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道徳の指導法(中・高)

科目
道徳の指導法(中・高)
区分
教育学科科目群
授業コード
21178
開設セメスター
3S
曜日・時限
春 木/78
単位数
2単位
担当者名
新井 徹夫
授業の概要
教育はいま戦後最大の転換期を迎えている。新学習指導要領は「ゆとり」の中で「生きる力」を育むことを目標としている。中教審は「大人社会のモラルの低下」に憂慮して、「心の教育」を提唱している。道徳教育は学校の教育活動全体の中で行うこととされ、人間としての在り方生き方の基礎となる道徳的価値観について学び、自覚を深めることにある。しかし、我が国の道徳教育は、明日を担う若者に対して、時代の諸課題に十分応えていないのではないだろうか。
そこで日本思想における道徳観の流れ、戦前から現代にわたる道徳教育思想の変遷を学び、道徳教育の基本原理、目標、内容を把握し、具体的な実践、指導の在り方を検討する。
到達目標
道徳教育の本質、戦前・戦後の道徳教育を考察・理解する。学校における道徳教育の「目標」とその意義を理解する。教師として道徳教育を進めるための実践的指導力を身につける。
授業計画
テーマ
内容
授業を受けるにあたって
第1回目
なぜ道徳的であらねばならないのか (1)シラバス補足説明 (2)最近の子どもの問題行動 (3)自分にとって道徳・倫理とは何かテキストpp.1~30サブ・ノート作成「道徳とは」「倫理とは」各々800字で小論文作成のこと
第2回目
日本思想における道徳観の流れ (1)古代の思想―道徳意識のめばえ (2)日本的仏教の発展神々への畏怖、清き明き心(「古事記」)、聖徳太子十七条憲法(「日本書紀」)について予習
第3回目
(1)近世日本の道徳思想、儒学、国学 (2)武士の倫理、町人の道徳朱子学「敬」陽明学「孝」古義学「仁と誠」本居宣長「やまとごころ」、山鹿素行、石門心学とは
第4回目
近代日本の道徳教育 (1)近代的国民形成の論理 (2)「富国強兵策」の一環としての教育テキストpp.31~50サブ・ノート作成「五箇条ノ御誓文」とは、資料「学事奨励に関する被仰出書」(p.133)の読み
第5回目
(1)国家主義道徳の展開 (2)自由民権の道徳教育資料「教学聖旨」(p.134)の精読
第6回目
(1)教育勅語 (2)徳目主義資料「教育ニ関スル勅語」(p.134)の精読
第7回目
(1)道徳教育の動揺と再編 (2)自由主義教育と修身テキスト本文中の資料「修身教科書」(1)~(5)の読みと内容理解、大正自由教育とは
第8回目
現代の道徳教育公民教育刷新委員会、教育基本法、国民実践要領テキストpp.51~78サブ・ノート作成
資料「教育基本法」(pp.135~136)の熟読
第9回目
新学習指導要領を踏まえて、道徳教育の目標と内容テキストpp.79~131サブ・ノート作成「指導要領解説道徳編」(小・中)、「同総則編」(高)予習
第10回目
人間形成と道徳教育学校における道徳教育、特設「道徳」「期待される人間像」「青少年の徳性と社会教育」とは
第11回目
道徳教育の実践道徳教育の計画・指導案、指導評価の検討「道徳教育の全体計画」「道徳の時間の年間指導計画」「学級における指導計画」の作成
第12回目
全人教育論から学ぶ道徳教育玉川学園建学の精神とその教育理念とは、玉川学園の多様な教育実践から何を学ぶか
第13回目
マルチメディアの活用、メディア・リテラシー文部省「学習指導要領」「読み物資料」「ビデオ資料」を参考に道徳の指導事例をまとめる
第14回目
他者への眼差し
「人権の世紀」を志向して
模擬授業I 「モラルとしての新しい市民性とは」 模擬授業II 「ディベート、ディスカッション等を中心に」「世界人権宣言」「児童の権利に関する条約」「ユネスコ憲章」の精読、I、IIの道徳指導時案作成
第15回目
かけがえのない個人として(1)「学習指導案」「模擬授業」 講評 (2)反省と展望 (3)総合評価相互批判に立脚した授業の総まとめ

教科書
『新道徳教育の研究』長田三男・橋本太朗(酒井書店)
文部省『小学校学習指導要領解説 道徳編』(財務省印刷局)
文部省『中学校学習指導要領(平成10年12月)解説―道徳編―』(財務省印刷局)
文部省『高等学校学習指導要領解説 総則編』(平成11年12月)(東山書房)
その他、授業時に随時プリント配布
参考文献
『世界の道徳教育』J.ウィルソン監修、押谷由夫・伴垣信編訳(玉川大学出版部)
成績評価方法
テスト50%、レポート30%、授業への参加度20%
そのほか受講者への指示/メッセージ
購読新聞の社会、文化、家庭、教育、読者の投書欄から道徳に関する記事の「スクラップ・ノート」作成を期待したい

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