検索 検索トップページ トップページ担当別50音一覧 担当別50音一覧

制御工学

科目
制御工学
区分
情報通信工学科科目群
授業コード
54313
開設セメスター
6S
曜日・時限
秋 金/56
単位数
2単位
担当者名
小林 由紀男
授業の概要
 人間の思い通りになる人工物の実現は科学技術分野の最大の目的の一つです.工学に限らず社会・経済等の複雑なシステムもその中に含まれています.制御工学では,大規模・複雑なシステムを目的を達成するように行動させる系統的・工学的に扱う手法を把握します.システムの概念を理解し,現実世界の制御系のモデルリングについて学習した後,システムの最適制御に関する問題解決について,古典制御理論と現代制御理論で確立された制御技術について学びます.
到達目標
 システムの周波数領域と時間領域に関する特性を理解し,それを問題解決の工学的アプローチのツールとして理解した上で使いこなせることができること.自ら問題を解析し,設計できることができれば一層望ましい.教科書・参考書・資料・ノートを参照すれば,授業中に指定した制御系の80%程度を自ら設計できることを望みます.
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
制御理論と自動制御 授業の概要説明.制御工学の学び方,自動制御シラバスの確認.教科書1・1~1・4
第2回目
ラプラス変換 線形微分方程式の解法,ラプラス変換・逆変換今週の授業資料,教科書2・1~2・2
第3回目
伝達関数 制御要素の周波数特性,ブロック線図今週の授業資料,教科書2・2~2・3
第4回目
制御系の特性 制御系の応答特性,時間領域解析と周波数領域解析今週の授業資料,教科書3・1
第5回目
制御系の応答 システムの動特性,帰還制御系 ,安定判別法
【小テスト】
今週の授業資料,教科書3・2
小テスト範囲:授業第1回~第4回
第6回目
システムの安定性 フルウィッツ,ラウス,ナイキスト今週の授業資料,教科書3・3
第7回目
制御系の過渡応答 根軌跡による設計法,閉ループ伝達関数,ボード線図今週の授業資料,教科書4・1~4・2
第8回目
制御系の周波数応答ゲイン定数,位相進み・位相遅れと補償法今週の授業資料,教科書4・3
第9回目
プロセス制御プロセス制御系の設計
【小テスト】
今週の授業資料,教科書4・4
小テスト範囲:授業第5回~第8回
第10回目
状態空間法状態変数・状態空間,状態遷移行列今週の授業資料,教科書4・4
第11回目
状態空間と伝達関数線形・非線型システムのモデル,状態空間モデル今週の授業資料,教科書5・1~5・2
第12回目
可制御性と可観測性システムの最適制御今週の授業資料,教科書5・3
第13回目
ディジタル制御ディジタル値のラプラス変換,状態方程式
【小テスト】
今週の授業資料,教科書6・1
小テスト範囲:授業第9回~第12回
第14回目
レギュレータの設計フィードバックと制御,評価今週の授業資料,教科書6・2~6・6
第15回目
期末試験制御の理論と制御系の設計を理解し使える全「今週の授業資料」・教科書・小テスト問題

教科書
制御理論/藤井 隆雄/オーム社
資料:http://rironnew.inf.eng.tamagawa.ac.jp/
参考文献
MODERN CONTROL THEORY/Julius T. Tou/McGraw-Hill Book Company
制御工学/下西二郎他著/コロナ杜
自動制御理論/樋口龍雄著/森北出版
成績評価方法
 小テスト(30%),期末試験(50%),授業でのアクティビティー(質問・発表等)で20%,合計を100点満点とします.試験は,制御システムの解析方法・設計法の理解度や実務能力に着目してその到達度を評価します.成績は所定の規則通り,SABCFで評価しますが,出席が3/4に満たないものは期末の定期試験の受験資格を失いますので,合計は50点以下(つまりF)になります.
そのほか受講者への指示/メッセージ
 制御工学・制御理論には多くの数学が使用され,問題解決に使われる計算は複雑なものが多いが,計算用には各種の数式処理プログラムがあり,解析・設計ツールとして利用できる.制御工学は多様な分野に様々な形で関わりを持つため,授業では抽象化される傾向がある.抽象化を恐れず,個々の理論や技術の特性を把握して欲しい.

更新日:01/24/2005
検索トップページ担当別50音一覧