授業計画 | テーマ | 内容 | 学習課題 |
第1回目 | 本コースの授業方針の説明 | 今まで英語を学んだ自分の経験を振り返る。文法の意義、必要性について話し合う。 | 自分の英語学習の中でよく学んだと思った時とうまくいかなかった時の状況を思い出し、1ページの用紙に具体的に書いてくる。授業で提出。 |
第2回目 | 自分の知っている文法知識の復習 | 中学,高校で学んだ文法について何を知っているか英語と照らし合わせながら考える。この復習の目的は、文法用語とその概念をを今学期を通して実際に行なっていく文法分析の土台とすること。 | 学校で習ったがよく分からないと思う文法用語,概念を書き出してくる。 |
第3回目 | 日本語の文構造の特徴 | 助詞が日本語の文に与える影響を、大野晋の「ハとガ」の練習問題を解きながら考える。
ハとガは日本語学習者の難問の一つなので、他の助詞もあわせながら今回と次回2回にわたって考察していく。 | 日本語練習帳,2章「文法なんか嫌いー役に立つか」を読み問題を解いてくる。 |
第4回目 | 日本語の文構造の特徴 | ハによる話題化を考える。 | 日本語文法のしくみ,2章「言葉にパターンを見る」のQ4(p30-43)を読んでくる |
第5回目 | 日本語の文構造の特徴
言葉と思考の関係 | 接続助詞ガ(保留,逆接)の考察をとおして言葉と思考との関係を考える。 | 日本語練習帳,3章「二つの心得」の中の”が、を使うな”(p97-105)を読んでくる |
第6回目 | 日本語の音韻体系と文字表記の問題
表音文字と表意文字 | 音韻と文字は直接文法の範疇ではないが、活用や品詞の区別に影響があるため今回と次回2回に分けて考える。ローマ字の扱い、かたかな表記とその影響。日本語の文字導入活動の一例を実演する | 日本語練習帳,1章「単語に敏感になろう」の中の“漢字と日本文化””カタカナ語の増大”(p37-40)を読んでくる。 |
第7回目 | 漢字の音と訓、その歴史と使い方 | 日本語学習者にとって難問の一つである漢字の音と訓はどのように現れたか、現在どのように使われているかを見る。漢字指導の仕方。 | 日本語練習帳,3章「二つの心得」の中の”お茶を一杯”(p106―110)を読んでくる |
第8回目 | 動詞の活用 | 日本語の動詞の2種類の活用表の比較。動詞の活用にあたって日本語学習者が直面する問題とその対処の仕方を考える。 | 自分の知っている動詞活用の復習をしてくる。 |
第9回目 | 形容詞/形容動詞の活用
歴史の中で変化する言語 | 「おいしいでした」について考える。言語の変化(言葉の乱れ)に対してその言語を話す者としてまたそれを教える者として、どう対処使用と思うか話し合う。 | 日本語練習帳,5章「敬語の基本」の中の”丁寧語―デスとマス”(p175―177)および(p205-210)を読んでくる。 |
第10回目 | いろいろな動詞の種類
(瞬間動詞,継続動詞、
移動動詞など) | これらの動詞の性質とその’―ている’形が何を意味するかを考える。 | |
第11回目 | 自動詞と他動詞 | これらの動詞の性質とその影響を考える。(前回の”―ている”形とも合わせて) | |
第12回目 | 敬語(内と外,上下の人間関係) | 日本社会の人間関係を反映している敬語を自分の敬語の使い方を振り返りながら、今回と次回の2回にわたって考える。日本語学習者にとっての敬語のむずかしさ。 | どういう時に誰に対してどういう言葉づかいをしたか一週間記録する。日本語練習帳,5章「敬語の基本」をp192まで読んでくる。 |
第13回目 | 敬語(内と外,上下の人間関係)
授受の動作の敬語 | ―てあげる、くれる、もらうに焦点をあてその背後にある見方を考える。 | 日本語練習帳,5章「敬語の基本」の‘授受の動作の敬語’から
p204まで読んでくる。 |
第14回目 | アメリカでの日本語クラス
クラスの中での生きた日本語とは? | 日本語クラスの例をビデオで紹介。教師がクラスで使う日本語の量と質について話しあう。 | |
第15回目 | 再び、日本語教育における文法の意義。言葉に責任を持つことの意味。 | 一学期間のまとめ。 | |