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国際社会と文化交流

科目
国際社会と文化交流
区分
比較文化学科科目群
授業コード
1120095112009651200905120091
開設セメスター
1S2S
曜日・時限
春 金/34秋 金/34
単位数
2単位
担当者名
實川 真理子、登丸 求己
授業の概要
国際社会における国と国のかかわりは、基本的に政府間の外交(政治)、企業間の貿易(経済)そして民間の交流(文化)でなっている。平和で豊かな世界を実現するためには政治や経済だけではなく、文化交流=多文化理解が不可欠である。グローバル化という大きなうねりにただ流されるのではなく、主体的に参画していく契機として、国際組織・国家・企業・集団・個人の文化交流について考える。組織や制度などのいわば文化交流の「ハード」と、交流される内容と交流主体といったいわば文化交流の「ソフト」に、それぞれ重きを置く2つの分野に分かれ、組織・制度分野は登丸が、主体と内容については實川が担当する。前半を登丸・後半を實川が担当する組と、前半を實川・後半を登丸が担当する組があるので、後者の組に配属された学生は下記の授業計画の1回目から7回目までの授業が8回目から14回目までと入れ替わることに留意してください。
到達目標
地球市民として、他文化と接触・交流し、伝統を尊重しかつ新しい文化を生み出していく動機をもち、その動機を実践していく理論的な手掛かりと探求の技法を身につける。交流主体としてのコミュニケーション能力、とくに文章やその他の表現能力を、事例研究と発表を通して習得する。
授業計画
テーマ
内容
学習課題
第1回目
「平和で豊かな世界」(登丸) なくならない戦争、広がる貧富の格差、文明の対立、価値観の多様性と共存・共生、多文化理解と国際協調猿の社会と人間の社会は、どこが同じで何が違うか考える
第2回目
「争いは人の心の中で生まれる」(登丸) 国や民族固有の歴史と文化が人の心を創る、憎しみと対立の解消、政治的には同盟、経済的には協力、文化は?仏教とキリスト教はどちらが正しいかという質問の答えを考えておく
第3回目
「文化交流と国際協調の枠組」(登丸) 多文化共生社会の実現、多国間・二国間協調、国連教育科学文化機関(ユネスコ)、その他の国際機関と国際会議「国際連合」と「ユネスコ」の役割についてWEB検索をしておく
第4回目
「日本人の異文化理解力」(登丸) 日本の特殊性、単一民族、単一言語、単一文化の均質社会、異文化理解力、日本の少子化と多文化共生社会、国際化と国際人これからの日本は、どうなっていくのか、国際社会でどんな役割を果たすのか考える、6回目のレポート発表準備開始
第5回目
「日本の国際文化交流の取組」(登丸) 日本の国際交流の取組、発信・受容・共生、政府、自治体、学校、民間団体、個人、多文化教育、人的交換、インターネットとマスメディア、国際交流基金「『文化交流の平和国家』日本の創造を」を読んで、日本政府の基本方針を理解しておく
第6回目
「課題発表-地域の国際化の課題」(登丸) 地域におけるの国際交流の取組みと問題点について発表、討論、コメント自分の出身地の登録外国人構成を確認し、自治体と国際交流協会の活動の現状と問題点を他の発表者と比較して発言する
第7回目
「多文化共生社会の課題」(登丸)
 
日本の多文化共生社会化をめざす地域社会と行政の取組、外国人の生活支援と社会保障、教育、参政権多文化共生社会が進み、日本が究極的な多民族・多文化の社会になったと仮定して自分は日本人としてどんな役割をし、行政は何をしなければならないか考えておく。
第8回目
「文化交流:事例1、日本発」(實川)「日本発」の文化が海外で受容され、その土地の文化と融合しながら新しい表現を生み出している事例を検討する。「『文化交流の平和国家』日本の創造を」を読んでくる。海外で受容されている日本文化の例を探してくる。
第9回目
「文化交流:事例2、日本着」(實川)現在日本列島と呼ばれる地域に住む人々は、意識的・偶発的に海外からの文化を取り入れてそれを「和風化」することで独自の文化様式を発達させてきた。この折衷様式こそが日本文化の中心という論者もいるほどだ。わたしたちの今、日常生活にある交流の歴史をたどってみよう。身の回りから「文化交流」の成果をみつけよう。時代やオリジン(もともとはどこの国・地域・民族のものであったのか)、伝来の経路ときっかけを調べてまとめてくる。
第10回目
「文化交流:事例3、受容の工夫」(實川)それまでまったく考えたこともなかったモノやアイディアを受容するとき、受容する側はそれをどう呼ぶか考えなければならない。日本では外来語と呼ばれる語彙群があるが、この外来語について再検討する。外来語についてBlackboardのリンクから国立国語研究所の調査結果を読んできてください。
第11回目
「ブランディング(ブランド力)」共通目標をたて、協働して人類共通の課題に取り組むための「信頼の醸成」のために、日本のブランド力を高めるための戦略的文化交流ブランディングの事例を各自で発掘してまとめる
第12回目
「文化交流を理論的に考える:2」(實川)日本列島という枠を超えて、文化交流の事例を一般化して検討する。交流の主体(自発的行為者)、客体(行為の対象)の観点をとりいれて「交流」のあり方を考える。日本の事例から離れて、世界的に俯瞰して事例を探し、事例内容を時代背景と結果も含めてまとめてくる。
第13回目
「負の遺産」(實川)異民族の交流は、それぞれの民族がもつ文化の交流でもあるが、それが意図せざる結末、あるいはどちらかの民族にとって耐え難い結末に終わることもある。こうした失敗はなぜおこるのか、私たちはここから何を学ぶことができるだろうか。「失敗」事例を探してくる。なぜその事例は「失敗」だったと自分が考えるのか、理由と根拠も提示できるように準備すること。
第14回目
「新しい文化交流」(實川)グローバライゼーションとそれを可能にする情報技術や交通手段の発展は、新しい文化交流の可能性をもたらしている。過去から学び、グローバルな文化の担い手として新しいフォーラムに参画していく主体のあり方について考える。Blackboardまたは授業中に指示。
第15回目
「科目レビュー」(登丸・實川)

教科書
特に指定しない。適宜プリントを配布する
参考文献
實川担当部分では、Blackboardに掲載、または、授業中に指示。
登丸・實川ともに「『文化交流の平和国家』日本の創造を」を全員が読んでいることを前提として授業を進める。首相官邸のウェブサイトhttp://www.kantei.go.jp/jp/singi/bunka/kettei/050711houkoku.pdfからダウンロードしてください。
成績評価方法
授業中の発表と提出物と、第15回の評価の結果を総合的に判断する
そのほか受講者への指示/メッセージ


更新日:02/20/2009
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