授業計画 | テーマ | 内容 | 授業を受けるにあたって |
第1回目 | 毒とクスリの考え方 | この世に存在する物質で毒性の無いものは一つも無いし、閾値(一生涯摂取し続けても何ら影響の無い値)の無いものは無い。その中で、何が毒物で何がクスリであろうか。 | 受講する前に、自分なりに「毒とクスリ」の違いを考えていてください・ |
第2回目 | 毒性試験の色々 | 毒性試験には急性毒性、慢性毒性、催奇性試験、発癌性試験などがある。ヒトや環境に対する影響を調べる各種試験を学ぶ。 | |
第3回目 | 農薬の安全性評価 | 農薬残留基準の決定 | 毒性試験に関する講義はここまでです。受講前と後で「毒とクスリ」の考え方がどの様に変わったかをまとめると良いでしょう。 |
第4回目 | 害虫防除(1) | ヒトや昆虫の正常時での神経伝達系を学ぶ。 | 神経伝達の機構は以下3回にわたる講義の基本となるものである。ここで学んだ内容はしっかりと復習すること。 |
第5回目 | 害虫防除(2) | アセチルコリンエステラーゼ阻害とはどの様な作用なのか?有機リン系殺虫剤の「選択毒性」が現れる理由。 | 前回学んだ「神経伝達機構」を基本に、薬剤の化学構造と活性との関係を理解してください。 |
第6回目 | 害虫防除(3) | カーバメート系、ニコチン系殺虫剤の化学と作用機構 | |
第7回目 | 害虫防除(4) | ピレスロイド系化合物は蚊取り線香の殺虫成分。蚊取り線香を焚きながら、あるいは、洋服タンスの防虫剤を体に浴びながら、農薬に被爆していると思っていますか? | 神経伝達系の阻害剤を中心に話しました。これまでの講義をまとめてください。 |
第8回目 | 病害防除(1)植物はヒトや虫に食べられるために生きているのではない。植物の免疫機構 | 植物は天然の殺菌成分を体内に蓄積し、自らを防衛している。植物の免疫機構を活性化するプロペナゾール。 | 植物中に残存している農薬(あるいは殺菌成分)の99.99%は植物が生産した天然物 |
第9回目 | 病害防除(2) | 細胞膜を攻撃する薬剤 | |
第10回目 | 病害防除(3) | 農業用抗生物質1・細胞壁生合成阻害、2・貯蔵糖分解酵素阻害、3.タンパク合成阻害など | 抗生物質は医薬だけではないことを学ぶ。 |
第11回目 | 病害防除(4) | 病原菌を殺さないのに病害を防除する薬剤 | 病害防除は、それぞれのクスリごとに違った様々な作用機構で行われる。それらをまとめ復習すること。 |
第12回目 | 雑草防除(1)除草剤の必要性。
ホルモン型除草剤 | 除草剤は機械化大規模農業には欠かせない。
オーキシン作用で除草する機構。 | オーキシン作用を化学的に学び、作用機構を理解する。 |
第13回目 | 雑草防除(2)アミノ酸の生合成を阻害する除草剤 | バリンなどの分岐アミノ酸、フェニルアラニンなどの芳香族アミノ酸、あるいは、グルタミンの生合成を阻害すると何故除草剤になるのか? | 阻害機構を学ぶと共に、何故この作用機構で選択毒性が現れるかを知ること。 |
第14回目 | 雑草防除(3)光合成を標的にした除草剤 | 植物の最も特徴的生理機構である光合成を標的にした薬剤 | 光合成を阻害する形式も多々あることを理解する。 |
第15回目 | 期末試験 | | |