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分析化学II

科目
分析化学II
区分
応用生物化学科科目群
授業コード
13515
開設セメスター
3S
曜日・時限
春 火/34
単位数
2単位
担当者名
小川 人士
授業の概要
混合物の分析に必要欠くべからざる方法の分離分析法と近年著しく発展した各種スペクトルによる化合物の化学構造解析法、生体触媒である酵素を用いる分析法など、ここ最近の進歩により普及した分析法の全般を解説する。
到達目標
社会一般で普通に行われている分析機器類や方法の概略と理論、分析に際しての用語など、最低限知っておくべき常識を習得する。また、資料を利用し、覚えている知識の表現ではなく、情報を総合して、物事を解析し、分析を行う為に必要な極めて初歩的な段階から、結論に至までの道筋が考えられる様になる事を目標とする。
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
光分析法 光と物質・吸光光度法・比濁法・比ろう法光の性質、濁り、太陽電池、プリズム波長 とは何か。
第2回目
蛍光 化学発光分析法・原子スペクトル分光法・X線分析法蛍光、リン光、化学発光の区別、光と電磁波の関係
第3回目
熱分析法 示差熱分析法・示差走査熱量測定法・熱質量測定法熱とは何か、その時の分子の運動はどの様になるか
第4回目
定性分析および構造解析 概説・紫外可視吸収スペクトル物質が、光を吸収するのはなぜか、結合との関係を理解する
第5回目
赤外吸収スペクトルおよびラマンスペクトル・核磁気共鳴・電子スピン共鳴分子の中で生じる運動とはどういう形か
第6回目
質量分析法磁場によって、なぜ原子は曲げられるのか
第7回目
施光度・施光分散・円2色性物質により光の振動面が曲がるのはなぜか。
第8回目
分離分析クロマトグラフィーの原理物質の移動と担体との間で何が起こっているのか?
第9回目
分離法としての溶媒抽出物質が水、溶媒へ溶ける溶け易さとは何か。
第10回目
吸着・分配クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー物質と担体とのくっつき易さ、離れ易さ、くっつき難さは何から生じるのか。
第11回目
アフィニティークロマトグラフィー・高速液体クロマトグラフィー生体物質が特定の物質を見分けて結合する親和性とは何か。クロマトグラフを早く行うにはどの様な方法が使われるか。
第12回目
ガスクロマトグラフィー・電気泳動法気体にできる物質を分けるにはどの様に行うか。
タンパク質の高分子の分け方はどの様な考え方で行うか。
第13回目
酵素を用いる分析法酵素反応の基礎・生体物質の定量・フローインジェクション分析法酸素を利用するための基本知識を理解しよう。
反応させながら分析する方法とはどの様な方法か
第14回目
結合タンパク質を用いる分析法コンペティティブプロテインバインディングアッセイ・ラジオレセプターアッセイ・免疫測定法放射性同位元素標識体を指標とした、血清タンパクを用いる方法とは何か。免疫とは何かを理解しよう
第15回目
トピックス遺伝子分析・環境分析超微量分析の世界、我々の一般的な常識・感覚が全く役に立たない超微量物質の取り扱いとは何かを理解する

教科書
分析化学II/南江堂
 実験を安全に行うために/化学同人
 続・実験を安全に行うために/化学同人
参考文献
分析化学I/南江堂
 機器分析のてびき/化学同人
 新版分析化学実験/化学同人
成績評価方法
小テスト、レポート、および試験の総合による評価
そのほか受講者への指示/メッセージ
一般に日進月歩の技術革新が、秒進分歩といわれる技術革新の激しい分野において、全てを習得することは不可能である。一般的に汎用されている分析機械を使った方法も、年を追う事に刷新され新たな分野が生長して、我々の知の習得への負担が増えている。本分析の授業は現在から今後10年先まで、少なくとも利用され続けているであろう、分析法の基礎的な知を得、実際の現場に接した時にお手上げにならない為のマニュアルや本を読みこなす為の基本を見るに留める。従って、教科書を丸暗記するのではなく、課題を解く為には、教科書や資料をどの様に活用し、与えられた時間内に結論を導ける様、内容を理解するという意識で、復習を行って頂きたい。

更新日:03/02/2004
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