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伝送回路

科目
伝送回路
区分
電子工学科科目群
授業コード
14227
開設セメスター
7S
曜日・時限
春 木/34
単位数
2単位
担当者名
上野 元治
授業の概要
インターネット/i-modeといえども、伝送システムによって「物理的」に信号を伝えています。本講義では、信号が物理的にどのように伝えられているか、有線伝送、無線伝送の概要を学ぶ。特に、機能的に重要な伝送回路については設計法を含めて講義をする。伝送システムは通信システムの中では、文字どおり「縁の下の力持ち」で泥臭い領域ですが、長い歴史の積み重ねを経て確立された基本的な考え方や手法を項目間の関係や全体の流れを把握しながら、(ちょっと駆け足ですが)理解してもらいたいと思っています。
到達目標
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
伝送システムの概要 有線・無線を含めた伝送システムを通信システムでの位置付けとその構成/機能について概説する。身近な伝送システム(「伝送システム」と聞いてイメージするもの)をひとつ程度調べておいてください。
第2回目
信号の表現 伝送する信号の性質をどのように表したら伝送システムの設計や評価に活用できるか。信号の表現法について学ぶ。フーリエ変換(フーリエ級数ではなく)について、既学習者は代表的な変換例を復習、未学習者は時間軸と周波数軸の考え方を予習しておいてください。
第3回目
伝送システムの機能の表現 伝送システムを構成する変復調・伝送回路・伝送路の機能を理解し、その記述(表現)法を学ぶ。例えば、携帯電話の端末の構成要素とその機能について、概略を頭に入れておいてください。
第4回目
変復調回路の働き 現在、重要なデジタル変復調について、基本的な働きを概説する。デジタル変調での、被変調信号(ベースバンド信号)と変調後の信号のスペクトラムについて調べておいてください。
第5回目
伝送路(1)有線伝送 最も基本的な有線伝送路である平衡対による伝送機能を理解する。イーサネットケーブル規格を調べ、10M、100M、1Gでの規格の違う箇所を把握しておいてください。
第6回目
伝送路(2)光伝送 現在の主流である光ファイバーによる伝送の原理を学ぶ。光ファイバーの伝送損失と他の伝送媒体(イーサネットケーブル)と比較しておいてください。
第7回目
伝送路(3)無線伝送 携帯電話をはじめ今後も応用が期待される無線伝送をアンテナ系を含めて理解する。国際的な周波数の割り当てを調べておいてほしい。インターネットで“ITU-R”などで調べられます。
第8回目
伝送回路の機能と設計の流れ伝送回路(主にフィルタ回路)の機能と設計手法について概説する。以下5回の講義のイントラダクション。特になし
第9回目
伝送量の定義と表現伝送回路によりいったいどのような(物理的)量が伝送されるのか、第2回目に引き続き、再度正確に定義する。「電気回路」(既学習と思います)の本などで、...量、...係数などの部分を復習してください。
第10回目
伝達関数の近似(1)電子工学の設計手法の中でも最も完成されたもののひとつである「等角写像による伝達関数の近似方法」について学ぶ。複素関数論の既学習者は、復習してください。
第11回目
伝達関数の近似(2)等角写像による伝達関数の近似方法を具体例により理解を深める。特になし(この辺が、理解してもらいたいひとつのポイント。心構えを)
第12回目
伝送回路の合成(1)LC受動素子による回路網の合成を梯子型伝送回路の合成を中心に学ぶ。特になし。(古典的であるが、最も体系だった設計論と思います。ここもひとつのポイント。)
第13回目
伝送回路の合成(2)デジタル素子(ソフトウェア)による回路網の合成法について概説する。デジタル信号処理を既学習であれば、復習をしておいてください。
第14回目
まとめ講義のまとめと今後の伝送回路(システム)の発展方向について概観する。講義全体の各自なりのまとめを準備してください。
第15回目
定期試験

教科書
特になし。毎回ポイントを記したプリントを配布します。下記の参考文献(1)をベースにする予定
参考文献
(1)伝送工学論/岩崎榮治著/東海大学出版会、1994年
(2)伝送回路/辻井重男著/コロナ社、1997年
(3)アナログ電子回路/上野元治他(共著)/オーム社、1999年
成績評価方法
レポート、定期試験、10分程度の発表により評価する。
評価式=レポート(20点×3回)+定期試験(40点×1回)+発表(10点×N回)
そのほか受講者への指示/メッセージ
・電子回路及び複素関数論を履修していることが望ましいが、必須ではない。
・インターラクティブな授業を心がけている。議論好きであることを希望。

更新日:03/18/2004
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