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教育学演習IV

科 目
教育学演習IV
区 分
教育学科科目群
授業コード
61086
開設セメスター
6S
曜日・時限
秋 水/56
単位数
2単位
担当者名
今尾 佳生
授業の概要
本演習においては、教育学演習■において学んだ社会学的視点、及び人間の日常生活に対するまなざしを踏まえたうえで、民俗学(特に心意伝承論)の視点を導入し、人間生活の諸相に見られる民間伝承の展開を研究することを目的とする。特に日本文化史上における女性、子ども、老人といった周縁的人間像の位置づけをテーマとする予定である。
本演習担当者は、演習を自律的な研究能力を涵養する機会であると捉えている。従って、授業は受講生個々の発表が主体となる。また自律的な研究能力を身に付けるためには相当量の読書と執筆が不可欠であるため、受講生には別途配付する文献リストから数冊を選んでブックレヴューを作成したり、各自の研究構想についてについてのレポートを提出することが義務づけられる。社会科学を文献研究のみで行う事はできないので、実地調査を厭わない事が参加のための前提条件である。
到達目標
日本古代・中世・近世の民俗心性の研究を通じて、現代日本の社会構成の前提となる現実感覚や志向性の底流を理解し、各自の問題意識を自律的な研究へと導いて行くための素養の涵養を目指す。
授業計画
テーマ
内 容
第1回目
導入: 民俗学とはどのような学問か民俗学の発生動機/民間伝承と習俗・文化/
心意伝承論の視点/資料としての『古事記』・『御伽草子』
第2回目
『古事記』の世界と民俗■国土修理固成/異常誕生と流摘/汚穢と生成/死と禁忌
第3回目
『古事記』の世界と民俗■汚穢と生成/魔と幼童/試練と成人/国土の形成
第4回目
『古事記』の世界と民俗■天孫降臨/境界領域と先導/幼童神
第5回目
『古事記』の世界と民俗■火中出産/美醜論
第6回目
『古事記』の世界と民俗■ 神武東征・神功皇后出兵におけるイメージの反復
第7回目
『御伽草子』のイメージ世界■お伽話の構造と心象:発表・討議・講評
第8回目
『御伽草子』のイメージ世界■同上
第9回目
『御伽草子』のイメージ世界■同上
第10回目
『御伽草子』のイメージ世界■同上
第11回目
『御伽草子』のイメージ世界■同上
第12回目
現代のフォークロア■現代フォークロアを解読する視点
第13回目
現代のフォークロア ■怪談の分析
第14回目
現代のフォークロア■都市伝説の分析/少年少女の物語
第15回目
民俗学研究法フィールドワークと取材/文献の扱い/歴史・地理の問題

使用テキスト
『古事記』/岩波書店/700円 
『御伽草子 上』/岩波書店/600円 
『御伽草子 下』/岩波書店/600円 
参考文献
『柳田國男全集 4』/柳田國男/筑摩書房/1,030円 『柳田國男全集 10』/柳田國男筑摩書房/1,030円 
☆その他随時紹介する。
成績評価方法
(1)発表 30%
☆授業ごとに取り上げる教科書の当該箇所について担当者を決めて要点を報告してもらう。その際レジュメを含めた発表用資料を各自作成する。担当箇所は初回の授業で決める。
(2)プロジェクトペーパー 70%
☆演演習■・■を通して得られた各自の問題関心を追及した小論文を、所定のフォーマットに則って400字詰原稿用紙40~50枚にまとめて提出してもらう。詳細については授業時に説明する。

更新日:02/13/2003

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