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現代芸術論

科目
現代芸術論
区分
リベラルアーツ学科科目群
授業コード
23093
開設セメスター
5S
曜日・時限
春 金/12
単位数
4単位
担当者名
勝尾 彰仁
授業の概要
現代は、しばしば「科学技術の時代」と言われます。私たち人間を取り巻くあらゆる環境は、好むと好まざるとにかかわらず、科学技術と何らかの関わりを持って成立するようになったからです。しかし科学者達の仕事にもっとも古くから真剣なまなざしを注いできたのは芸術家であるといっても良いでしょう。何故なら芸術家と科学者はそれぞれ方法は異なっても一般の人々が見過ごしがちな、世界や人間に生じる変化に極めて鋭敏な精神を歴史的に共有してきたからです。たとえば光学や解剖学の分野における芸術家の先駆的な貢献は明らかであり、また生物学者や天文学者が明らかにした太古の地球や宇宙の姿は同時代の芸術家の作品に大きな影響を与えました。そして、現代においては両者の関係はますます緊密かつデリケートなものになっていることは、最近の環境問題や国際紛争を思い起こすだけでも明らかです。

本コースは、現代の芸術が抱える問題意識を、博物館学的アプローチによる「芸術と科学技術の発達との相互作用」という視点を通して検討します。
到達目標
現代芸術の諸問題を博物館学的アプローチによって編集・批評する能力を養成する。
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
芸術と科学の対話 芸術と科学の様々な結びつきについて
第2回目
ダイナミックな因縁(1) 芸術家と科学者:断絶と協創
第3回目
ダイナミックな因縁(2) 知的冒険としての芸術と科学
第4回目
絵画と知覚(1) 絵画というプラットフォームがもたらす制約エッセイ1
第5回目
絵画と知覚(2) クラフトからアートへの飛躍
第6回目
絵画と知覚(3) 多視点の導入による対象の相対化
第7回目
絵画と知覚(4) 多次元化とその世界
第8回目
グラフィックデザインの言語(1)視覚伝達デザインの萌芽
第9回目
グラフィックデザインの言語(2)グラフィックスの黎明期
第10回目
グラフィックデザインの言語(3)情報伝達メディアとしての成立
第11回目
グラフィックデザインの言語(4)サイバースペースへの展開エッセイ2
第12回目
技術とパフォーマンス芸術(1)時間芸術と科学
第13回目
技術とパフォーマンス芸術(2)音階配列と空間の最適化
第14回目
技術とパフォーマンス芸術(3)生命表現のための劇場
第15回目
予備

教科書
Eliane Strosberg, 'Art and Science', UNESCO Publishing,2000,Paris.ISBN 92-3-103502-9
参考文献
授業中に配布
成績評価方法
エッセイ(5ページ以内×2回)40%、タームペーパー(15ページ以内、学期末提出)50% はともに日本語/英語どちらで執筆も可。その他に授業貢献度(発言およびボランティア行為等)を10%で評価します。
そのほか受講者への指示/メッセージ
高校生から大学初年級程度向けに書かれた英語の教科書を使用します。講義は日本語で行いますが、固有名詞や特殊な概念を説明する場合を除き授業中に単語の説明等は行いませんので、あらかじめ該当テーマのチャプターを十分予習しておいてください。テキストは明快で非常に分かりやすい文体で書かれていますが、英語に自信のない方は何人かで集まりスタディ・グループをつくるとよいでしょう。

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