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科学の倫理

科 目
科学の倫理
区 分
教育学科科目群
授業コード
56094
開設セメスター
4S
曜日・時限
秋 木/34
単位数
2単位
担当者名
堂前 雅史
授業の概要
        現代社会が良い意味でも悪い意味でも科学技術の驚異的な進歩に支えられて成り立っていることは誰しも否定できない。科学技術社会の中の市民として生きてゆこうとする者にとって、科学技術と社会、科学技術と人間のかかわり合いについての問題意義は不可欠である。しかも、この新しい事態に対応する倫理的基準は、「科学とは何か」、「人間社会とのかかわり合いは?」、「科学技術に求められる倫理とは?」といった問題について考えるきっかけを与え、我々がどんな姿勢で科学や技術に対峠していくべきかを掘り下げていきたい。
到達目標
        1.科学技術の発展が社会にもたらす倫理的諸問題があることと、その構造を理解する。
        2.科学技術というものが「正解」を一義的にもたらすものではなく、科学技術が社会と接する場では、一般市民の判断が重要であることを理解する。
授業計画
テーマ
内 容
第1回目
        科学技術と社会
                  クローン技術を例にして、科学技術と社会との関係について説明する。
第2回目
        科学とは?(1)
                  科学と科学者について論じ、科学技術の倫理と、科学者の倫理を整理する。
第3回目
        科学とは?(2)
                  ジャーナル共同体と捏造事件などを例に、科学的真理の決定システムを解説する。
第4回目
        遺伝子医療と遺伝子神話(1)
                  遺伝子の実態と、その社会的イメージ。
第5回目
        遺伝子医療と遺伝子神話(2)
                  遺伝子診断の原理と問題点を考える。
第6回目
        遺伝子医療と遺伝子神話(3)
                  優生学の歴史を振り返り、現在の遺伝子神話と比較する。
第7回目
        生命技術と社会(1)
                  遺伝子組み換え生物(GMO)の仕組みと問題点を説明する。
第8回目
        生命技術と社会(2)
                  異種移植、BSE(狂牛病)など、現代の社会がもたらした新しい生物学的現象を論じる。
第9回目
        守るべき自然とは何か?(1)
                  環境倫理を論じる前提として、世に流れる環境保護の基本を疑う。
第10回目
        守るべき自然とは何か?(2)
                  ディープエコロジーや動物開放論などを例に、脱人間中心主義は可能かを論じる。
第11回目
        守るべき自然とは何か?(3)
                  現実に生じる現象について、科学技術が「正解」を与えることができないものであることを解説。
第12回目
        守るべき自然とは何か?(4)
                  捕鯨問題と「タマちゃん」問題を例に、自然保護における問題点を論じる。
第13回目
        安全と危険の狭間
                  放射線、電磁波など、市民にとって関心が高いにもかかわらず明確でないリスクを考察する。
第14回目
        科学は科学的か?
                  日常的に接するオカルトや擬似科学との付き合い方。
第15回目
        市民と科学の倫理
                  まとめ

使用テキスト
なし
参考文献
井上弘幸、金森修『現代科学論』新曜社
         徳永哲也『はじめて学ぶ生命・環境倫理』ナカニシヤ出版
成績評価方法
試験と小レポート
更新日:

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