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情報理論

科目
情報理論
区分
メディアネットワーク学科科目群
授業コード
13921011392102
開設セメスター
5S
曜日・時限
春 月/56春 月/78
単位数
2単位
担当者名
小林 由紀男
授業の概要
「情報・知識・感動」と「曖昧さ・珍しさ・不確定さ」から情報とは何かについて考える.「不確定さ・確率」を基に定義された「情報量」からは,情報理論の根幹であるエントロピー,情報源,通信路などの基本的な概念が導かれることを学習する.確率論の基礎を復習し,「情報量という概念」の有用性を学ぶ.それらは,「安全性を保証する暗号化法」,「通信効率を向上させるデータ圧縮」,「通信品質向上のための誤り制御」にどのように応用されるか理解を深める.
到達目標
第一段階は,確率についての初歩的な基礎知識に基づいた「情報量」の意味を十分に理解する.つぎに,定量的に性質を特徴付けられた情報源と通信路のモデルが理解できる.最終段階として,データを正確に・早く・安全に伝送するための符号が構成できる応用技術についての習得する.
授業計画
テーマ
内容
学習課題
第1回目
情報と情報量 授業の概要説明.情報の量とは,情報の数量化,なぜ確率なのか.シラバスを確認し,教科書1.1~1.3で,情報の意味と確率の概念を理解しておく.
第2回目
確率論の基礎Ⅰ 不確定さの尺度としての確率,測度と確率,条件付き確率,結合確率.今週の資料,教科書2.1~2.4で,確率を復習しておく.
第3回目
確率論の基礎Ⅱ マルコフ過程,状態推移行列,ベイズの定理今週の資料,教科書2.4~2.6で,確率過程について復習しておく.
第4回目
情報源 情報源モデル,情報量,エントロピー,エントロピー関数の意味と特性.【小テスト】今週の資料,教科書3.1~3.2で,エントロピー関数,対数関数を調べておく.小テスト範囲:授業第1回~第3回
第5回目
情報源符号化 瞬時符号,情報源符号化定理,データ圧縮,平均符号長.今週の資料,教科書3.3~3.4で,情報源の符号化とは何か調べメモしておく.
第6回目
符号木,ハフマン符号 符号木,ハフマン符号とコンパクト性,ランレングス符号,MH符号.今週の資料,教科書4.1~4.3で,符号化法のアルゴリズムを理解する.
第7回目
ジフ・レンペル符号,他 自己参照型符号,他今週の資料,教科書4.4~4.5で,自己参照型とは何か理解し,そのアルゴリズムを習得する.
第8回目
各種エントロピー結合エントトピー,条件付きエントロピー,相互情報量.【小テスト】今週の資料,教科書5.1~5.3で,各種エントロピー間の関係を整理しておく.小テスト範囲:授業第4回~第7回
第9回目
マルコフ情報源のエントロピーエルゴード的マルコフ情報源,マルコフ情報源のエントロピー.  今週の資料,教科書5.3~5.4で,エルゴード性について調べておく.
第10回目
通信路モデル通信路モデル,通信路行列,相互情報量.今週の資料,教科書6.1~6.2で,通信路行列を理解しておく.
第11回目
通信路容量相互情報量と通信路容量・伝送速度,通信路容量の計算法.今週の資料,教科書6.2~6.3で,通信路容量の計算方法を調べておく.
第12回目
通信路符号化通信路符号化定理,ハミング距離,線形符号,組織符平均誤り率,通信路符号化定理,情報源符号化定理.【小テスト】今週の資料,教科書6.4で,誤り訂正の原理を理解する.小テスト範囲:授業第8回~第11回
第13回目
訂り制御の原理ハミング距離,ハミング重み,線形符号.今週の資料,教科書7.1~7.2で,符号間の距離と誤り訂正について,線形空間で理解しておく.
第14回目
線形符号有限体,線形空間,有限体上の多項式代数.今週の資料,教科書7.3~7.4で,有限体上の符号について調べておく.
第15回目
巡回符号巡回符号,BCH符号.今週の資料,教科書7.4~7.5で,誤り訂正符号の構成方法を理解する.

教科書
三木成彦・吉川英機 著「情報理論」コロナ社,ISBN4-339-01202-5
参考文献
情報理論のエッセンス/平田 廣則/昭晃堂/ISBN4-7456-3143-0
成績評価方法
小テスト(30点),期末試験(50点),授業でのアクティビティー(出席状況・質問・発表等,20点)で合計を100点満点とする.期末試験を試験期間に実施する.試験(期末・小テスト)においては,「情報」の理論体系の理解度に注目して到達度を評価.3/4以上の出席が必要.成績は規則通り,S・A・B・C・Fで評価する.
そのほか受講者への指示/メッセージ
「確率統計学」を履修していることが望ましいが,確率についての高等学校程度の知識でも授業は理解できる.情報理論は情報科学の基本科目の一つで,情報の通信や管理に関する分野に限らず,多くの意志決定支援技術にも適用されている.経営科学や金融工学等の分野でも,どのように情報理論が応用できるかを自ら考え出せる能力と探究心を養って欲しい.bb@tamagawa.ac.jp,rironnew.inf.eng.tamagawa.ac.jpで1週間前に配布する配布資料および教科書の該当箇所に目を通して,予習・復習することが授業の前提.出席チェック後は,交通機関のトラブル(要遅延証明書)による場合を除くき,欠席扱になる.

更新日:02/18/2009
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