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比較文化論

科目
比較文化論
区分
社会文化科目群
授業コード
10156
開設セメスター
3S
曜日・時限
春 金/34
単位数
2単位
担当者名
菊池 重雄
授業の概要
この授業では2つの紛争(対立)をとりあげ、それぞれの内容とその社会的・歴史的・文化的背景の比較を行います。具体的には、1950年代後半から60年代にアメリカ合衆国で繰り広げられたアフリカ系アメリカ人の公民権運動と、その影響から生じたといわれている1960年代以降の北アイルランドにおけるカトリック系住民による公民権運動の二つを比較・分析することで、現代の紛争(対立)にたいし、わたしたちが解決を考えるさいのヒントとなるものを探します。一方で、対立は必ずしも異なる国もしくは異なる人種・民族間、宗教間でのみ起こるわけではありません。この授業をとおして国際紛争や民族紛争を解決する糸口を発見する(解決にあたっての応用力を身につける)ことは重要ですが、それ以上に、私たちの日常生活における対立(家族との対立、友人との対立など)に正しく対処し、対立を新たなコミュニケーションの確立へとつなげることができるようになることをめざします。
到達目標
①物事を考察するさいに比較の手法を用いることの意義を他者に具体的に説明できるようになります。②公民権運動時のアメリカ合衆国におけるアフリカ系アメリカ人と白人の対立の図式と解決へ向けての取り組みを他者に説明できるようになります。③2007年5月の北アイルランド和平までの歴史的文脈を理解することができるようになります。④人文科学分野および社会科学分野のレポートを正しく書くことができるようになります。
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
比較文化論とはどのような学問か (1)「比較文化論」の授業を行うにあたって
(2)学問研究の方法としての比較
シラバスを読み、質問事項を整理しておくこと。
第2回目
地域比較研究の展開と方法 地域比較研究を行うにあたっての学問的手続き事前に配信されるブラックボード(Bb)の講義資料を読んでおくこと。
第3回目
紛争(対立)と社会 (1)紛争(対立)の定義
(2)紛争(対立)の有益性
対立のメリットとデメリットについて事前に考察しておくこと。
第4回目
アメリカ合衆国における公民権運動(1) アフリカ系アメリカ人と白人の対立の構図―1950年代の対立をとおして事前に配信されるBbのVTRを視聴し、概略および問題の所在を整理しておくこと。
第5回目
アメリカ合衆国における公民権運動(2) ①アフリカ系アメリカ人と白人の対立の構図―1960年代前半の対立をとおして
②アフリカ系アメリカ人と白人の対立の構図―マーティン・ルーサー・キングのノーベル賞受賞と暗殺
事前に配信されるBbのVTRを視聴し、概略および問題の所在を整理しておくこと。
第6回目
アメリカ合衆国におけるアフリカ系アメリカ人と白人(1) マーティン・ルーサー・キングと公民権運動の先駆者たち―アフリカ系アメリカ人と白人とのかかわりをめぐって事前に配信されるブラックボード(Bb)の講義資料を読んでおくこと。
第7回目
アメリカ合衆国におけるアフリカ系アメリカ人と白人(2) (1)アフリカ系アメリカ人とアメリカ文化
(2)マーティン・ルーサー・キングとマルコムX
事前に配信されるブラックボード(Bb)の講義資料を読んでおくこと。
第8回目
比較文化論ワークショップ①レポートの発表とサーベイ
②プレゼンテーションの実施とサーベイ
すでに提出したレポートの自己採点表を記入してくること。
第9回目
アイルランドの分割北アイルランド問題とは何かアイルランド共和国の歴史について概略をリサーチしておくこと。
第10回目
北アイルランドにおける公民権運動(1)①アイルランド共和国とイギリスの北アイルランド
②カトリックとプロテスタント
アメリカ合衆国の公民権運動との類似性と相違性を整理しておくこと。
第11回目
北アイルランドにおける公民権運動(2)カトリック系住民とプロテスタント系住民の対立の構図―1960年代~ブレア政権以前(1)イギリス、ブレア政権の北アイルランドに対するスタンスを整理しておくこと。
第12回目
北アイルランドにおける公民権運動(3)カトリック系住民とプロテスタント系住民の対立の構図―1960年代~ブレア政権以前(1)事前に配信されるブラックボード(Bb)の講義資料を読んでおくこと。
第13回目
①北アイルランド和平への道
②アメリカ合衆国の公民権運動と北アイルランドの公民権運動
①カトリック系住民とプロテスタント系住民の対立の構図―ブレア政権以後
②現代の世界における紛争(対立)と二つの公民権運動
事前に配信されるブラックボード(Bb)の講義資料を読んでおくこと。
第14回目
比較文化論ワークショップ①レポートの発表とサーベイ
②プレゼンテーションの実施とサーベイ
すでに提出したレポートの自己採点表を記入してくること。
第15回目
学期末試験学期末試験の範囲:第1回授業~第14回授業すでに提出されたレポートを試験開始前に返却する。試験のさいにレポートのみ持込可。

教科書
最初の授業時にブラックボード(Bb)をとおしてすべての講義資料を配布します。
参考文献
猿谷要『キング牧師とその時代』日本放送出版協会/上坂昇『キング牧師とマルコムX』講談社現代新書/波多野裕造『物語アイルランドの歴史』中公新書/鈴木良平『アイルランド問題とは何か』丸善ライブラリー
成績評価方法
プレゼンテーション(2回):10%(5%×2)、レポート(2回):40%(20%×2)、授業参加度:10%、学期末試験:40%
そのほか受講者への指示/メッセージ
レポート提出日時や参考文献表を含む詳細な授業シラバスを最初の授業時に配布します。

更新日:02/12/2008
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