検索 検索トップページ トップページ担当別50音一覧 担当別50音一覧

材料加工学I

科目
材料加工学I
区分
機械工学専攻
授業コード
開講期
曜日・時限
単位数
2単位
担当者名
川井 謙一
授業の概要
 固体材料に加えていた外力を取除いた際に,材料が元の形に戻る性質を弾性と呼ぶのに対して,元の形に戻らない性質を塑性と呼んでいる。この材料の塑性という性質を利用すれば材料を種々の形状に加工することができ,塑性加工技術として広く利用されている。材料が塑性変形を開始するための条件,塑性変形を継続する際の応力とひずみの関係式,さらに塑性変形を生じている際の材料内部の応力状態とひずみ状態などを調べるための基礎的な理論を学び,基本的な変形様式に対する例題を通してその理解を深める。
到達目標
塑性変形を生じている材料内部の応力分布とひずみ分布などを調べるには,応力の釣合式,材料の降伏条件式,塑性域における非圧縮性条件式,応力-ひずみ関係式を与えられた境界条件に対して連立して解く必要があり,このために必要な基礎式と理論を理解する。個別目標としては,
1. 組合せ応力状態における主応力と偏差応力を理解する。
2. 組合せ応力状態における降伏条件式を理解する。
3. 組合せ応力状態における応力の釣合い式を理解する。
4. 組合せ応力状態におけるReussの式を理解する。
授業計画
テーマ
内容
第1回目
序論(1/3) 塑性変形の概要,単軸引張りにおける応力-ひずみ曲線
第2回目
序論(2/3) 真応力と対数ひずみ,断面減少率(絞り),単軸圧縮試験
第3回目
序論(3/3) 応力-ひずみ曲線の数式表示,単軸引張りにおけるくびれ発生条件(不安定条件),温度・静水圧が応力-ひずみ曲線に及ぼす影響
第4回目
応力とひずみ増分(1/3) 応力の定義,応力成分の定義,任意に傾く面上に働く応力
第5回目
応力とひずみ増分(2/3) 主応力と応力の不変量,偏差応力,応力の釣合方程式式
第6回目
応力とひずみ増分(3/3) ひずみ増分と変位増分の関係,ひずみ増分テンソルと偏差ひずみ増分
第7回目
降伏条件(1/2) 組合せ応力状態における降伏,Misesの降伏条件と相当応力,Trescaの降伏条件
第8回目
降伏条件(2/2),応力とひずみの関係(1/3)降伏条件の実験的検討,Hookeの法則,相当応力と相当塑性ひずみ増分,Reussの式
第9回目
応力とひずみの関係(2/3)Prandtl-Reussの式,Levy-Misesの式,Henckyの式
第10回目
応力とひずみの関係(3/3),スラブ法(1/2)ひずみ増分理論と全ひずみ理論の比較,スラブ法による単軸圧縮の解析
第11回目
スラブ法(2/2)スラブ法による平面ひずみ圧縮の解析
第12回目
上界法(1/3)静的可容応力場と動的可容速度場,最大塑性仕事の原理
第13回目
上界法(2/3)ダイバージェンス定理,上界定理
第14回目
上界法(3/3)上界法による平底パンチの押込み荷重の解析
第15回目
期末試験

使用テキスト
必要な資料を出席者に配付する。学部段階で材料力学を履修しているのが望ましい。
参考文献
成績評価方法

更新日:12/23/2007
検索トップページ担当別50音一覧