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植物分類学
科目
植物分類学
区分
生物環境システム学科科目群
授業コード
13316
開設セメスター
1S
曜日・時限
春 木/12
単位数
2
単位
担当者名
南 佳典
授業の概要
細菌から維管束植物まで35億年かけた壮大な進化の結果,現在見られるような植物の外部形態・内部形態がそれぞれの機能を持ち,形成されてきた.その形態的特徴によって生物の基本単位である種に分類される.また,生物の自然分類には進化の道筋,すなわち血縁関係が反映されなければならないが,この系統分類学も最近ではめざましい進歩を遂げている.本講義では,植物の同定技術の基礎を紹介し,同時に生物地理学的あるいは古生物学的な要素もふまえて,系統分類学の理解および種とは何かを検討することを目的とする.
到達目標
現在見られる植物がいかにこの多様性を得たかについて,そのメカニズムや系統進化,生物地理学的見地を考慮して理解することを目標とする.また,実際の植物を比較・同定することにより,検索に使用されているキーの意味を理解することも重要である.
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
分類学の概念
種の概念と種分類
“種”とは何かの理解
第2回目
生物の系統と種分化 ~系統進化と生殖隔離~
種分化を引き起こすメカニズムについて調べておくこと
第3回目
多様化の歴史
原核生物から真核生物への進化
真核生物が獲得した機能とは何か?
第4回目
陸上植物への進化
起源植物コケ植物・シダ植物の形態比較
陸上化を果たした植物はどんな植物だったか?
第5回目
陸上植物の多様化
コケ植物 ~陸上化への適応~
コケ植物の特徴の把握
第6回目
シダ植物 ~根・茎・葉の外部形態と機能~
シダ植物の特徴の把握
第7回目
種子植物 ~陸上への完全なる適応放散~
種子植物の特徴の把握
第8回目
中間試験
植物の多様化について
第9回目
植物同定
図鑑の使い方,検索表の読み方
使い慣れた図鑑があれば持参してください
第10回目
実際に植物を調べてみる
第11回目
植物分類学の歩み
分類体系と学名について
第10回で実際に調べた植物の学名を調べておくこと
第12回目
分子分類学への招待
DNAを用いた系統解析について
分類学における生物地理学の貢献とはどういうものか
第13回目
植物を見る
植物園(野外観察)
実際に生育している植物を見て,分類学的特徴を把握する
第14回目
総合考察
まとめ
第15回目
期末試験
期末試験
教科書
・特に指定しないが,必要に応じて資料を配付する
参考文献
・多様性生物学入門(栗田子郎/東海大学出版会) ・生物の種多様性(岩槻邦夫・馬渡峻輔 編/裳華房) ・植物の進化形態学(加藤雅啓/東京大学出版会) など
成績評価方法
・中間試験(30%),植物園観察レポート(20%),期末試験(40%),聴講姿勢(10%)
そのほか受講者への指示/メッセージ
・成績評価法に記載したとおり,積極的な授業態度を強く望む.レポートはかなり多く感じるかもしれないが,評価割合が高いので質の高いものを求める.
更新日:
01/12/2007
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