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道徳の指導法
科 目
道徳の指導法
区 分
農学部教職関連科目群
授業コード
80104
開設セメスター
3S
曜日・時限
春 水/910
単位数
2
単位
担当者名
俵木 浩太郎
授業の概要
カントは戦争を「すべての害悪と道徳的頽廃との源泉」と言った。にもかかわらず「道徳」教育をとおして国民を戦争へと動員することもしばしば行われた。また古くソクラテスは「徳は教えられるか」を問い、孔子もイエスも「偽善」に厳しい批判を加えた。「道徳」の本質を深く考えておくことは「指導」の前提条件である。この条件を満たせば指導の主体的工夫は各人の楽しみともなろう。そうした方向での指導を与えることを目指す。
到達目標
ソクラテスの問いかけの意義の理解を前提とし、「実践的三段論法」の意味を全人類史・思想史的展望のもとに把握するとともに、躾レベルと関連づけて考察することができうることを試験問題の示す条件のもとで、600字以上800字以内で論述しうること。
授業計画
テーマ
内 容
第1回目
序論
本コースの一般的性格と受講上の注意点の説明
第2回目
〃
「地獄への通は善意で敷きつめられている。」
第3回目
〃
モンテーニュの人間の目的における「真」と「信」:映画鑑賞
第4回目
本論その1
「徳は教えられるか」ソクラテスvsプロタゴス
第5回目
〃
同上及びエロスについて
第6回目
〃
福沢諭吉と近代日本の道徳教育
第7回目
本論その2
理論と実践あるいわ事実と価値
第8回目
〃
意志的行為としての実践における「自由」と「責任」
第9回目
〃
アリストテレスによる「実践的三段論法」
第10回目
全教育活動における道徳教育
原則的知識・状況認識・意志決定・行為
第11回目
〃
原則的規範の諸レベル(しつけと躾、等)
第12回目
〃
同上
第13回目
結論
全人類史的状況認識
第14回目
〃
究極的道徳原則
第15回目
〃
カントの場合
使用テキスト
俵木浩太郎著『平和の哲学』(古今書院・ユネスコ選書)
参考文献
俵木浩太郎著『新・士道論』(筑摩書房:ちくまライブラリー78)
俵木浩太郎著『文明と野望の衝突』(筑摩書房:ちくま新書322)
成績評価方法
期末試験(論述式)による。
更新日:
02/14/2003
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