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符号理論

科目
符号理論
区分
メディアネットワーク学科科目群
授業コード
1392260
開設セメスター
7S
曜日・時限
春 金/34
単位数
2単位
担当者名
小林 由紀男
授業の概要
符号理論ので必須であり基礎でもある代数学の勉強から始める.情報通信の高品質化・安全化に関する基本理念を支える基礎論(代数系)が学習の中心である.通信品質を保証する『誤り制御符号』(誤り訂正符号・誤り検出符号)と情報セキュリティの基盤になる『暗号化』技術に,どのように代数学が関与しそれらを支えているかを学ぶ.
到達目標
セキュリティと密接に結びつく暗号技術としてのRSA暗号・AESが整数論・代数学がどのように使われているかが理解できる.通信品質向上のためのハミング符号・巡回符号・BCH符号等のエラー制御符号の2種類の符号を理解した上で,単純な符号を線形空間で構成できるスキルを習得する.
授業計画
テーマ
内容
学習課題
第1回目
符号・暗号と代数 授業の概要説明.符号化の目的と代数,写像,集合シラバスの確認.写像と集合を復習する.
第2回目
代数系・群・半群 群,巡廻群,半群,準同型写像今週の授業資料により,代数系の知識を復習・整理しておく.
第3回目
環・イデアル 環,イデアル,Chinese Remainder Theorem今週の授業資料で,「環」の概念を学ぶ.
第4回目
剰余系の代数 既約元,整域,体 【小テスト】今週の授業資料で,「体」について学習する.
小テスト範囲:授業第1回~第3回
第5回目
初等整数論・合同式 整除,ユークリドの互助法,合同と不定方程式今週の授業資料で,「整数論」の基本概念を整理しておく.
第6回目
素数・原始元 既約剰余群,フェルマーの小定理,オイラーの定理今週の授業資料で,「整数論」の応用を考える.
第7回目
公開鍵暗号 暗号,公開鍵,素数今週の授業資料で,素数と暗号に関係を理解する.
第8回目
RSA暗号とDES(AES)暗号素因数分解,計算の複雑さ   【小テスト】今週の授業資料で,計算量と暗号について調べておく. 小テスト範囲:授業第4回~第7回
第9回目
多項式環不定元,次数,多項式,有理関数 今週の授業資料で,多項式の代数系に関する基礎を整理しておく.
第10回目
既約多項式・原始多項式既約多項式,原始多項式,モニック多項式今週の授業資料で,多項式代数と誤り訂正を理解する.
第11回目
体論・ベクトル空間多項式の根,標数,素体,最小多項式今週の授業資料で,多項式と「体」の関係を理解する.
第12回目
有限体部分体と拡大体,有限体,原始根  【小テスト】今週の授業資料で,有限体・多項式・符号の関係を調べておく. 小テスト範囲:授業第8回~第11回
第13回目
符号理論・ハミング距離ハミング距離,ハミング重み,誤りパターン 今週の授業資料で,誤り訂正符号について理解する.
第14回目
線型符号・線型空間,部分空間,多項式代数今週の授業資料で,線形空間と符号理論の関係を理解する.
第15回目
巡回符号,BCH符号 他巡回空間と巡回符号,BCH符号,その他今週の授業資料で,巡回符号の一構成法を習得する.

教科書
bb@tamagawa.ac.jp で配付する資料を使用.
参考文献
工学基礎 代数系とその応用/平林隆一/数理工学社/ISBN4-901683-40-3
成績評価方法
小テスト(30点),期末試験(50点),授業でのアクティビティー(質問・発表等,20点)で合計を100点満点とする.期末試験を試験期間に実施する.試験(期末・小テスト)においては,それぞれの符号そのものに対する理解度とそれらを実現するための符号構成の実務能力に着目してその到達度を評価.3/4以上の出席が必要.成績は所定の規則通り,S・A・B・C・Fで評価する.
そのほか受講者への指示/メッセージ
符号化の技術・技法は通信系基本技術の一つで,情報機器等にも符号化装置が実際に組み込まれている.ネットワークにおける符号理論の応用技術がどのように使われているかに関心を持ち,その原理や符号化理論を理解し,実際に符号化・復号化(シミュレーションを含む)できるスキルを養って欲しい.bb@tamagawa.ac.jp,rironnew.inf.eng.tamagawa.ac.jp で1週間前に配布する配布資料に目を通し,予習・復習が授業の前提である.出席チェック後は,交通機関のトラブル(要遅延証明書)による場合を除くき,欠席になる.

更新日:02/18/2009
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