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書道

科目
書道
区分
リベラルアーツ学科科目群
授業コード
2405564056
開設セメスター
3S4S
曜日・時限
春 水/78秋 水/78
単位数
2単位
担当者名
吉田 功
授業の概要
書は「漢字」という特有な文字構造に伴なって発達した東洋独自の芸術です。本講座では、古代宗教観念のもとに生まれた漢字が、一体どのような理由から書体の返遷をみせたのか。中国古代の文字資料や石碑・法帖の臨書(毛筆・硬筆)をとおしてそこに表われる形や線、構成美に注目し、書の芸術性を探っていきます。実技が主ですが、書道史や文房四宝(筆・墨・硯・紙)についての講義も行います。書道経験の有無にかかわらず受講可・受講人数 20名程度
到達目標
作品に創意・工夫があり“書”として成立させるための条件を把握できていること。これは書の本質にもせまる大切なテーマでもあります。
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
書とはどういう芸術か 実技:なし。
講義:書の定義・書体変遷史
・用具・用材のチェック(各自用意)
・漢字の各書体とその使用目的を復習する
第2回目
楷書(AD632年) 実技:九成宮醴泉銘を臨書する。
講義:楷書の発生から完成まで
・楷書の線(起筆・送筆・終筆)を練習する
・縦画、横画の線の組み合わせを確認する
第3回目
実技:九成宮醴泉銘を臨書する(硬筆臨書)。
講義:いろいろな書風の楷書
・初唐の三大家の書風を復習する
・この碑の特徴を生かし硬筆臨書を試みる(ペン・鉛筆等)
第4回目

・実技課題
実技:九成宮醴泉銘を臨書する(硬筆臨書)。
講義:常用漢字の筆写で許容される形
・筆の特性を生かし墨をつけすぎない練習
・実技課題制作
第5回目
行書(AD353年) 実技:蘭亭序を臨書する。
講義:行書の美
・行書のくずし方、省画の方法を確認する
・行書の線質を練習する
第6回目

・実技課題
実技:蘭亭序を臨書する(硬筆臨書)。
講義:王羲之の文字デザイン
・王羲之の文字結体を復習(偏と傍のバランス等)する
・硬筆臨書をとおして自分の書き文字との結体を比較する
第7回目
草書(AD687年) 実技:書譜を臨書する。
講義:草書の発生(木簡・竹簡)
・草書の線質を練習(線の太細に注意する)する
・木や竹への書写を体験する
第8回目
実技:書譜を臨書する(硬筆臨書)。
講義:草書の流動美
・草書とひらがな(日本)の相違を把握する
・硬筆で臨書を試みる
第9回目
隷書(AD186年)実技:張遷碑を臨書する。
講義:隷書とは
・隷書体の結構法について復習する
・起筆における逆筆の収筆の用筆法を練習(縦画・横画)する
第10回目
実技:張遷碑を臨書する。
講義:隷変という文字改革
・斜画の運筆法を練習する
第11回目

・実技課題
実技:張遷碑を臨書する。
講義:いろいろな書風の隷書
・書を作品として成立させる為には何が必要か
・実技課題制作
第12回目
篆書(BC400年ころ)実技:石鼓文を臨書する。
講義:篆書の造形美・始皇帝の文字統一
・篆書体の運筆法を練習(縦画・横画)する
・隷書体との相違を確認する
第13回目
実技:雅印をデザインする。
講義:印の歴史と用途
・篆書体が使われている自宅の印(認印・実印)や美術品などの雅印を観察し、デザインの違いを研究する
第14回目
甲骨文字(BC1300年ころ)実技:線刻文字を筆で表現する。
講義:殷代の文字の役割
・筆順による墨の重なり方(墨の特性)を確認する
・いろいろなものを筆にして文字や絵を表現する
第15回目
作品発表会実技:作品の講評・レポート提出。・各作品の講評をもとに、書の本質について確認する。

教科書
参考文献
書道資料集『書の世界』江原利津子 他編 / 中教出版 / 1,100円・授業時にプリントを配布
成績評価方法
平常点40%、課題作品30%、レポート30%
そのほか受講者への指示/メッセージ
授業中に資料を配付

更新日:
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