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ヒト・植物関係学

科 目
ヒト・植物関係学
区 分
生物資源学科科目群
授業コード
1301613312
開設セメスター
3S
曜日・時限
春 火/67
単位数
2単位
担当者名
生井 兵治
授業の概要
ヒトと栽培植物や野生植物との関係を、各自が世界史的・日本史的・自分史的に解析してヒトと植物との正しい関係を考えながら、生命倫理と平和主義に立脚して植物育種学や園芸学など諸科学を統合・発展させて植物の多様な形態と機能の積極的な活用と生態系の保全を図る能力を養う。
到達目標
ヒトと植物との正しい関係について自ら積極的に考えながら、生命倫理と平和主義に立脚し、諸科学を駆使して植物の多様な形態と機能の積極的な活用と保全を図る最低限の能力を養う。
授業計画
テーマ
内 容
第1回目
なぜ「ヒト・植物関係学」なのかヒトとは何か?ヒトと植物との関係史。里山を背に、植物を栽培し、生産物を食し、花を愛でる生活こそ最高の人生。
第2回目
私の人生をとおして「ヒト・植物関係学」を考える人生の「偶然と必然」における植物との触れ合いの大切さ。「ヒト・植物関係学」の原点は、「三つ子の魂百まで」
第3回目
植物進化の源泉-生殖過程
(1)自然の生と性
偉大な発見は思わぬところに - 「ブラウン運動」の発見は植物の性の研究から。時間を要した受精(1+1=1)の理解。
第4回目
植物進化の源泉-生殖過程
(2)植物の適応戦略
世代交代と生活史戦略。個体維持と種族維持、遺伝性と変異性。生殖様式の多様性と可変性。生殖生物学と受粉生物学
第5回目
植物進化の源泉-生殖過程
(3)人工の生と性
自然の生殖法と人工繁殖法 - バイオ技術は「諸刃の剣」。学問の世界は例外だらけ
第6回目
植物遺伝資源の保全と利用
(1)地域に根ざす遺伝資源
所変われば品変わる - 日本のキュウリのキャビアとロシアのキャビア用ズッキーニ。植物がヒトを創り、ヒトが植物を創る。
第7回目
植物遺伝資源の保全と利用
(2)世界を変えた植物
栽培植物の起源と分化と伝播。少数の作物が人類の繁栄を約束し、かつ人類の滅亡をも招く。
第8回目
植物遺伝資源の保全と利用
(3)プラントハンター
プラントハンターと南北問題、遺伝資源と地域農民の権利。豊饒の中の貧困の中の豊饒。
第9回目
植物遺伝資源の保全と利用
(4)植物たちからの贈り物
植物たちの生と性の営みからヒトの生き方を学び、植物の働きと知恵をいっそう活用させてもらおう。
第10回目
「陸の竜宮城」を後世に
(1)農のあり方と意義を考える
地球と植物とヒトの歴史。技術開発による画一化、自然との乖離。工業製品と農産物。近代農法と自然農法。
第11回目
「陸の竜宮城」を後世に
(2)身土不二
輸入農産物と国産農産物。地域の文化と気候風土に根ざしたヒトと植物との豊かな関係。
第12回目
「陸の竜宮城」を後世に
(3)農を文化の中心に
全人類には、農と食を通じて豊かな人生を楽しむ権利と、植物が個性的に生きる権利を尊重する義務がある。
第13回目
生物現象をはじめ物事を考える基本
「あご・ほっぺ理論」
無機的(人工的)環境と有機的(生物的)環境 - 柔軟な洞察力と分析的・総合的な思考力を養おう。
第14回目
総括:再び、なぜ「ヒト・植物関係学」なのかを文化との関連で考える科学と技術、技術と社会、社会と政治、政治と国家、国家と国民、国民と個人、個人と生活、生活と植物、植物と科学。
第15回目
期末試験使用テキスト、配布資料の持込み可。

使用テキスト
生井兵治「ダイコンだって恋をする」エスジーエヌ。その他、必要に応じて資料を配布。
参考文献
福岡正信・金光寿郎「<自然>を生きる」春秋社、ヘンリー・ボブハウス(著)、阿部三樹夫・森仁史(訳)「歴史を変えた種」パーソナルメディア、中尾佐助「栽培植物農耕の起源」岩波新書など。
成績評価方法
毎週終了時に、記憶に残ったことや自分の考えなどを書き提出する(受講意欲50%、期末試験50%)。

更新日:02/27/2003

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