授業計画 | テーマ | 内容 | 授業を受けるにあたって |
第1回目 | 緒言、生理学の魅力 | 木綿糸1本で前胸腺の機能を証明した福田宗一博士の業績を紹介しながらイントロとしたい. | 歴史を踏まえた理解の重要性を訴えたい. |
第2回目 | キチンの殻と段階成長(小試験対象) | 外骨格を形作っている皮膚の作りを知ることで,脱皮成長の理解へと導く. | 基本事項として,次週に試験. |
第3回目 | 変態にともなう組織のリモデリング | 幼虫が蛹に,蛹がチョウになるメカニズムを明かにする.アポトーシスやリモデリング,遺伝子発現からの説明も. | はじめの15-20分を小試験に当てる. |
第4回目 | 昆虫の発生学、休眠 | 昆虫の発生学ではあるが,ホメオティック遺伝子の役割など脊椎動物にも通用する概念も. | |
第5回目 | 消化、吸収、循環系の生理(小試験対象) | この回はオーソドックスな昆虫生理学. | 基本事項として,次週に試験. |
第6回目 | 昆虫の生体防御 | 免疫記憶系に代わる昆虫独自の優れた生体防御システムについて述べる. | はじめの15-20分を小試験に当てる. |
第7回目 | 生体リズムとその分子メカニズム | サーカディアンリズムの分子メカニズムを中心に述べるが,逆にマクロの生態学的側面についても紹介. | |
第8回目 | 発育、変態とホルモン | 昆虫ならでは脱皮,変態のホルモン機構をすこし詳しく講義. | 基本事項として,次週に試験. |
第9回目 | 行動とホルモン | 行動の制御に関わるホルモンについて講じる. | はじめの15-20分を小試験に当てる. |
第10回目 | 配偶行動と生殖における制御 | 蛾類の場合を例に,講義担当者自身のアメリカでの仕事も紹介しながら進める. | |
第11回目 | 神経生理学 | 昆虫の視覚,聴覚,嗅覚,触角などの主な感覚について講義. | |
第12回目 | 情報の統合と記憶 | いろいろな感覚信号を統合して行動出力を決定するまでの脳内メカニズムの基本を述べる. | この辺の回で,期末試験のやり方について伝える. |
第13回目 | 社会生理学 | ミツバチの社会を例に,コロニー全体があたかも1匹の個体のように振る舞える原理を探る. | |
第14回目 | 昆虫機能利用の展望 | 進歩の著しいゲノム,分子生物学の成果をふまえ,新しい昆虫利用の可能性を探る. | |
第15回目 | 総括と質疑 | | |