授業計画 | テーマ | 内 容 |
第1回目 | なぜ「ヒト・植物関係学」なのか | ヒトとは何か?ヒトと植物との関係史。里山を背に、植物を栽培し、生産物を食し、花を愛でる生活こそ最高の人生。 |
第2回目 | 私の人生をとおして「ヒト・植物関係学」を考える | 人生の「偶然と必然」における植物との触れ合いの大切さ。「ヒト・植物関係学」の原点は、「三つ子の魂百まで」 |
第3回目 | 植物進化の源泉-生殖過程
(1)自然の生と性 | 偉大な発見は思わぬところに - 「ブラウン運動」の発見は植物の性の研究から。時間を要した受精(1+1=1)の理解。 |
第4回目 | 植物進化の源泉-生殖過程
(2)植物の適応戦略 | 世代交代と生活史戦略。個体維持と種族維持、遺伝性と変異性。生殖様式の多様性と可変性。生殖生物学と受粉生物学 |
第5回目 | 植物進化の源泉-生殖過程
(3)人工の生と性 | 自然の生殖法と人工繁殖法 - バイオ技術は「諸刃の剣」。学問の世界は例外だらけ |
第6回目 | 植物遺伝資源の保全と利用
(1)地域に根ざす遺伝資源 | 所変われば品変わる - 日本のキュウリのキャビアとロシアのキャビア用ズッキーニ。植物がヒトを創り、ヒトが植物を創る。 |
第7回目 | 植物遺伝資源の保全と利用
(2)世界を変えた植物 | 栽培植物の起源と分化と伝播。少数の作物が人類の繁栄を約束し、かつ人類の滅亡をも招く。 |
第8回目 | 植物遺伝資源の保全と利用
(3)プラントハンター | プラントハンターと南北問題、遺伝資源と地域農民の権利。豊饒の中の貧困の中の豊饒。 |
第9回目 | 植物遺伝資源の保全と利用
(4)植物たちからの贈り物 | 植物たちの生と性の営みからヒトの生き方を学び、植物の働きと知恵をいっそう活用させてもらおう。 |
第10回目 | 「陸の竜宮城」を後世に
(1)農のあり方と意義を考える | 地球と植物とヒトの歴史。技術開発による画一化、自然との乖離。工業製品と農産物。近代農法と自然農法。 |
第11回目 | 「陸の竜宮城」を後世に
(2)身土不二 | 輸入農産物と国産農産物。地域の文化と気候風土に根ざしたヒトと植物との豊かな関係。 |
第12回目 | 「陸の竜宮城」を後世に
(3)農を文化の中心に | 全人類には、農と食を通じて豊かな人生を楽しむ権利と、植物が個性的に生きる権利を尊重する義務がある。 |
第13回目 | 生物現象をはじめ物事を考える基本
「あご・ほっぺ理論」 | 無機的(人工的)環境と有機的(生物的)環境 - 柔軟な洞察力と分析的・総合的な思考力を養おう。 |
第14回目 | 総括:再び、なぜ「ヒト・植物関係学」なのかを文化との関連で考える | 科学と技術、技術と社会、社会と政治、政治と国家、国家と国民、国民と個人、個人と生活、生活と植物、植物と科学。 |
第15回目 | 期末試験 | 使用テキスト、配布資料の持込み可。 |