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日本の文化と芸術

科目
日本の文化と芸術
区分
リベラルアーツ学科科目群
授業コード
63034
開設セメスター
6S
曜日・時限
秋 火/78
単位数
2単位
担当者名
勝尾 彰仁
授業の概要
我が国は歴史上度重なる異国文化の強烈な洗礼を受けながらも、それらに飲み込まれることなく今日にいたるまで独自な文化を豊かに育んできました。中でも古来格闘武術としての剣法においてその意味を文字どおり”命掛け”で追求された「場所」という概念は、現代システム論の最先端にも通じる極めてユニークな機能体として今日世界的にも注目されています。他方、芸術とは作者と観賞者の間に成立するイメージ(=像)の質的な変容を何らかの作用・反作用を通して求める行為の総称であり、その現場は表現の生成と解釈の構築が真剣勝負をおこなう「場所」であると言うことも可能です。

本講義では上述した「場所」と「イメージ(=像)」という2つのキーワードを基に、21世紀の現代に日本の文化的特質が貢献できる芸術のあり方を考えてみます。
到達目標
回顧主義的な文化評論を超えた、建設主義的な文化論/芸術論を自分の語彙で表現することができる。
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
生命的な知 東洋の論理とその限界についてBlackBoard@Tamagawa上で指示した教科書の該当ページを予習しておくこと
第2回目
関係表現の場 「場所」とはなにか同上
第3回目
自己言及とシナリオの創出 即興演劇体としての生命ー社会ー文化システム同上
第4回目
脱学習と創造 柳生剣法の極意とun-learning同上
第5回目
場所的創造 創造、あるいは構成力の母体としての「場所」同上
第6回目
創造における主語と述語 外的な制約と内的な衝動を記述するものエッセイ1
第7回目
かたち(=像ち)の詩学(1) 原像の崩壊(1)同上
第8回目
かたちの詩学(2)原像の崩壊(2)同上
第9回目
かたちの詩学(3)太陽残像同上
第10回目
かたちの詩学(4)擬態ー眼状紋の謎同上
第11回目
かたちの詩学(5)負の擬態ー迷像同上
第12回目
かたちの詩学(6)両義像ー意味の空隙エッセイ2
第13回目
かたちの詩学(7)樹景ー潜像同上
第14回目
かたちの詩学(8)緑蔭空間ー想起像同上
第15回目
まとめ生命知/原像/場所同上

教科書
清水博 著:「生命知としての場の論理ー柳生新陰流に見る共創の理」中公新書 1996年
向井周太郎 著:「かたちの詩学 morphopoiesis」美術出版社 2003年
参考文献
清水博 著:「生命を捉えなすー生きている状態とは何か(増補版)」中公新書 1990年
向井周太郎 著:「かたちのセミオシス」思潮社 1986年
成績評価方法
エッセイ(5ページ以内×2回)40%、タームペーパー(学期末提出:15ページ以内)50%、授業貢献度(発言およびボランティア行為等)10%で評価します。
そのほか受講者への指示/メッセージ
講義では、関連分野の一般的な解説書物に比較して、聞き慣れない用語やあたらしい概念が多数取り上げられます。予習復習の時間を十分とってください。また教科書は相互に参照することがあるので授業時は2冊とも携行してください。

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