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符号理論

科目
符号理論
区分
メディアネットワーク学科科目群
授業コード
14894
開設セメスター
7S
曜日・時限
春 金/34
単位数
2単位
担当者名
小林 由紀男
授業の概要
ディジタル通信技術やデータ通信技術の普及と共に,通信系に生じる諸問題に情報理論の果たした大きな役割である情報通信の高品質化・安全化に関する基本理念とその応用技法を学びます.その実践的技術の本質は,通信の品質を保証する『誤り制御符号』(誤り訂正符号・誤り検出符号)と通信データのセキュリティに必要な『暗号化』技術としてどのように実現されてかを学習します.
到達目標
符号理論の基礎は代数学にあるため,代数学の復習から始める.ネットワークやコンピュータのセキュリティを高める暗号技術としてのRSA暗号・AES等,通信品質向上のためのハミング符号・巡回符号・BCH符号等のエラー制御符号について理解し,プログラミング・シミュレーションができる実力が涵養されていることを目標とします.
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
情報・符号・暗号・代数 授業の概要説明.符号化の目的と代数,写像,集合シラバスの確認.教科書1.1~1.5
第2回目
代数系・群・半群 群,巡廻群,半群,順同型写像今週の授業資料,教科書2.1~2.5
第3回目
環・イデアル 環,イデアル,Chinese Remainder Theorem今週の授業資料,教科書3.1~3.3
第4回目
剰余系の代数 既約元,整域,体
【小テスト】
今週の授業資料,教科書3.4~3.7
小テスト範囲:授業第1回~第3回
第5回目
初等整数論・合同式 整除,ユークリドの互助法,合同今週の授業資料,教科書4.1~4.4
第6回目
素数・原始元 既約剰余群, フェルマーの小定理,オイラーの定理今週の授業資料,教科書4.5~4.7
第7回目
公開鍵暗号 暗号,公開鍵,素数今週の授業資料,教科書5.1~5.3
第8回目
RSA暗号とDES(AES)暗号素因数分解,計算複雑さ今週の授業資料,教科書5.4~5.5
第9回目
多項式環不定元,次数,多項式,有理関数
【小テスト】
今週の授業資料,教科書6.1~6.3
小テスト範囲:授業第4回~第8回
第10回目
既約多項式・原始多項式既約多項式,原始多項式,モニック多項式今週の授業資料,教科書6.4~6.5
第11回目
体論・ベクトル空間多項式の根,標数,素体,最小多項式今週の授業資料,教科書7.1~7.4
第12回目
有限体部分体と拡大体,有限体,原始根今週の授業資料,教科書7.5~7.8
第13回目
符号理論・ハミング距離ハミング距離,ハミング重み,誤りパターン
【小テスト】
今週の授業資料,教科書8.1~8.3
小テスト範囲:授業第9回~第12回
第14回目
線型符号・巡廻符号線型空間,部分空間,巡廻空間,多項式代数今週の授業資料,教科書8.4~8.5
第15回目
期末試験符号化の目的及び符号化・復号化の原理全「今週の授業資料」,教科書,小テスト問題

教科書
工学基礎 代数系とその応用/平林隆一/数理工学社/ISBN4-901683-40-3
参考文献
情報理論と符号理論/濵田 昇/共立出版/ISBN4-320-12164-3
情報・符号理論の基礎/汐崎 陽/(株)国民科学社/ISBN4-87553-504-X
原則として毎週 bb@tamagawa.ac.jp で授業資料・課題等を配布/http://rironnew.inf.eng.tamagawa.ac.jp/index.html にも掲載.
成績評価方法
小テスト(30%),期末試験(50%),授業でのアクティビティー(質問・発表等)で20%,合計を100点満点とします.試験(期末・小テスト)においては,それぞれの符号そのものに対する理解度とそれらを実現するための符号構成の実務能力に着目してその到達度を評価します.成績は規則通り,S・A・B・C・Fで評価しますが,出席が3/4に満たない場合には期末試験の受験資格を失い,合計は50点以下(F)になります.
そのほか受講者への指示/メッセージ
代数学の復習から授業を始めるので,必ずしも必須ではありませんが,「情報理論」,「代数学」を履修していることが望ましい.
符号化の技術・技法は通信系エンジニアにとっての基本技術の一つで,情報機器等にも符号化装置が実際に組み込まれています.情報ネットワークや情報管理システムにおける符号理論の応用技術がどのように使われているかに関心を持ち,その原理や符号化理論を理解し,実際に符号化・復号化(シミュレーションを含む)できるスキルを養って欲しい.事前に bb@tamagawa.ac.jp で配布する配布資料および教科書の該当部分に目を通しておくことが必要です(予習・復習が授業の前提です).

更新日:01/06/2007
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