授業の概要 | 英語が初めて文献に現われるのは7世紀であり、この頃の英語は古英語は、文法、語彙、スペリング、発音の点で現代英語とは著しく異なっており,寧ろドイツ語と類似点が多く見られる。古英語は現代英語の祖先であるが、英語を母語とする人たちにとっても外国語のように思われるはずである。そこでこの講義では18世紀の東洋学者 William Jones の講演に端を発する史的比較言語学の発達から J.Schmidt,A. Schleicher, K. Brugmannをとうしてインド・ヨーロッパ語族が解明されるに至ったプロセスを概観し、具体的にインド・ヨーロッパ語族とはどのような語族なのか、またその分類法にはどのようなものがあるのかを紹介し、今日の英語がどの語族に属し、どのような発達を経て文献に登場するようになったのか、その経緯を明らかにしたいと思う。
古英語が文献に現われるまでに被った様々な音変化、古英語の形態論、統語論を、学ぶことは現代英語の理解には不可欠である。 |