授業計画 | テーマ | 内容 | 授業を受けるにあたって |
第1回目 | 書とはどういう芸術か | 実技:なし。
講義:書の定義・書体変遷史 | ・用具・用材のチェック(各自用意)
・漢字の各書体とその使用目的を復習する |
第2回目 | 楷書(AD632年) | 実技:九成宮醴泉銘を臨書する。
講義:楷書の発生から完成まで | ・楷書の線(起筆・送筆・終筆)を練習する
・縦画、横画の線の組み合わせを確認する |
第3回目 | 〃 | 実技:九成宮醴泉銘を臨書する(硬筆臨書)。
講義:いろいろな書風の楷書 | ・初唐の三大家の書風を復習する
・この碑の特徴を生かし硬筆臨書を試みる(ペン・鉛筆等) |
第4回目 | 〃
・実技課題 | 実技:九成宮醴泉銘を臨書する(硬筆臨書)。
講義:常用漢字の筆写で許容される形 | ・筆の特性を生かし墨をつけすぎない練習
・実技課題制作 |
第5回目 | 行書(AD353年) | 実技:蘭亭序を臨書する。
講義:行書の美 | ・行書のくずし方、省画の方法を確認する
・行書の線質を練習する |
第6回目 | 〃
・実技課題 | 実技:蘭亭序を臨書する(硬筆臨書)。
講義:王羲之の文字デザイン | ・王羲之の文字結体を復習(偏と傍のバランス等)する
・硬筆臨書をとおして自分の書き文字との結体を比較する |
第7回目 | 草書(AD687年) | 実技:書譜を臨書する。
講義:草書の発生(木簡・竹簡) | ・草書の線質を練習(線の太細に注意する)する
・木や竹への書写を体験する |
第8回目 | 〃 | 実技:書譜を臨書する(硬筆臨書)。
講義:草書の流動美 | ・草書とひらがな(日本)の相違を把握する
・硬筆で臨書を試みる |
第9回目 | 隷書(AD186年) | 実技:張遷碑を臨書する。
講義:隷書とは | ・隷書体の結構法について復習する
・起筆における逆筆の収筆の用筆法を練習(縦画・横画)する |
第10回目 | 〃 | 実技:張遷碑を臨書する。
講義:隷変という文字改革 | ・斜画の運筆法を練習する |
第11回目 | 〃
・実技課題 | 実技:張遷碑を臨書する。
講義:いろいろな書風の隷書 | ・書を作品として成立させる為には何が必要か
・実技課題制作 |
第12回目 | 篆書(BC400年ころ) | 実技:石鼓文を臨書する。
講義:篆書の造形美・始皇帝の文字統一 | ・篆書体の運筆法を練習(縦画・横画)する
・隷書体との相違を確認する |
第13回目 | 〃 | 実技:雅印をデザインする。
講義:印の歴史と用途 | ・篆書体が使われている自宅の印(認印・実印)や美術品などの雅印を観察し、デザインの違いを研究する |
第14回目 | 甲骨文字(BC1300年ころ) | 実技:線刻文字を筆で表現する。
講義:殷代の文字の役割 | ・筆順による墨の重なり方(墨の特性)を確認する
・いろいろなものを筆にして文字や絵を表現する |
第15回目 | 作品発表会 | 実技:作品の講評・レポート提出。 | ・各作品の講評をもとに、書の本質について確認する。 |