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宇宙科学

科目
宇宙科学
区分
自然科学科目群
授業コード
5000057
開設セメスター
2S
曜日・時限
秋 水/12
単位数
2単位
担当者名
島田 延枝
授業の概要
私達が生活を営んでいる惑星「地球」を宇宙から概観し、磁気圏を含めた身近な宇宙空間について学ぶ。直接探査が可能な身近な宇宙「太陽系」の全貌や、太陽系外の惑星系について、最新の観測データを交えて知識を深める。宇宙の始まりと発展についての最近のアイデアに触れ、銀河、恒星といった宇宙の構成天体における多様な現象を理解する。
到達目標
星の一生の活動を通じてもたらされる、身の回りの様々な元素、また、星の誕生とともに形成される惑星等々、我々の存在と宇宙の営みが切っても切れない関係である事を認識した上で、その描像を人に伝えられるようになる。また、我々の日常スケールを離れた世界~素粒子といったミクロな世界から宇宙の大規模構造まで~について現在の観測や理論が解き明かしている内容に対する興味を増進し、理解する基盤を作る。
授業計画
テーマ
内容
学習課題
第1回目
私達はどこに?
-地球の運動と居場所
「宇宙図」を読み解く
宇宙の中の地球の位置づけ
今見えている宇宙の成り立ちと、「宇宙の歴史」を概観し、今後の授業につなげます。
地球は、背景宇宙に対して、どのくらいのスピードで動いているでしょう?ちょっと想像してみて下さい。
また、現在の宇宙で見えている天体は、過去の宇宙のどの部分を見ているか!?考えてみて下さい。
第2回目
日本の惑星探査計画
現代の宇宙観測
現在と近未来の、日本の惑星探査の状況について。
また、様々な宇宙観測の手法を概観します。
私達が肉眼で見ることが出来るのは可視光だけです。他の波長帯域で天体現象を「見る」ことで、エネルギーレンジの異なる様々な現象を捉えることができ、包括的に宇宙の謎に迫る事ができます。ここは大事なポイントなので、よく理解して下さい。
第3回目
地球と月の生い立ちと太陽系形成 地球を含む、太陽系はどのように誕生したのか?地球と月の関係、潮汐力とは?地球に一番近い天体、月。月の起源について思いをめぐらせて見てください。月がいつも同じ面を地球に向けていることを実際に確認してみて下さいね。
第4回目
地球から宇宙空間へ 身近な「宇宙空間」:大気圏から磁気圏、惑星間空間へ 地球には「磁気圏」と呼ばれる宇宙空間に長く(地球半径の200倍以上)伸びたシッポがあるのを知っていますか?そのシッポとオーロラの関係も明らかに。
第5回目
惑星の運動をつかさどる法則 太陽系天体の運動とケプラーの法則、ラグランジュポイントとは?天体力学の初歩です。数式が少しでます。分からなかったら復習して質問してみて下さい。「地学」を学んだ方なら、復習になってしまうかもしれませんね。
第6回目
変化に富む地球の仲間達:太陽系天体 太陽系とその構成天体を概観する。太陽系には、惑星以外にどんな天体があるか調べてみて下さい。また、太陽系の広がりについて予想してみて下さい。今は準惑星と呼ばれる冥王星の外側はどうなっているでしょうか?
第7回目
太陽系探査 人類の太陽系探査の歴史と最近の成果を紹介。特に火星と土星に注目する。惑星探査は、比較的新聞などメディアにもよく取り上げられると思います。皆さんも意識して情報を集めて下さいね!最近水星にもメッセンジャーが接近したので、それについても時間をみて述べます。
第8回目
太陽系外惑星系、地球外生命探査への道我々が所属する「太陽系」以外にも沢山の系外「惑星系」が見つかってきている。その姿は?また、太陽系内を含む、地球外の生命の可能性の議論どうなっているのか?宇宙には、私達のような太陽系(惑星系)が他にもあると思いますか?遠くの惑星系を観測するのは、何故大変なのか考えてみて下さい。
第9回目
すぐそこにある恒星:太陽太陽の構造とエネルギー、太陽風、地球への影響太陽から放出されているものは、熱、光、あとは何でしょう?最近話題の?「宇宙天気」とは何だと思いますか?想像してみて下さいね。
第10回目
星の誕生と進化分子雲、星の誕生と進化の過程、星の構造と分類星の一生は、何で決まると思いますか?星の誕生は、濃いガスの中で起こるため観測が難しく、まだ分からない部分が沢山あります。
第11回目
星の終末と元素の起源多様な星の最期。ブラックホール、中性子星、白色矮星など。超新星爆発と元素合成についても学びます。私達生命は、「星の子」だとよく言われますが、改めて実感してみましょう。星が作ってくれた様々な元素から私達ができたのですから。
第12回目
銀河の構造とダイナミクス銀河系の構造、銀河相互作用、活動銀河。天の川を見たことがありますか?見えている天の川は銀河のどの部分でしょうか?まずは私達が属している天の川銀河「銀河系」の構造から見てみましょう。
第13回目
銀河形成と宇宙の大規模構造ハッブルの宇宙膨張の発見、赤方偏移。宇宙における銀河単位の階層構造。銀河形成とダークマター、重力レンズ。宇宙が膨張していることはどのようにして分かったと思いますか?想像してみて下さい。目にも見えず、未だ解明されていない宇宙の主要構成要素、ダークマターとダークエネルギーについても学びます。
第14回目
宇宙の始まりと発展宇宙初期の理論と観測について。宇宙空間と物質の起源、素粒子とは?宇宙の始まりを知るためには、物質の極限状態や物質のミクロにおける振る舞いを理解することが必要になってきます。
第15回目
宇宙の理解を助ける二大理論宇宙の構造や性質を理解する助けとなった相対性理論と量子論について、その「雰囲気」を紹介。授業最終のこの回(講義内容短め)では、最後に試験問題に関する質問も受け付けますので、用意しておいて下さい。

教科書
特になし。
参考文献
Newton別冊「宇宙創造と惑星の誕生」Newton出版
Newton別冊「みるみる理解できる 太陽と惑星」Newton出版
Newtonムック「宇宙 無からの誕生」Newton出版
青木和光「物質の宇宙史」新日本出版社
谷口義明「銀河の育ち方」地人書館
福井康雄編「私たちは暗黒宇宙から生まれた ALMAが解き明かす宇宙の全貌」日本評論社
「新宇宙図」Newton ニュートンムック別冊 Newton出版
(その他、詳しくは授業中に随時紹介)
成績評価方法
期末筆記試験(70%)、授業参加状況(30%)
そのほか受講者への指示/メッセージ
Blackboard(Bb)にあらかじめ授業で用いるファイルなどを用意します。各自ダウンロードして活用して下さい。Bbは必ず毎回チェックして下さい。授業は一方通行にならないようにしたいので、質問、コメントなど大歓迎です。質問には授業中や、Bb上で随時お答えしていきます。各回の内容はおよその目安です。少々次の回にずれ込んだり、終わりの方で次の回に入ったりすることがあります。

更新日:01/14/2009
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