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植物病理学特論

科目
植物病理学特論
区分
資源生物学専攻
授業コード
41003
開講期
曜日・時限
春 月/12
単位数
2単位
担当者名
桑田茂
授業の概要
植物の病気の原因である病原体は菌類,細菌,ウイルスなどであるが,それら病原体が植物を犯すことで農業生産や生態系は著しく影響を受けている.病原体は植物に感染するための攻撃法を,植物は病原体からの攻撃を防御する方法を,ともに進化させてきた.最近,この植物と病原体間の相互作用は分子レベルや遺伝子レベルで解明されつつあり,それらの成果に基づいて植物に病原体に対する抵抗性を付与する技術の開発も進んでいる.本講義では各種の病原体の病原性遺伝子の働きや宿主植物の抵抗性遺伝子の働きなどの分子植物病理学的研究の現状を概説するとともに,最新の英文文献を読解することで植物と病原体の相互作用への理解を深め,病害防除のための分子戦略を可能性を探る.
到達目標
分子植物病理学的研究の動向を理解し,病原性遺伝子や抵抗性遺伝子による植物と病原体間の相互作用の分子レベルや遺伝子レベルでの研究成果を理解する.また,英文文献の読解力つけることや文献をまとめて紹介できるプレゼンテーション能力を高めることを目標とする.
授業計画
テーマ
内容
第1回目
植物病原体(1) 植物病原体としての菌類や細菌の種類と病徴
第2回目
植物病原体(2) 植物病原体としてウイルスや線虫の種類と病徴
第3回目
植物の病原体に対する防御機構 植物の病原体に対する防御機構の種類とその性質
第4回目
植物・病原体間の相互作用(1) 真性抵抗性遺伝子の働き
第5回目
植物・病原体間の相互作用(2) 非病原性遺伝子の役割
第6回目
真性抵抗性遺伝子(1) 真性抵抗性遺伝子産物の構造類似性
第7回目
真性抵抗性遺伝子(2) 真性抵抗性遺伝子と非病原性遺伝子の相互作用
第8回目
文献読解(1)英文論文の紹介
第9回目
防御反応の生化学(1)過敏感反応の機構
第10回目
防御反応の生化学(2)抵抗性反応のシグナル物質
第11回目
全身獲得抵抗性(1)サリチル酸による全身獲得抵抗性
第12回目
全身獲得抵抗性(2)ジャスモン酸経路による抵抗性
第13回目
抵抗性付与技術(1)遺伝子組換えによる抵抗性付与技術の紹介
第14回目
文献読解(2)英文論文の紹介
第15回目
まとめ分子植物病理学研究の今後

使用テキスト
特に指定しない.毎回,プリントを配布する.
参考文献
「Biochemistry & Molecular Biology of Plants」 Edited by B.B. Buchanan,W. Gruissem, R.L.Jones. American Society of Plant Physiologists.
成績評価方法
授業への参加と文献紹介のプレゼンテーションにより評価する.

更新日:12/20/2006
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