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人間学演習I

科目
人間学演習I
区分
人間学科科目群
授業コード
11071
開設セメスター
5S
曜日・時限
春 木/12
単位数
2単位
担当者名
中山 剛史
授業の概要
本演習では、「実存的」な視点からの人間理解を取り上げる。演習Ⅰでは、ヤスパースのテキストの講読を通じて、真の教育とは何か、真の自己(実存)とは何か、「人間」とは何か、自由・責任・自己超越とは何か、死や苦悩などの「限界状況」に直面していかに生きるか、「運命愛」とは何かなどのテーマについて共に考えていきたい。折に触れてニーチェの「運命愛」やフランクルの「生きる意味」などの視点も参照する。
到達目標
テキストを深く読みこなす力を養うとともに、学生自身による発表や討論などを通じて、<主体>としての人間をめぐるまさざまなテーマについて問題意識を深めていくことをねらいとする。
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
オリエンテーション 授業の概要・演習の進め方についてのガイダンスを行なう。演習に臨む抱負、自分の関心のあるテーマ、授業への要望などを各自考えてくること。
第2回目
ヤスパースの生涯と思想 ヤスパースの文献を読む準備として、ヤスパースの生涯と思想について概観する。配布したプリントと『人間学の名著を読む』第7章の「解説」の箇所をよく読んでくること。
第3回目
ヤスパースの教育論・大学論① ヤスパースの『大学の理念』の抜粋を読んで、「自己教育」・「ソクラテス的教育」などについて考える。配布したプリントの該当箇所を読み、大学における教育のあり方について考えてくること。
第4回目
ヤスパースの教育論・大学論② ヤスパースの『大学の理念』の抜粋を読んで、教育における畏敬」や「コミュニケーション」について考える。               〃
第5回目
ヤスパースの人間論① 『哲学の小さな学校』の「人間」論を読んで、「人間とは何か」について考える。『人間学の名著を読む』第7章の該当箇所を精読してくること。担当者は内容をレジュメにまとめてくること。
第6回目
ヤスパースの人間論② 『哲学の小さな学校』の「人間」論を読んで、自由・責任・人間像などについて考える。               〃
第7回目
ヤスパースの人間論③ 『哲学的思索の小さな学校』の「人間」論を読んで、自由・自己超越・科学技術の意義と限界について考える。               〃
第8回目
ヤスパースの人間論④『哲学の小さな学校』の「人間」論を読んで、自己超越・宗教性・勇気と希望について考える。               〃
第9回目
ヤスパースの限界状況論①ヤスパースの「限界状況」論を読んで、「限界状況」とは何か、「限界状況と実存」について考える。世界の名著『ヤスパース・マルセル』の「限界状況」の章の該当箇所を精読してくること。担当者は内容をレジュメにまとめてくること。
第10回目
ヤスパースの限界状況論②ヤスパースの「限界状況」論の「歴史的規定性」の箇所を読んで、自己が生きる状況の「狭さ」を実存の「深み」へと転換することの意味について考える。               〃
第11回目
ヤスパースの限界状況論③ヤスパースの「限界状況」論の「歴史的規定性」の箇所を読んで、「偶然」や「運命愛」について考える。ニーチェの「運命愛」の思想も参照する。               〃
第12回目
ヤスパースの限界状況論④ヤスパースの「限界状況」論の「死」についての箇所を読んで、「生と死」について、とりわけ「隣人の死」について考える。               〃
第13回目
ヤスパースの限界状況論⑤ヤスパースの「限界状況」論の「死」についての箇所を読んで、「私の死」について、とりわけ「死は実存の鏡である」ということの意味について考える。               〃
第14回目
ヤスパースの限界状況論⑥ヤスパースの「限界状況」論の「死」についての箇所を読んで、「二重の死」について、とりわけ<魂の死>の問題について考える。               〃
第15回目
全体のまとめ演習Ⅰで学んだことを振り返る。

教科書
三井善止編『人間学の名著を読む』玉川出版部。『世界の名著75・ヤスパース/マルセル』中央公論社。その他、必要に応じてプリントを配布する。
参考文献
宇都宮芳明『ヤスパース』清水書院、ヤスパース『大学の理念』(理想社)・『教育の哲学的考察』(以文社)・『哲学の学校』(河出書房)・『哲学とは何か』(白水社)・『哲学入門』(新潮文庫)、ニーチェ『ツァラトゥストラはこう語った』その他。そのつど授業中に紹介する。
成績評価方法
授業への参加度、発表、レポートによる総合評価。
そのほか受講者への指示/メッセージ
テキストや配布プリントの該当箇所はあらかじめ十分に読んでおくこと。指名された担当者は担当箇所についてレジュメを作成し、自分なりの解釈を加えてくること。

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