数学入門
学部区分
科目名カナ スウガクニュウモン
担当者名カナ ミヤナガノゾミ
授業回数 15
ページ番号 c20689 ( 学部記号& 99999 例:b00001)
科目
数学入門
区分
コアII自然科学科目群
授業コード
5000350192
開設セメスター
2S
曜日・時限
秋 月/12秋 金/78
単位数
2単位
担当者名
宮永 望

授業の概要
数学には、「パズルを解く」面白さ以外にも、色々な面白さがある。例えば、「有限個の記号を駆使して無限の世界を想像(創造?)する」面白さや「数や図形に潜む不思議な性質を発見する」面白さや「関連性がなさそうなところに関連性を発見する」面白さである。この授業では、数学の面白くて豊かな世界を紹介する。「理解できても退屈な話」よりは「理解できなくても興味深い話」を目指す。
到達目標
(自称「数学嫌い」の?)自分の中にも、数学を面白く感じる「心」が(少しは?)存在していることを知る!
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
ライプニッツの記号論 鶴亀算、ガウスの消去法、ライプニッツの記号論板書を写すことにより、話を聴くことに集中してください。
第2回目
多項式のかけ算 ジッヒャーマン・ダイス、多項式のかけ算、因数分解
第3回目
ペアノの自然数論 ウィトゲンシュタインの数列問題、ペアノの自然数論、岩井克人の貨幣論
第4回目
アキレスと亀のパラドックス アキレスと亀のパラドックス、等比級数、ライプニッツの連続性原理
第5回目
べき乗和の公式 ガウスの少年時代の伝説、べき乗和の公式、ベルヌーイ数
第6回目
山折り・谷折り 山折り・谷折り、バースデイ・マジック、ハノイの塔
第7回目
九去法 カバラ数秘術、九去法、小町算
第8回目
調和数調和数、オイラーの素数定理、ガウスの素数定理
第9回目
約数和の公式約数和の公式、完全数、リーマン予想
第10回目
ユークリッドの素数列ユークリッドの素数列、フェルマー数、オイラーの素数列
第11回目
スタンダールの疑問スタンダールの疑問、デカルトのかけ算、ガウスのかけ算
第12回目
オイラーの多面体定理プラトンの正多面体、球面多角形の内角和の公式、オイラーの多面体定理
第13回目
自己言及のパラドックス自己言及のパラドックス、ラッセルの悪循環原理、自己言及方程式の解
第14回目
ゲーデルの不完全性定理カントールの対角線論法、ゲーデル数、ゲーデルの不完全性定理
第15回目
+α数学の入門書・啓蒙書の紹介、…

教科書
プリントで授業を行う。
参考文献
遠山啓『数学入門(上・下)』(岩波新書)、小島寛之『文系のための数学教室』(講談社現代新書)、小島寛之『数学迷宮』(新評論)、小島寛之『数学幻視行』(新評論)、橋爪大三郎『「心」はあるのか』(ちくま新書)、J.H.コンウェイ・R.K.ガイ(訳:根上生也)『数の本』(シュプリンガー・フェアラーク東京)、清水健一『詩で語る数論の世界』(プレアデス出版)、野崎昭弘『詭弁論理学』(中公新書)、新宮一成『ラカンの精神分析』(講談社現代新書)、林晋『ゲーデルの謎を解く』(岩波科学ライブラリー)、山岸俊男『社会的ジレンマ』(PHP新書)。
成績評価方法
何度か課題を提出してもらい、その出来具合を成績評価の主な材料とする。
そのほか受講者への指示/メッセージ
予備知識はあまりなくても受講可能です(中学数学程度でも可)。但し、知的好奇心があまりない方にはお勧めできません。「パラドックス好き」な方には是非受講していただきたいです(一緒に議論しましょう!)。