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国際関係史

科目
国際関係史
区分
共通関連科目群
授業コード
5400115
開設セメスター
8S
曜日・時限
秋 火/56
単位数
2単位
担当者名
等松 春夫
授業の概要
「国際関係史の文脈の中における日本」という観点に立ち、19世紀半ばの開国から現在に至る日本の対関係および日本をめぐる国際関係を学ぶ。政治、経済、国際法、軍事、社会はもとより文化交流および文化摩擦の問題も取り上げる。講師が担当する「国際関係論」「外交論」とあわせて受講することを勧める。
到達目標
21世紀に生きる日本人として不可欠な、日本をめぐる国際関係の基礎教養を身につける。
授業計画
テーマ
内容
学習課題
第1回目
国際社会の成立と展開 19世紀初めまでの世界 ウェストファリア体制の成立とその世界的拡大を概観する。対応する試験問題との関連を意識して受講すること。講義を「学期末までに良い答案を作成するためのペースメーカー」と位置づけること。
第2回目
パックス・ブリタニカと日本の開国 1840-70 幕末から明治初期の国際関係の中における日本の位置を概観する。同上。
第3回目
帝国主義と富国強兵 1871-93 明治新政府の対外政策を概観する。国内体制の改革と外交がいかに連動していたかに留意する。同上。
第4回目
日清・日露戦争と「列強」日本の登場 1894-1913 日清・日露のふたつの対外戦争を経て、いかにして日本が列強の一員となっていったかを概観する。とりわけ日清戦争と「中華的国際システム」の崩壊、日露戦争と条約改正の完成に注目する。同上。
第5回目
台湾と朝鮮:「大日本帝国」と植民地領有をめぐる問題 1895-1945 1895-1945の日本は複数の民族を支配下に置く「大日本帝国」であった。日本の植民地領有の動機、植民地経営の展開、「大日本帝国」が残した正負の遺産を考察する。同上。
第6回目
第一次世界大戦とヴェルサイユ・ワシントン体制」「一等国」日本 1914-30 第一次世界大戦への参戦から戦間期の国際社会の変動の中における日本の対外関係を考察する。ヴェルサイユ・ワシントン体制の意味、戦争非合法化、國際聯盟との関係にも留意する。同上。
第7回目
日中関係の破綻と「軍国日本」 1931-1940 満洲事変から日中戦争に至る日中関係の破綻と日本の軍国化、日本の国際的孤立、日独接近、ヨーロッパ戦争と日本の関係について概観する。同上。
第8回目
アジア太平洋戦争と「大日本帝国」の崩壊 1940-1945日中戦争解決の失敗、三国同盟、英米ソとの対立、仏印進駐、日米開戦から敗戦までの日本の対外関係をh概観する。同上。
第9回目
歴史認識をめぐる問題:アジア太平洋戦争をどう見るか現在なお日本の対外関係を呪縛するアジア太平戦争をいかに解釈すべきか考察する。学問研究と現実政治の複雑な関係に留意する。同上。
第10回目
「平和国家」日本:敗戦、復興、国際社会への復帰 1945-60占領下における改革、経済復興、朝鮮戦争、占領の終了と国際社会への復帰、日本の国連加盟にいたる日本の対外関係を概観する。同上。
第11回目
冷戦と「経済大国」日本 1961-90
冷戦の終焉と「大国?」日本 1991-現在
日本の経済大国化、冷戦下の対外関係、ベトナム戦争への関与、「外交不在」の問題を考察する。また、冷戦終結後の国際社会で日本が直面する諸問題を概観する。同上。
第12回目
日米関係の150年 1853ー現在開国から現在までの日米関係を、より広い国際的文脈の中で考察する。同上。
第13回目
日中関係の160年 1840-現在アヘン戦争前後から現在に至る日中関係を、より広い国際的文脈の中で考察する。同上。
第14回目
試験のための質疑応答あらかじめ公表してある試験問題に関する質問を受け付ける。より良い答案を作成するために意義ある質問を持ってくること。
第15回目
試験100分の記述試験を行う。資料やメモの持ち込みは不可。これくらいの答案は暗記してくること。試験問題は早めに公表してあるので、十分な準備をして試験に臨むこと。

教科書
1)指定しない。自家製プリントおよび資料を講義時に配布して使用する。
2)ただし、少なくとも3-5冊の推薦参考文献に目を通すように。
3)国立公文書館アジア歴史資料センターのサイトにも目を通すことを勧める。
http://www.jacar.go.jp/
参考文献
1)講義全体の基本参考文献としては以下を推薦する(順不同)。
2)個別の問題に関する参考文献については講義時に適宜補足紹介する。

入江昭『日本の外交』『新・日本の外交』(中公新書)
中西寛『国際政治とは何か』(中公新書)
細谷千博『日本外交の軌跡』(NHKブックス)
高坂正尭『現代史の中で考える』『世界史の中で考える』(新潮選書)
野島博之『謎とき 日本近現代史』(講談社現代新書)
加藤陽子『戦争の日本近現代史』(講談社現代新書)
坂本多加雄『歴史教育とは何か』(PHP新書)
小風秀雅『近代日本と国際社会』(放送大学テキスト)
五百旗頭真『戦後日本外交史』(有斐閣アルマ)
細谷千博編『日米関係通史』(東京大学出版会)
渡邊昭夫『アジア・太平洋の国際関係と日本』(東京大学出版会)
入江隆則『太平洋文明の興亡―アジアと西洋・盛衰の500年』(PHP研究所)
増田弘・木村昌人編『日本外交史ハンドブック 解説と資料』(有信堂)
外務省外交史料館編『日本外交史辞典』(山川出版社)
外務省編『日本外交年表並主要文書』<上下>(原書房)
百瀬孝『事典 昭和戦前期の日本』『事典 昭和戦後期の日本』(吉川弘文館)
世界史リブレットシリーズ(山川出版社)
成績評価方法
1)試験答案の水準によって評価する。
2)試験は10題程度の課題の中から2問選択してもらう。
3)出席は当然の前提なので成績評価に加味しない。
そのほか受講者への指示/メッセージ
1)試験問題は早めに公表するので、十分な時間をかけて答案作成の準備をすること。
2)より良い答案を作成するために質疑応答の時間を有効に活用すること。
3)必ず複数の参考文献に目を通すこと。
4)ウェブサイトのみに頼って答案を作成しないように。

更新日:01/17/2009
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