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Field Trip

科目
Field Trip
区分
生物資源学科科目群
授業コード
5332813324
開設セメスター
4S5S
曜日・時限
秋 集中春 集中
単位数
2単位
担当者名
授業の概要
<長期フィールドトリップ>▼北米大陸北部に位置するカナダの植生は,北部では広大なタイガと呼ばれる針葉樹林帯とツンドラ地帯が東から西までを広く覆っている.しかし,南部では大西洋側に見られる広葉樹林からプレーリーと呼ばれる草地帯を通り,太平洋海岸林(Pacific coastal forest)に至る多様な生態系を見せてくれる.特に,BC州内では太平洋海岸林が大部分を占めるが,ロッキー山脈周辺では山岳林や高山植生の分布が見られ,中南部では半乾燥地や湖を多く擁する湿潤な地域も見られる.すなわち,同州内でも地形による気候差が植生分布を規定する要因となっていることがわかる(Biogeoclimatic zones).本講座では,山岳地から海岸域に至る多様な地形を持つBC州において,地形や気候条件と植生分布の対応に焦点を絞ることで多様な自然の維持機構を考察し,かつ人間活動がどのように関与しているかを実際の観察を通し検討する.
▼1.ロッキー山脈高山帯:氷河地形が広がる高山帯では,風,積雪量および空中湿度の組み合わせによって,形成される高山帯ツンドラ植生のタイプが異なる.そこでは,同じ湿地群落でも,sedgeが優占する群落やheathが優占する群落など様々である.ここでは,周辺に存在する森林との関係も含め,植生タイプを区分する.
▼2.ロッキー山脈氷河周辺部:周氷河地形に分布する植生は,地形差によって生育する植物の組成が異なる.したがって,この地域では地理的条件を考慮して植生分布を調べる.
▼3.ロッキー山脈山腹部:トウヒなどの針葉樹を中心とする林分が広がる.ここでは,風衝条件下や低温条件下での樹木の生育特性を観察・測樹する.
▼4.オカナガンバレー周辺:ロッキー山脈へ潤沢な水分を供給する地域である.基本的には,western hemlockやDouglas-firが広がる林分である.しかしながら,攪乱の影響が強く現れているところや乾燥土壌条件ではlodgepole pineが出現する.ここでは,林床植物の分布が,林分組成によって異なることに着目する.
▼5.乾燥地周辺:北緯50度近辺であるが,特異的な乾燥地植生が観察される.ここでは,cactusの一種が出現するが,その生育分布は植生地理学的にみて非常にユニークである.その分布条件や形態的特徴などを調べることにより,通常低緯度の乾燥地に分布するCactusが,冬季における寒冷な気候条件に耐えるメカニズムを検討する.
▼<短期フィールドトリップ>▼ バンクーバー島西部に広がる太平洋岸の針葉樹林帯には主にWestern hemlockとSitka spruceが優占している.このあたりでは,年間を通じて降水量が多く土壌に堆積した有機物の分解速度が遅い.そのため酸性度が高く(Mor型壌),ポドゾル化が進行している.降水量が多いことから土壌中の養分も流失しやすく,植生や堆積物中に含有されている貯蔵養分は生態系維持にとって非常に重要である.さらに,森林帯から流出した養分は流域を通じて海洋生態系にとっても重要な意味を持っている.すなわち,多様な海浜生物や海獣類および海鳥類を含む海洋生態系を維持しているのも森林生態系であるといえる.本講座では,海岸線に広がる森林生態系と海洋生態系を観察し,両者の重要なつながりを検討する.
▼1.海岸性針葉樹林(トウヒ優占林およびツガ優占林):両者の林分組成を比較検討し,さらに土壌条件や周辺環境を把握することで,その成立過程および更新動態を理解する.
▼2.森林と海洋のつながり:豊富な森林植生を抱える西海岸で,多様な海浜生物がみられる理由について検討する.
到達目標
自然生態系と人間活動について考察する
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
第2回目
第3回目
第4回目
第5回目
第6回目
第7回目
第8回目
第9回目
第10回目
第11回目
第12回目
第13回目
第14回目
第15回目

教科書
参考文献
成績評価方法
レポート
そのほか受講者への指示/メッセージ

更新日:02/06/2003
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