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脳の生理学

科目
脳の生理学
区分
知能情報システム学科科目群
授業コード
14787
開設セメスター
5S
曜日・時限
春 水/12
単位数
2単位
担当者名
小島 比呂志
授業の概要
中枢神経系の生理学的基礎を神経細胞やシナプス結合を中心に講義する。①伝統的な電気生理学的現象とその基礎となるイオンチャンネル(電位依存型、リガンド結合型)の構造と機能など。②神経細胞における電気生理学(シナプス電位、活動電位、静止膜電位)。③シナプスの生理学(シナプス前部からの伝達物質の放出、シナプス後部でのメカニズム)。④細胞内情報伝達の機構と働き。⑤シナプス可塑性とその神経科学における例
到達目標
現代の神経科学をまなぶための基礎となる生物物理学的および生理学的知識を習得する。特にシナプス伝達機構と神経細胞における電気現象を中心に高次脳機能を視野にいれて学ぶことを目標とする。
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
神経細胞とグリア細胞 神経細胞の一般的知識とグリア細胞の働きについて授業内容をよく理解する
第2回目
電位勾配と静止膜電位 イオン濃度勾配とイオン透過性により細胞膜両側に発生する電位の生物物理学的基礎前回の内容を理解して臨む
第3回目
軸索のイオンチャンネルと活動電位 神経軸索に存在するイオンチャンネルの働きと生理学的基礎前回の内容を理解して臨む
第4回目
活動電位の発生のメカニズム ホジキン・ハックスレイの実験と活動電位発生のメカニズム前回の内容を理解して臨む
第5回目
カルシウムチャンネル カルシウムチャンネルと神経系でのその生理学的働き前回の内容を理解して臨む
第6回目
脱分極によって活性化されるイオンチャンネル 脱分極によって活性化されるイオンチャンネルとその生理学的働き前回の内容を理解して臨む
第7回目
過分極によって活性化されるイオンチャンネル 過分極によって活性化されるイオンチャンネルとその生理学的働き前回の内容を理解して臨む
第8回目
受容体チャンネルシナプス伝達の受容体チャンネルとその働き(興奮性チャンネルを中心として)前回の内容を理解して臨む
第9回目
神経のnACh受容体チャンネル神経性nACh受容体チャンネルの働きと性質前回の内容を理解して臨む
第10回目
抑制性受容体チャンネル抑制性シナプス伝達とそのイオンチャンネルの働き前回の内容を理解して臨む
第11回目
グルタミン酸受容体チャンネルグルタミン酸受容体チャンネルと中枢神経系での働き前回の内容を理解して臨む
第12回目
シナプスでの情報の統合多入力を受ける神経細胞での情報統合のメカニズム前回の内容を理解して臨む
第13回目
神経伝達物質の放出シナプス前部からの神経伝達物質の放出のメカニズム前回の内容を理解して臨む
第14回目
シナプス可塑性のメカニズムシナプス可塑性のメカニズムとその生理学的意義前回の内容を理解して臨む
第15回目
シナプス伝達と遺伝子組み換え実験遺伝子改変動物を使った神経科学における研究内容前回の内容を理解して臨む

教科書
特に指定しない。
参考文献
デルコミン著「ニューロンの生物学」、ニコルス他著「ニューロンから脳へ」、ホール著「脳の分子生物学」
成績評価方法
出席、レポート、試験の結果を参考にして授業内容の理解度で評価する。
そのほか受講者への指示/メッセージ
神経生理学は研究が最も遅れている分野であるが、神秘的な領域であるとともに、複雑化する社会に必然的におこってくる精神的問題や臨床病理学的な見地からもますます重要になる分野です。これらの背景を踏まえ、その基礎知識である中枢神経系の生理学を十分に理解することを希望します。

更新日:
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