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文法論

科目
文法論
区分
国際言語文化学科科目群
授業コード
21094
開設セメスター
3S
曜日・時限
春 金/78
単位数
2単位
担当者名
大和田 栄
授業の概要
言語の文法を科学的に分析・研究するために必要となる基礎的な概念・用語を確認しつつ、統語論に焦点をあてて、具体的言語データの分析を通して、生成文法の基礎を学習する。そもそも、生成文法でいう「文法」とはどういうものか、という問から、文法研究の目指す方向などを常に意識しつつ、言語の内部構造や言語の背後にはるさまざまな文法規則についての知識を深めていく。対象とする言語は、英語を中心とするが、可能な範囲で他言語・他理論についても言及する。
到達目標
生成文法の基本概念と分析方法の理解。
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
イントロダクション
文法
コース概観
普遍文法/言語機能/普遍文法の原理
この授業で扱う「文法」は、所謂「学習文法」とは異なる性質を持っているので、既に持っている文法についての用語や知識などの整理整頓を予めしておくことが望ましい。また、具体的な言語データの分析なしに、理屈だけの理解で済まさないよう、具体的な言語データの確認も怠らないように。(以下同じ)
第2回目
文法 パラメター/パラメター設定/パラメターを設定するのに使われる証拠授業で触れた部分の復習・再確認、及び、Blackboardなどで提示するExerciseを通して、理解できた部分と不明な部分を自身ではっきりさせ、ノートに自身の言葉でまとめること。また、不明な部分については、授業の最初に必ず質問をすること。(受講者に各単元のまとめを課題として課す場合もあります。)(以下同じ)
第3回目
文法範疇/語の範疇化/機能範疇/決定詞と数量詞/代名詞/助動詞
第4回目
不定詞のto/補文標識/ラベル付きカギ括弧/文法素性
第5回目
構造 句/節/補文標識を含む節
第6回目
構造 構造のテスト/統語的関係/最低限句構造
第7回目
空構成素 空主語/空助動詞/空T分析
第8回目
空構成素空C分析/欠格節/主語の格特性/空決定詞
第9回目
主要部移動T-C移動/コピー・削除としての移動/V-T移動/主要部移動/
第10回目
主要部移動HAVE/BE繰り上げ/否定/DO挿入/名詞類における主要部移動
第11回目
Wh移動Wh疑問文/コピー・削除としてのWh移動/Wh移動とEPP/直近誘引原理
第12回目
Wh移動随伴と収束/前置詞構造と所有構造における随伴/Yes-No疑問文/Wh感嘆文/関係節
第13回目
A移動ベルファスト英語の主語/イディオム/項構造と主題役割/非対格述語
第14回目
A移動受動述語/長距離受動化/繰り上げ/繰り上げと制御述語との比較
第15回目
期末試験

教科書
アンドリュー・ラドフォード著 2006,『入門ミニマリスト統語論(新版)』 研究社
参考文献
中島平三・池内正幸著 2005,『明日に架ける生成文法』 開拓社/Carnie, Andrew著 2007, Syntax: A Generative Introduction, 2nd Ed. Blackwell. その他適宜紹介する。
成績評価方法
授業への参加状況、課題、Quiz、期末試験などを総合して評価する。
そのほか受講者への指示/メッセージ
言語の構造や言語の仕組みに関わる理論研究が中心の授業です。人間の持つ言語に関わるメカニズムに興味がある人や、言語についての研究を志そうと考えている人にはお勧めします。日本語・英語の個々文法項目や構文などについては積極的には扱うわけではありませんので、「文法」という言葉で誤解をしないように。(用語が基本概念などの知識も身につけてもらいたいと思っていますが、「言葉」について積極的に、意識的に考えようとすることが重要になってくる授業です。)


更新日:
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