授業計画 | テーマ | 内容 | 授業を受けるにあたって |
第1回目 | 導入 | 「視聴覚教育メディア」という用語が対象とする広範な領域(あるいはその用語の限界)を概観し、美術館と関連の深い領域に限定して講義を行っていくにあたって、全体の文脈を解説する。 | |
第2回目 | 美術館の視聴覚機器と設備 | 今日の美術館建築にみられる視聴覚施設や設備、館内ネットワークなどの実例を取り上げ、その背景にある設置目的、また利用状況を分析する。 | 美術館の館内見取り図をみて、館内設備を調査しておくこと。 |
第3回目 | 美術作品と複製 | 作品のイメージ(画像)は、美術作品の第一の情報源であり、これをなくして美術作品を語ることはできない。その伝達手段すなわちリプロダクション(複製)が、模刻、複製版画、複製写真、そしてデジタル画像へと歴史的変遷を遂げてきたことを解説する。 | |
第4回目 | 画像投影技術の変遷 | 35ミリのカラースライド映写は美術の講演会の手段として世界的に普及した。欧米の美術館に備えられているスライド・ライブラリーなども含めて、スライドが果たしてきた役割をみる。 | |
第5回目 | プレゼンテーション・ソフトの教育利用 | 第4回目に引き続き、講演会などで活用される投影技術を扱う。コンピューターのプレゼンテーション・ソフトに移行しつつある現状を踏まえ、その基本操作を解説する。 | プレゼンテーション・ソフトを実際に操作し、疑問点を明らかにしておくこと。 |
第6回目 | 音声映像ガイドの新しい試み | 従来のオーディオ・ガイドの枠にとらわれず、映像素材も含めた新しい音声映像ガイド・サービスの実験が始まっている。そのプロジェクトの模様を紹介する。 | 指定の美術館を訪問し、映像ガイドのサービスを実体験すること。 |
第7回目 | 美術館における写真資料の管理 | 第3回目の講義で扱った美術作品のイメージを伝える手段のなかで、現在もっとも使用されているのは写真資料(カラー・ポジフィルム)であり、この写真資料によって美術館のさまざまな活動が支えられている。その管理の実際を解説する。 | 美術館のホームページ、展覧会カタログ、ポスター、チラシにおける図版の重要性を考察しておくこと。 |
第8回目 | 画像データベースの基礎知識 | 画像データベースの機能は、画像の検索・閲覧にとどまらない。美術館においてはあらゆるサービスの前提となる、写真資料の管理と活用支援という重要な役割がある。美術館の活動基盤としての画像データベースのあり方を考察する。 | |
第9回目 | 画像データベースと来館者教育 | よく作られた画像データベースは、アウトプットの工夫によって、さまざまな来館者教育への応用が可能である。来館者用の画像検索システムからミュージアム・グッズ、プリント・オン・デマンドなどへのさまざまな応用の試みを紹介する。 | 美術館の画像データベースを利用し、その意義を考察しておくこと。 |
第10回目 | 館内ネットワークの構築 | コンピューターやインターネットを社会教育の手段として利用するためには、ネットワーク環境の構築が必要となる。美術館での事例に即して、ネットワーク構築のプロセスや維持・管理の実態を紹介する。 | |
第11回目 | 美術館とインターネット(1) | インターネットという手段を使って、美術館がどのように社会教育の機会を提供できるのか、作品情報検索システムを例にとり、その可能性を探る。 | 美術館のホームページを利用し、その意義を考察しておくこと。 |
第12回目 | 美術館とインターネット(2) | 美術館が実際にホームページを制作し、情報を追加・更新していくにはどのようなスタッフや業務体制が組織されているのか。情報メディアに対する適切な判断力の養成のため、ホームページの作り手側の現場を紹介する。 | |
第13回目 | 作品画像の著作権 | 講義を通じてみてきたように、美術館で扱われるさまざまなメディアのなかで中核をなすのは「画像」である。画像すなわち作品の「複製」は著作権法によって保護されている権利であり、その著作権の内容を解説する。 | 著作権法に目を通しておくこと。 |
第14回目 | まとめ | | |
第15回目 | | | |