授業計画 | テーマ | 内容 | 授業を受けるにあたって |
第1回目 | ミクロ経済学とは | 市場メカニズムによる効率的資源配分の基本的仕組みについて明らかにする。 | 経済学の勉強をはじめるに当たって最も大事なことは日常的な経済・社会の諸問題に関心を持つことだ。そのために毎日の新聞をよく読んでもらいたい。 |
第2回目 | 需要と供給 | 需要曲線と供給曲線を使って簡単な問題を考えてみよう。それによって価格がどのように決まるか理解する。 | 狂牛病の報道によって牛肉の価格はどのような影響を受けるだろうか、実際の価格変動を調べながら考えよう |
第3回目 | 需要曲線と消費者行動 | 需要曲線とその背後にある消費者の行動について説明する。 | 価格が低いほど需要が多くなるという需要と価格の関係を理解するため、簡単な1次関数とグラフについて復習しておくこと。 |
第4回目 | 費用の構造と供給行動 | ここでは供給曲線の背後にある生産者の行動について説明する。 | グラフを頻繁に使用するから関数とグラフの関係を反復練習すること。 |
第5回目 | 売上(収入)と利潤 | 生産者の目的は利潤をできるだけ大きくすることだ。そのために企業はどのような行動をとるのだろう。 | 日常的に使う利潤、収入、費用とミクロ経済学で使うそれらの意味は違うことに注意! |
第6回目 | 市場取引と資源配分 | 市場経済の資源配分の効率性について説明する。 | これまで5回の授業内容を総合して価格メカニズムについて理解する。全体の復習を忘れないように! |
第7回目 | 市場の失敗と補正 | 前回までの授業では市場の持つ資源配分効果について学んできた。しかしこれがうまく機能しない場合も少なくないのだ。 | 公害問題を解決する方法はあるか?道路建設にはなぜ税金が投入されるのか?といった問題をみんなで考えたい。 |
第8回目 | 公害・資源・環境の経済学 | ここではミクロ経済学の経済政策への応用例を広範囲に考えたい。 | たとえば郵政あるいは道路公団の民営化はなぜ必要か? |
第9回目 | 独占の理論 | 独占価格とは、独占禁止政策の意味、独占と資源配分の関係などを勉強する。 | パソコンOSのマイクロソフト社はその行為が独占禁止法に違反するのではないかとして法廷闘争が行われている。なぜ「独占は悪」なのか? |
第10回目 | 企業と産業の経済学 | 企業の参入・退出行動と資源配分、完全競争市場の長期均衡について検討する。 | 企業の新陳代謝(参入と退出)は産業の活力を維持する上で不可欠だ。 |
第11回目 | 不完全市場と企業:その1非価格競争の世界 | 独占的競争、寡占の理論、カルテル行動の意味について理解する。 | 企業はなぜ広告・宣伝を行うのか?消費者は価格とデザインのどちらを重視するのだろう? |
第12回目 | 不完全市場と企業:その2ビッグビジネスのゆくへ | グローバル競争の過程で企業はどこまで規模の拡大を図るのだろう。 | 世界の大企業にはどのようなものがあるか?新聞などをよく見て調べておこう。 |
第13回目 | 不完全情報の経済学:その1 | 近年急速に発展してきた情報の経済学について理解する。情報の非対称性、モラルハザードと逆選択(レモンの市場)などの新しい考え方を説明する。 | 情報は果たしてどこまで伝達可能か?情報が伝達し得ないときどのような問題が生じるか実例を考えておこう。 |
第14回目 | 不完全情報の経済学:その2 | エイジェンシー関係と情報の不完全性、金融機関のモラルハザードと預金保険のペイオフ。インターネットによって社会はどのように変わるのだろう。 | インターネットの普及がもたらす諸問題を経済分析してみよう。 |
第15回目 | 消費者行動の理論 | 予算制約と効用関数・無差別曲線、限界代替率、所得の変化と消費パターンの変化、価格の変化と消費パターンの変化 | 第3回授業の応用が中心。資源配分問題を一般均衡分析の手法を使い広範な諸問題に応用する。 |