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教育学演習I

科目
教育学演習I
区分
教育学科科目群
授業コード
16136
開設セメスター
5S
曜日・時限
春 水/78
単位数
2単位
担当者名
小林 亮
授業の概要
私の演習では、基本的に、人の心と文化との関わりを探る研究を行います。まず演習III(春学習)では、異文化間心理学(Cross-Cultural Psychology)とよばれる領域の諸問題を扱います。
人間の行動やその発達に文化がどのような影響を与えているのか、人間心理の普遍的共通性と文化差を考察することを目的とします。
到達目標
異文化間心理学の基本的視座と方法論を習得し、代表的理論を学ぶ。
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
導入 心理学研究において、なぜ「文化」が重要なのか
第2回目
文化心理学とは何か 「文化」とは何か、文化と心の相互作用、文化心理学の発想
第3回目
文化心理学の方法論 文化比較の手法、等価性の問題、質的研究の可能性
第4回目
文化心理学における「意味」 意味空間の機能と文化差、意味空間の発達プロセス
第5回目
文化と自己I 相互独立的自己観と相互協調的自己観、行動への影響
第6回目
文化と自己II 自己像と他者イメージの関係、日本人の「間人主義」
第7回目
文化と道徳I 道徳スクリプトの文化比較、自己概念との関わり
第8回目
文化と道徳II「寛容」をめぐる文化的規範、「人をゆるす」とはどういうことか
第9回目
親子関係の文化比較Iアタッチメント(母子愛着)研究の成果
第10回目
親子関係の文化比較II青年期における親子関係の変容と文化差
第11回目
育児と文化自己制御機能の発達、「子どもの価値」
第12回目
個人主義と集団主義文化比較のパラダイムとそれへの批判、「罪」と「恥」
第13回目
内集団と外集団「集団」の生態学的意味、進化ゲーム理論、「内集団ひいき」
第14回目
文化と宗教文化の根源としての宗教、文化の否定性
第15回目
まとめ、文化の両義性人間存在の根本規定としての文化、文化における自由と拘束

教科書
柏木惠子・北山忍・東洋(編)「文化心理学」東京大学出版会、1997。
その他、テーマごとの基礎文献をその都度、紹介する。
参考文献
「菊と刀」(R.ベネディクト)、「『甘え』の構造」(土居健郎)、「人と人との間」(木村敏)など日本人論の名エッセーに幅広く目を通しておくことをおすすめします。多くの示唆が得られると思います。
成績評価方法
授業中の発表とレポートによって評価する。
そのほか受講者への指示/メッセージ
授業の理解を深めるために、国際交流に関連のある諸機関に見学ツアーを行いたいと考えています。

更新日:02/17/2004
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