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植物育種学各論

科 目
植物育種学各論
区 分
生物資源学科科目群
授業コード
53042
開設セメスター
6S
曜日・時限
秋 月/67
単位数
2単位
担当者名
生井 兵治
授業の概要
        植物における品種の育種と維持・増殖の技術に発展は、栽培植物の生産性の飛躍的な向上と新しい利用法の普及・発展の大きな原動力となっている。そこで、本講義では、植物育種の基本的な操作に関する理論と実際について、繁殖体系と関連させながら具体的な事例をもとに紹介する。
到達目標
        繁殖体系の異なる諸種における、①遺伝的変異の拡大、②希望型の選抜と系統作出、③品種の確立・普及と原種の維持、④市販種子の採種など植物育種の基本について最低限の知識を養う。
授業計画
テーマ
内 容
第1回目
        基礎 (1) 植物の繁殖体系と集団の遺伝構造ならびに育種の基本操作
                  植物育種学の構成:育種と育種学、育種を支える根本思想、植物育種で取り扱う集団の概念、世界と日本の育種の歴史
第2回目
        基礎 (2) 育種目標と育種材料ならびに育種法
                  集団の遺伝的進歩と適応性:選抜による量的形質の遺伝的進歩、植物の競争と協力、花器形質と受粉生態、適応性と育種。
第3回目
        自殖性作物 (1) イネの集団育種と放射線突然変異育種
                  世代促進利用の集団育種による広域適応性品種「日本晴」と、放射線突然変異育種による半矮性品種「レイメイ」。
第4回目
        自殖性作物 (2) コムギの系統育種とダイズの集団育種
                  交雑育種による短稈・早熟品種「ハチマンコムギ」と、交雑育種による良質・多収性品種「エンレイ」。
第5回目
        自殖性作物 (3) タバコの葯培養による半数体育種
                  半数体育種による育種年限の短縮によるマイルドな黄色性品種「MC101」。
第6回目
        混殖性作物 (1) 油料ナタネと結球ナタネの種間交雑育種の基礎
                  アブラナ類における栽培植物の多様性ならびに、類縁関係の細胞遺伝学的・分子遺伝学的解析と育種的利用
第7回目
        混殖性作物 (2) 油料ナタネと結球ナタネの種間交雑育種の実際
                  油料ナタネ「アサヒナタネ」、「キャノーラ」と結球ナタネ「ハクラン」の育種。
第8回目
        他殖性作物 (1) トウモロコシとソルガムの一代雑種育種
                  複交雑による早熟・耐倒伏・多収性品種「ヘイゲンワセ」と、雄性不稔性利用による安定・多収性品種「ヒロミドリ」。
第9回目
        他殖性作物 (2) テンサイの雄性不稔性利用単胚三倍体一代雑種育種
                  単胚性雄性不稔二倍体系統と多胚性四倍体系統との自然交雑による単胚性一代雑種品種「モノミドリ」。
第10回目
        他殖性作物 (3) イネ科牧草の母系選抜、集団選抜、合成品種育種
                  イタリアンライグラス品種「ミナミワセ」、チモシー品種「センポク」と、オーチャードグラス品種「アキミドリ」。
第11回目
        他殖性作物 (4) 自家不和合性利用による一代雑種品種育種
                  ハクサイ「スプリンター」。
第12回目
        栄養繁殖植物 (1) 草本作物の交雑育種、栄養系分離育種、倍数性育種
                  サツマイモ品種「コガネセンガン」、イグサ品種「きよなみ」、ハッカ品種「さやかぜ」。
第13回目
        栄養繁殖植物 (2) 木本作物の珠心胚利用育種、交雑育種
                  カンキツ品種「興津早生」、リンゴ品種「ふじ」、チャ品種「かなやみどり」、クワ品種「しんいちのせ」。
第14回目
        総括ならびに、これからの植物育種のあり方を考える
                  育種哲学と育種法の基本を鳥瞰しながら、これからの植物改造の可能性と限界とを考える。
第15回目
        期末試験
                  使用テキスト、配布資料の持込み可。

使用テキスト
参考文献
成績評価方法

更新日:

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