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生徒理解と教育相談

科目
生徒理解と教育相談
区分
文学部(人間学科・比較文化学科を除く)教職関連科目群
授業コード
8000009
開設セメスター
3S
曜日・時限
春 月/910
単位数
2単位
担当者名
小林 亮
授業の概要
学校現場ではあまりにも多くの臨床的問題が発生しています。現代の学校は、教科を中心とした学習指導のほかに、生活指導、進路指導、適応問題への心理相談を含む教育相談を重要な任務とするようになりました。こうした今日的ニーズに基き、本講では、主として学校心理学的視点から生徒理解の方法を考察し、教育相談の理論とカウンセリングの技法について基礎的な知識を身につけることを目的とします。特別支援教育についても考察します。
到達目標
青年期における生徒の心理的特徴や問題を理解し、教育相談の基礎理論と指導技法の初歩を習得する。
授業計画
テーマ
内容
学習課題
第1回目
導入 生徒理解に基づく教育相談の需要と課題今なぜ「教育相談」が重視されているのかを教師の立場から考えてみましょう。
第2回目
生徒理解の手引きI 青年期における身体と情緒の発達受講者自身、青年期にある人が大部分だと思うので、自らのあり方を見つめ直す機会にしてください。
第3回目
生徒理解の手引きII 青年期における認知と社会性の発達アイデンティティと対人関係の問題について心理テストの実習を交えながら多角的に考察します。
第4回目
「いまどきの青年」の実像 今日の中高生 ― 彼らは何を考え何に悩み、どのような価値観で行動しているか調査データやマスメディアの記事などを手がかりに、現代社会における中高生たちの実像に迫ります。
第5回目
中学校における教育相談の目的と課題 教育相談の3領域について―学習支援、進路指導、適応相談教育相談において実際にどのような問題が扱われるかを具体的に紹介してゆきます。
第6回目
カウンセリング・マインド カウンセリング・マインドの意味と活用事例生活指導と教科指導の両方において必要とされるカウンセリング・マインドは教師に不可欠の資質です。
第7回目
教師とスクールカウンセラー 教師とカウンセラーの違いと共通点教師とカウンセラーとはどちらも教育相談に関わる専門家なので、上手に協力関係を築いてゆくことが必要です。
第8回目
青年期における心の問題Ⅰ神経症、心身症、うつ、統合失調症青年期に後発しやすい心の問題を具体的症例に即して見てゆきます。
第9回目
青年期における心の問題Ⅱ摂食障害、ピーターパン・シンドローム、非行など大人になれない青年が増えていると言われます。成熟拒否の心理的メカニズムを探ります。
第10回目
教育臨床的問題への対応Ⅰ不登校・ひきこもりの問題と対応策現代の学校が抱える最も深刻な問題である不登校の分析を通じて、学校教育の意味を問い直してみましょう。
第11回目
教育臨床的問題への対応Ⅱいじめの問題と対応策、生徒の自殺についていじめの歴史的変遷、いじめの意味,諸外国との国際比較など、具体的資料をもとに多面的に考察します。
第12回目
特別支援教育発達障害の種類と症状、教育的支援の実際特別支援教育は学校現場が直面する極めて日常的な課題です。学校の新たな取組みを紹介します。
第13回目
学校カウンセリングの理論と技法ロジャーズのクライエント中心療法とユングの分析心理学日本の学校現場で大きな影響力をもつ2つのカウンセリング理論をビデオ教材を使いながら紹介し、実習も行います.
第14回目
異文化カウンセリング海外留学の指導、海外子女教育と海外帰国子女の適応問題グローバル化に伴ってニーズの高まっている異文化適応への教育的支援について概観します。
第15回目
まとめ教育相談において、教師には何ができるか教師の任務と限界を、生徒とのラポール作りという観点から総括して考察します。

教科書
とくに指定しません。テーマごとにプリント教材を用意します。
参考文献
佐治守夫「カウンセリングを学ぶ」東京大学出版会、1996。
その他、授業中に随時、紹介します。
成績評価方法
通常授業における小テストおよびレポートによって評価します。
そのほか受講者への指示/メッセージ
教職をめざす人は、将来自分の仕事に直結してくる切実な問題なので、とくに積極的に授業に参加してほしいと思います。


更新日:01/19/2009
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