授業計画 | テーマ | 内容 | 授業を受けるにあたって |
第1回目 | イントロダクション | 講義の概要、講義法、評価などの説明 | |
第2回目 | 科学・技術の倫理的問題 | 科学・技術(テクノロジー)とは何か。科学とテクノロジーのどこが問題なのか?何が危ないのか? | 配布プリントを前もって読んでおいてください。
以下、各回の主要参考文献を示す。 |
第3回目 | テクノロジーと環境問題 | 環境保護とは何か。環境の何を守るのか。ディープ・エコロジーとシャロー・エコロジーの違い。新しい自然観と価値観の出現。環境アセスメントについて。 | 参考文献:ネス『ディープ・エコロジー』、ホフマン「ディープ・エコロジーとビジネスの倫理」、『思想』(技術の哲学)2001年7月号ほか |
第4回目 | チャレンジャーはなぜ爆発したか:工学倫理と組織の倫理 | 技術者による警告が会ったにもかかわらず、スペースシャトル・チャレンジャー号はなぜ爆発事故を起こしたのか。組織が引き起こすテクノロジーの問題。 | 参考文献:『思想』(技術の哲学)2001年7月号参考文献:蔵田「スペースシャトルの爆発と技術者の倫理」、石原「科学技術のリスク評価とリスク認知」、新田孝彦他『科学技術倫理を学ぶ人のために』 |
第5回目 | 民主主義とテクノロジー(1):ウィナーの科学倫理 | テクノロジー社会における市民のあり方、テクノロジーの被害に対して、市民はどう対処し抗議してゆけばよいか? | 参考文献:ウィナー『鯨と原子炉』、「テクノロジー社会における市民の徳」 |
第6回目 | 民主主義とテクノロジー(2):フィーンバーグの技術論 | A.フィーンバーグの技術論:民主主義とテクノロジー、技術決定論とディストピア、ハイデガーと技術論 | 参考文献:フィーンバーグ『技術』、『技術への問い』、直江清隆「技術の哲学と倫理」 |
第7回目 | 民主主義とテクノロジー(3):サイエンスショップとコンセンサス会議 | A.フィーンバーグの技術論:技術の構成主義、民主的な合理化、コンセンサス会議と民主的なテクノロジー | 参考文献:小林伝司『誰が科学技術について考えるのか』、平川「サイエンスショップ」、若松「科学技術への市民参加」 |
第8回目 | 中間のまとめとディスカッション | 以上のテクノロジーの民主化についてまとめて、クラス・ディスカッションを行う。 | |
第9回目 | 高度情報化社会の倫理 | 情報化社会とは何か、メディアと社会の歴史的変遷、コミュニケーションと心のあり方、ヴィリリオの情報社会論、コンピュータ・エシックス、情報 | 参考文献:フーコー『監獄の誕生』、ヴィリリオ『情報エネルギー化社会』『瞬間の君臨』 |
第10回目 | 心の科学の倫理 | 知能テスト・性格テストと優生学、骨相学と血液型テストの嘘、新しい心理学史と理論心理学 | 参考文献:グールド『人間の測りまちがい』、ダンジガー『心を名づけること』、村上亘寛『心理テストはうそでした:受けたみんなが馬鹿を見た』、バニアード『心理学への異議』、松田薫「血液型と性格」の社会史 |
第11回目 | 医療事故と安全学 | 医療事故をいかにして防ぐか、安全学とは何か、医療と組織倫理、現代医療の問題、 | 参考文献:山内圭子・山内隆久『医療事故』 |
第12回目 | 医と看護の倫理 | 医療と看護(ケア)の倫理、ノーマライゼーションとユニヴァーサル・デザイン | 参考文献:フーコー『臨床医学の誕生』、イリッチ『脱病院社会』、メイヤロフ『ケアの本質』 |
第13回目 | 科学者の社会的責任(1) | オッペンハイマーとマンハッタン計画:なぜ原爆開発を止められなかったのか。 | 参考文献:森永茂『ロバート・オッペンハイマー』 |
第14回目 | 科学者の社会的責任(2) | なぜ原爆が投下決定がなされたのか:オッペンハイマーとフランク報告、連合軍が最も恐れた男ハイゼンベルグ | 参考文献:内井惣七『科学の倫理学』 |
第15回目 | まとめと講評 | | |