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分子生物学

科目
分子生物学
区分
生物資源学科・応用生物化学科科目群
授業コード
13060
開設セメスター
3S5S
曜日・時限
春 金/34
単位数
2単位
担当者名
高橋 美帆
授業の概要
1953年のワトソンとクリックによるDNAの二重らせん構造の発見から50年が経過した。2003年には、線虫、ショウジョウバエ、マウスなどに加えて、完全な形でヒトのゲノムの全塩基配列が決定されるに至った。21世紀になって新しい分子生物学、生命科学の局面が開かれつつある。本講では分子生物学の発展の歴史的な流れを把握するとともに、基本的な知識の習得を目的とする。
到達目標
生物を遺伝子、分子、細胞のレベルで理解し、生命の成り立ちを知る。
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
イントロダクション 分子生物学の普遍性、遺伝子、タンパク質生命の発生、進化の歴史を知る。遺伝物質DNAとタンパク質の基本構造を理解する。
第2回目
DNA複製 DNA複製の基本原理、DNA損傷と修復機構DNAが二重らせん構造をもつ意味は何か。DNA複製はどのように進行するのか。DNAに損傷が起きると何が起こるか。
第3回目
遺伝子の発現と調節 RNA、転写反応と翻訳反応転写、翻訳反応とは何を意味し、どのように進行するか。mRNA、rRNA、tRNAの役割の違いを知る。
第4回目
細胞周期と染色体 真核生物の細胞分裂について細胞周期の4つの期(M、G1、S、G2)の意味を知る。染色体、DNA、遺伝子、ゲノムの違いを説明できるか。
第5回目
真核生物の遺伝学 染色体の遺伝機能の発見とその法則、突然変異メンデルの法則、モーガンの伴性遺伝の法則、連鎖、交叉などを説明できるか。突然変異の影響について
第6回目
原核生物の遺伝学 大腸菌、ファージ、プラスミド、遺伝子発現の調節ファージ、プラスミドの基本構造を知る。シストロン、オペロンとは何か。遺伝子発現の調節の仕組みを知る。
第7回目
補充とまとめ 前半学んだことの復習と補充遺伝子DNAの基本的な知識は習得できたか。その遺伝子が親から子に伝わる仕組みは理解できたか。
第8回目
遺伝子工学 (I)制限酵素、DNA組換え、塩基配列決定法などDNA、RNAの物理化学的性質、遺伝子工学に必要な手段、技術などの基本を理解する。
第9回目
遺伝子工学 (II)PCR、遺伝子クローニング、バイオテクノロジーcDNA、PCRとは何か。遺伝子工学によって可能なことは何か、具体例を知る。
第10回目
ウィルスとがんがん遺伝子発見に至る道のり、逆転写酵素、発がん機構どのようにしてがんになるのか。がん遺伝子、プロトがん遺伝子、がん抑制遺伝子の違いは何かなどを知る。
第11回目
シグナル伝達シグナル伝達のカギを握るがん遺伝子、Gタンパク質、受容体シグナル伝達の機構を、伝達因子、受容体などとともに理解する。
第12回目
多細胞体制の分子生物学ショウジョウバエの体節の形成多細胞体制の生物はどのように形作られるか。ホメオテック遺伝子とは何か、他にどのような遺伝子があるか。
第13回目
モデル生物の分子生物学酵母、線虫、マウスなどモデル生物となる条件は何か。トランスジェニックマウスについて。ES細胞とは、どんな細胞か。
第14回目
ヒトゲノムヒトゲノムの解析の結果分かったこと、病気とゲノムヒトのゲノムの解析により何が分かったか。DNA多型、一塩基多型とは?遺伝子治療に対する展望と問題点を知る。
第15回目
定期試験第1回から第14回目まで学んだこと到達目標にどれだけ近づくことができたか。

教科書
指定しない
参考文献
細胞の分子生物学(アルバートほか、Molecular biology of the cell, Arberts et al., GS)、タンパク質の生命科学(池内、中公新書)、分子生物学(柳田ほか、東京化学同人)、分子遺伝学(T.A,Brown著、西郷監訳、東京化学同人)、遺伝子工学の基礎(野島、東京化学同人)、ノーベル賞からみた遺伝子の分子生物学(石田、化学同人)など
成績評価方法
試験(100%)
そのほか受講者への指示/メッセージ
分子生物学に関する参考書は数多くある。教科書として特に指定はしないが、自分に理解しやすい1冊は必ず持ち、通読すること。必要に応じて、図書館などにある辞典や他の参考書で知識の補充をすること。

更新日:01/09/2005
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