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担当別５０音一覧

科目	教育の原理	区分	教育学科科目群
授業コード	1500015	開設セメスター	3S
曜日・時限	春　月/34	単位数	2単位
担当者名	今尾 佳生

授業の概要

「教育の原理」は教職課程開講科目中の総論に相当する科目である。しかしこれは単に教育職員免許状取得の過程における単なる形式論的な位置づけを与えられているというわけではなく、ともすれば教科指導、学級経営、学校運営等々の多種多様な諸業務の一つ一つに解体されてしまいがちな日々の教育実践に堅固な統合性を与えることが不可欠であるという実質的な認識によるものである。従って、本講においては我々を取り巻く教育現象を幅広い視点から概観し、教育実践のための包括的展望を与えることを目的とする。特に学校教育にかかわる諸問題、たとえば学校教育は何のために、誰によって、どのように営まれるのか、授業はどのように構成すべきか等を講義テーマとして設定する。受講者数が極めて多いことが予測されるため、充分な討論の場を設けることは困難であろうが、出きるかぎり一方的な講義を避け、講義担当者と受講者、あるいは受講者相互の質疑応答、意見交換を採り入れていきたいと考えている。受講者それぞれの立場において固定観念を脱した柔軟な発想で取り組むことが期待される。

到達目標	学校教育の専門家として必要な包括展望、及びそれに関わる基礎的な知識の習得を目指す。

授業計画	テーマ	内容	学習課題
第1回目	導入：　学校教育をめぐる諸問題	教育及び学校教育の定義／教育理念と教育現象／教育にかかわる基層的問題とその構造
第2回目	教育の理念と目的(1)	教育と人間観・世界観／生活課題の解決／現代社会の政治・経済と学校教育／学校教育の目的
第3回目	教育の理念と目的(2)	同上
第4回目	教育課程の編成	教育課程編成の意義／教育課程の類型／教育課程の編成原理／潜在的カリキュラム
第5回目	教育における知識観：　総論	前提としての認識論／教授－学習過程／本質主義と経験主義
第6回目	教育における知識観：　各論	動機づけ／学力／学習障害／発達
第7回目	教育方法論導入	児童実態と地域実態／発達と学習
第8回目	教育方法と教育評価：　総論	教授－学習過程／教育方法の諸類型
第9回目	教育方法と教育評価：　教授目標の分析	学習指導要領の検討／教材研究と指導計画／教授目標／概念分析
第10回目	教育方法と教育評価：教授目標分析演習	上記演習
第11回目	教育方法と教育評価：　授業構成	教授－学習形態／個別指導の可能性／能力別クラス編成の是非
第12回目	教育方法と教育評価：　評価論	授業における評価の位置／絶対評価と相対評価／診断的評価／形成的評価／達成度評価
第13回目	学校・学級の運営	学級集団の形成とその諸問題／集団力学
第14回目	学校教育と保護者・地域社会連携	親子関係の発生／現代社会の家庭教育／地域社会の構造と文化的背景／社会教育の可能性
第15回目	まとめ：教育の原理としての人間の原理	第１～14回の授業内容

教科書	プリント使用
参考文献	『＜問い＞としての教育学』／沼田裕之・増渕幸男編著／福村出版／2,266円 『教育言説をどう読むか－教育を語ることばのしくみとはたらきï』／今津孝次郎・樋田大二郎／新曜社／2,500円 『教育課程－カリキュラム入門』／柴田義松／有斐閣／1,800円 『忘れられた連関－＜教える－学ぶ＞とは何か－』／Ｋ．モレハウアー／ みすず書房／2,200円 『教育の原理』／倉岡正雄他／玉川大学出版部／2,400円 『教育のことば－その哲学的分析－』／Ｉ．シェフラー／東洋館出版社／ 1,800円 『中学校学習指導要領（平成20年３月告示）』／東山書房／244円　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　沼田 裕之・増渕 幸男編著／『教育学21の問い』／福村出版／￥2,800＋税
成績評価方法	小レポート10通（100％）：　全授業回数分に相当する講義テーマに関する問題に対する課題に取り組む。１回分の量はおよそ400字～800程度とする。詳細については授業時に説明する。
そのほか受講者への指示／メッセージ	講義への積極的参加が重要です。