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ゼミ演習I

科目
ゼミ演習I
区分
国際言語文化学科科目群
授業コード
11917
開設セメスター
5S
曜日・時限
春 火/78
単位数
2単位
担当者名
池田 智
授業の概要
 この講座は「卒業研究」に直結する講座である。「卒業研究」を執筆するにあたってはさまざまなテーマが提出されることが予想されるが、単なる興味だけでは論文を執筆することはできないだろう。そこでこの講座では「アメリカ=移民国家」という図式を理解することに焦点をあてる。そのひとつの方法として英国の大学生が読む "American Civilization"という本の一部をテキストとして利用し、知識が定着しやすい方法として原典講読を原則とした授業を進める。
到達目標
 アメリカは移民で構成される国家だ、ということは容易い。だが、移民国家アメリカがどのように構築され現在に至っているかを把握することはそう容易なことではない。いわんやアメリカの家庭を一軒覗いただけでも実に興味深いことがある。現大統領の家族を宗教の点から覗いてみると、ジョージ・ブッシュ大統領とローラ夫人は敬虔なメソディスト派である。ところが父親のジョージ・H・W・ブッシュとバーバラ夫人はエピスコパル派だ。また現大統領の弟でフロリダ州知事のジェブとその奥さんのコロンバはローマカトリック教徒である。こうしたことをどう理解するかを考えたい。
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
ゼミ・ガイダンス ゼミ長を選出する。ゼミ運営方法の解説。使用すべき辞書・事典、必読書、推薦書などの紹介。ハンドアウトの作成方法などの説明をする。
第2回目
Mother of Exiles 「自由の女神」(the Statue of Liberty)の台座にユダヤ系の詩人Emma Lazarusの詩 'The New Colossu'が刻まれている。この詩の意味を考える。 テキストの下読みを必ずしてくること。
第3回目
Early encounters between Europeans and Native Americans  初期移民と先住民との遭遇を考察する。 テキストの下読みを必ずしてくること。
第4回目
同上  同上 テキストの下読みを必ずし、自らの見解を持ってくるように努力すること。
第5回目
The Fouders  新大陸に植民地の基礎を築いた中心民族とは誰だったのかを知る。 テキストの下読みをしてくること。
第6回目
The first wave of immigration 新大陸への移民が本格的に始まるのは1620年、30年である。彼らを含めての移民第一波は1776年まで続く。どのような人たちが新大陸を目指したのかを知る。 テキストの下読みを必ずしてくること。
第7回目
The second wave: the old immigrants, 1820-90  旧移民と現在レッテルを貼られた人たちの背景を知る。 テキストの下読みをし、かつ自らの見解を持ってくるように努力すること。
第8回目
The third wave: new immigrants and immigration restriction, 1890-1930 アメリカ産業革命が一息ついたころにほぼ1700万人もの移民が東ヨーロッパ、南ヨーロッパから押しかけてくる。それまでアメリカを築き上げてきた人たちはどのような反応を示すのだろうか? ハワード・ジンの『民衆のアメリカ史』などを読み、該当の時代についての知識をつけておいてもらいたい。
第9回目
同上同上同上
第10回目
Wartime policies: displaced persons and refugees 移民国家に居を構える人たちが、いつなんどきか予測もつかない時に苦しまなければならないのが戦争である。アメリカ合衆国が敵対する国家からの移民はアメリカ国内でどのような待遇を受けるのか…… 日系アメリカ人の強制収容などについて『不屈の小枝』などを読んで理解しておきたい。 
第11回目
同上同上同上
第12回目
The fourth wave: 1965 to the present アメリカは一時期極端に移民を制限した時代があった。1965年にその制限がはずされることによって、移民の出所に大きな変化が起こった。この時期から急激にアジアからの移民が増加するのである。その点で、アメリカはどう変化するのか…… 文化多元主義政策などについて文献を渉猟されたい。
第13回目
同上同上同上
第14回目
同上同上同上
第15回目
まとめ 移民独自の文化を尊重する傾向が強まっている。その点についてヴィデオなどを使って検証したい。

教科書
'The People: settlement and immigration' in David Mauk and John Oakland's "American Civilization: An Introduction"
参考文献
池田 智監修『英和アメリカ史基本用語辞典』(アルク)
池田 智・松本利秋著『早わかりアメリカ』(日本実業出版社)
猿谷 要著『物語アメリカ史』(中公新書)
ハワード・ジン著『民衆のアメリカ史』(TBSブリタニカ)
ローレン・ケスラー著『不屈の小枝』(小学館)
若槻泰雄著『排日の歴史』(中公新書)
小平尚道著『アメリカ強制収容所』(玉川選書)
Duchak, A. 2000. ”A-Z of Modern America”. London: Routledge.
その他、HOで指示すると同時に適宜指示する。
成績評価方法
自主的発表+ハンドアウトによる。
そのほか受講者への指示/メッセージ
欠席はしない。やもうえず欠席しなければならない場合にはゼミ長に連絡するかiqueda@lit.tamagawa.ac.jpへ理由をつけて報告すること。その際、自分の担当部分については友人に発表以来を必ずしておくこと。
自分が担当するところはもちろん、ゼミ仲間が担当する箇所についても下読みを必ずし、発言する努力をする。

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