岡)気候帯,地理的要因,地質・土壌的要因生態学的に地球儀をイメ-ジできるよう確認しておく
第17回目
攪乱と生態系1 (山岡)自然攪乱(災害)と生態系近年の自然攪乱を数例調べておく
第18回目
攪乱と生態系2 (山岡)人為攪乱(人間による環境破壊・汚染)と生態系環境破壊の現状を認識し問題を整理しておく
第19回目
環境保全機能1 (山岡)水源涵養・水害防止機能地球の水(資源)について調べておく
第20回目
環境保全機能2 (山岡)土壌・地形保全機能土壌の流失、地形変化の原因を整理しておく
第21回目
環境保全機能3 (山岡)気候緩和,大気浄化機能,生物多様性保全機能大気組成の変遷と、生物種について復習しておく
第22回目
生態系の維持管理1 (山岡)生態系を自然のままに守る~自然保護地域日本の世界遺産について調査しておく
第23回目
生態系の維持管理2 (山岡)保安林制度日本の保安林について把握しておく
第24回目
生態系の再生1 (山岡)生態系を作る~失われた生態系をよみがえらせるには環境復元の概要を調査しておく
第25回目
生態系の再生2 (山岡)生態系維持管理の将来像,自然環境教育環境学習・市民活動・環境教育展開の現状を認識しておく
第26回目
生態系の再生3 (山岡)関係法令,さまざまな取り組み自然環境関連法令と生物多様性戦略を調べておく
第27回目
生態系の再生4 (山岡)環境再生医,樹木医補,その他の資格関連ホ-ムペ-ジを確認しておく
第28回目
生態系の利用1 (山岡)資源生産,資源としての生態系(保健休養・風致維持)1森林生態学・森林資源学等の書籍に目を通しておく
第29回目
生態系の利用2 (山岡)資源生産,資源としての生態系(保健休養・風致維持)2森林生態学・森林資源学等の書籍に目を通しておく
第30回目
期末試験 (山岡)別途ガイドする

教科書
山岡担当分:中村太士・小池孝良(編著).2005.森林の科学.朝倉書店.ISBN:978-4-254-47038-3   関川担当分:武田博清・占部城太郎(編).2006.地球環境と生態系-陸域生態系の科学-.共立出版.ISBN:978-4-320-05637-4
参考文献
成績評価方法
授業への参加度(出席,授業態度等)25%+提出物(適時指示する)25%+中間試験と期末試験50%
そのほか受講者への指示/メッセージ
上記のテーマ・内容のうち,主として,1~15回目を月曜日(担当:関川,南)に,16~30回目を木曜日(担当:山岡)に講義する予定である。中間試験や期末試験の具体的実施方法は,授業時にガイドする。

更新日:01/14/2009
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