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ヒト・植物関係学

科目
ヒト・植物関係学
区分
生物資源学科科目群
授業コード
13018
開設セメスター
3S
曜日・時限
春 火/67
単位数
2単位
担当者名
角谷 直人
授業の概要
ヒトと栽培植物や野生植物との関係を、世界史的・日本史的・自分史的に解析してヒトと植物との正しい関係を考えながら、植物育種学,資源植物学、園芸学など諸科学を統合・発展させて、植物の多様な形態と機能の積極的な活用と生態系の保全を図る能力を養う。また、将来とも美しい地球を守るためにはどうすればよいか環境倫理を考える。
到達目標
ヒトは誕生以来、植物をヒトの役に立つように変え、また植物からも影響を受けながら生きてきた。ヒトがどのようにして食の安定を得て、現在の繁栄の基を築いたか、私達の植物との相互的な関わり合いを理解する。さらに諸科学を駆使して植物の持つ多様な形態と機能を活用する能力の開発を計る。
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
「ヒト・植物関係学」とは 地球、植物、ヒトの歴史から考える。ヒトは有史以来、植物と衣・食・住に深く関わっている。特になし
第2回目
主要穀物との関わり ヒトは野生のイネ、麦を栽培植物に変えることによって定住生活を得た。栽培植物による生産力の増大によって、文明の発展の基をつくった。歴史的な出来事である。事前に配布する資料を熟読しておく
第3回目
トウモロコシとの関わり 新大陸で最も価値の高いものとされているトウモロコシ。新大陸の原住民はどのようにして野生のテオシントを食料になるトウモロコシに変えたか。トウモロコシの起源に関するビードルの研究。
第4回目
いも類との関わり アンデスで生まれたジャガイモの仲間。インディオが生きるために考えた、凍結乾燥いも「チューニョ」。やがてジャガイモがヨーロッパに伝搬して飢餓を救う。ジャガイモとヒトとの関わりの歴史。
第5回目
私の植物との関わり(1) 南米のタバコ属植物を求めて車で約4,900km走行し、毎日植物とふれあう。ついにタバコの祖先種と出会う。タバコの起源の研究へと発展。
第6回目
私の植物との関わり(2) ハナタバコの故郷ブラジルで美しく花咲くハナタバコの野生種を探索。タバコ属の希少種を求めてアルゼンチンを探索。西北部の標高約4000mの半砂漠地帯で不思議なタバコ属植物を発見。DNA解析の結果、新種の可能性が極めて高いことが分かる。
第7回目
香辛料との関わり ヒトはなぜ香辛料を必要とするのか。香辛料をめざすヨーロッパ諸国の争いが新大陸発見へとつながる。ヒトと香辛料植物との関わり歴史。
第8回目
花との関わりヒトはなぜ身の回りに花や緑を飾りたがるのか。ヒトと花との関わりの歴史
第9回目
花の美しさの由来花はどうして美しくなったのか。美しさを生み出した源を探る。
第10回目
植物プラントハンティング物語有用植物の争奪をめぐる争い。ヨーロッパ諸国はどのようにして有用植物を手に入れたか。
第11回目
植物改良の物語超人的スケールで植物を改良し、植物の魔術師といわれたルーサー・バーバンク。どのような発想から植物を改良したのか。先端バイオの技術を用いてバーバンクに挑戦。
第12回目
植物バイオテクノロジーの光と影ウイルス汚染から植物を救ったバイオテクノロジー、
 組み換え植物は地球を救うのか。
第13回目
美しい地球の財産、人類の共通の財産、生物の多様性。生物の多様性を守るために。環境倫理について考える。
第14回目
ヒトと植物の関係の将来は植物を利用して発展してきた時代から、地球規模での植物との共存を模索する時代へ。 21世紀における食料、環境問題をヒトと植物との関係から考える。ヒトと植物の関係について自分でも考えを整理しておく
第15回目
期末試験

教科書
特になし。必要に応じて資料を配布。
参考文献
バーシャ・ドッジ「世界を変えた植物 」八坂書房、田中正武「栽培植物の起源」NHKブックス、樋口春三「鑑賞園芸」、藤巻宏・鵜飼保雄「世界を変えた作物」培風館、佐藤洋一郎「DNAが語る稲作文明」 NHKブックス、大原雅 「花の自然史」北海道大学図書刊行会など。
成績評価方法
必要に応じて小テストを行う。小テスト40%、本試験60%の配分で成績を評価する。
そのほか受講者への指示/メッセージ
自分の頭でヒトと植物との関係を考えてほしい。

更新日:01/24/2005
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