授業計画 | テーマ | 内容 | 授業を受けるにあたって |
第1回目 | 感染症防除の歴史的背景とクスリの考え方。 | 抗生物質発見までの歴史。今、感染症に罹った時、当たり前のように使用される抗生物質は、実用化されてまだ50~60年しかならない。 | |
第2回目 | 「選択毒性」の現れる理由 | 近代の感染症薬として初めて開発されたサルファ剤(これは合成剤で抗生物質ではない)を例に、その作用機構を述べる。何故サルファ剤がヒトには害が無く、病原菌に毒性を示すのか。この「選択毒性」の理由を学ぶ。 | 抗生物質とはどの様なものかを理解する。 |
第3回目 | β-ラクタム系抗生物質(ペニシリン、セファロスポリン類)(1) | ペニシリンはあまりにも有名なクスリである。このβ-ラクタム系抗生物質とはどの様な物質か?そして、その作用機構は?ここにも「選択毒性」の秘密があった。 | 選択毒性の現れる理由をサルファ剤を例に説明できるようにする。 |
第4回目 | β-ラクタム系抗生物質(2) | 同一薬剤を連続して用いると、すぐに耐性菌が出現する。耐性現象はどのような機構でおこるのか?また、耐性菌を防除する薬剤の開発はどのような考えで行われるのか? | β-ラクタム系抗生物質の作用機構を理解する。 |
第5回目 | β-ラクタム系抗生物質(3) | 糸状菌の代謝産物と思われていたβ-ラクタム系抗生物質が、新しい手法で放線菌から発見されるようになった。その特徴はどのようなものか? | β-ラクタム系抗生物質耐性菌の耐性機構、そして、その防除方法の考え方を理解する。 |
第6回目 | アミノグリコシド抗生物質(ストレプトマイシン、カナマイシンナド)(1) | 肺結核の特効薬として発見されたストレプトマイシン。このアミノグリコシド抗生物質とはどのようなものか。 | β-ラクタム全般をまとめておく。 |
第7回目 | アミノグリコシド抗生物質(2) | アミノグリコシド抗生物質に耐性を示す病原菌もたやすく出現する。この耐性機構はどのようなものか。 | |
第8回目 | アミノグリコシド抗生物質(3) | アミノグリコシド抗生物質の耐性菌を制御する抗生物質の開発について。 | アミノグリコシド抗生物質に関する全般をまとめる。 |
第9回目 | マクロライド系抗生物質 | ポリケチド系化合物の生合成について。マクロライド系抗生物質の作用および、構造的特徴 | |
第10回目 | テトラサイクリン、アンスラサクィクリン系抗生物質 | 多くの種類の病原菌に有効なてテトラサイクリン系、癌の治療に用いられるアンスラサイクリン系の作用 | ポリケチドの生合成を理解する。 |
第11回目 | その他の抗生物質の化学と生理活性作用(1) | 核酸系、ポリエンマクロライドその他、多種多様の抗生物質が発見されている。 | |
第12回目 | その他の抗生物質の化学と生理活性作用(2) | 癌の発現機構、制癌抗生物質の作用機構1 | |
第13回目 | その他の抗生物質の化学と生理活性作用(3) | 癌の発現機構、制癌抗生物質の作用機構2 | |
第14回目 | 免疫系とその系を制御する薬剤 | ヒトが本来持っている免疫系とはどのようなものか。その免疫賦活剤=制癌剤、免疫抑制剤=臓器移植で用いる。 | ヒトの免疫機構を理解する。 |
第15回目 | 期末試験 | | |